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ハガネキ 〜彼女はメタルでハガネのやべー奴〜  作者: 爆散芋
3章 家に帰ろう 寄り道腕自慢大会編
78/202

74ネキ タマ、間違って大会に参加する

 前回のあらすじ



 タマとフルティンのワードパワーが高過ぎて表現に困る


 例 タマをチラリと見るフルティン

 

 フルティン、大地に立つ

 

 大変御立派であるフルティン


 密着フルティン24時


 部屋とYシャツとフルティン


 フルティン見たもん! フルティン居るもん!


 エイ○アンVSプ○デターVSフルティン



 フルティン! そこに3つのボールがあるじゃろ? その中から好きなボールを掴んで冒険の旅にでるのじゃ!



 フルティンばっかり弄ると(キャラが)立ちすぎるのであまり強く弄れない。





 ……ほらね? 絶対に卑猥過ぎるってお叱り来るわコレ。


 ゲシュタルト崩壊しそう……


 あ、彼のフルネームは


 “ブランブラ・マッパー・フルティン”


 です。 


 人物名鑑まで取っておこうかと思いましたが、もう待てないので記載しとこ。



 ――――



 ほいさ。


  コロセウム(と呼称しとこう)に到着。

 近くに行くとでけーことでけーこと……


 そんで、外からでもヤジやら歓声やら聞こえてくるわ。


 ……えーと、入口……何処?


 ……あっ。あそこオッサン共並んどるやん! 多分そうだろうな。

 何でガタイの良い奴ばっか並んでるかは知らんが特に気にすることじゃないな。 お? 何睨んどんねん。 キチンと並んどるやろ。

 やんのか? あ?


 タマがメンチを切り返すと予想外の反応に驚いたのか、サッと視線を逸らして元の列に並ぶ野郎たち。

 タマの後にもゾロゾロと並んでくる。


 ……ちょっと目立つから猫背で並んだろ……


 そんな感じであくびをかきながら、のんびり待ってると遂に俺の番が来た。


「身分証明できる物はありますか?」


「ん? あるけど」


 受付のおねーさんに聞かれたので自分の冒険者証を渡す。


 んー。入るのに何で身分証明すんだろうな? 防犯上の理由か何かなんだろうか? ま、いいか。


「はい。ありがとうございます、確認できましたので奥へどうぞ。係員の指示に従ってください」


「あいよ」


 言われた通りに奥へと歩いていく。

 実は、タマがカードを出す瞬間、タマのカードの色が見えた後続の連中は少しざわめいたのだが、勿論タマはそんなことなどつゆ知らず。


 更に、野郎共の陰で死角になり、タマからは全く見えていなかったが、入口に設置されていた看板には


 “大会参加者用入口”


 と書かれていた。


「はーい! そこの大きいおねーさんで丁度50人でーす! 溢れた方は直ぐに次がありますのでお待ちくださーい! それでは腕自慢の方々、こちらになりまーす!」


 そしてゾロゾロと案内され、抜けた扉の先はコロセウムの中心。

 石畳の上に俺含め50人の野郎共が並べられる。



 ……んん? んんんん? 俺は観戦しようと此処に来たんだが?


 そう思い、首を傾げていると、大きな柱に設置されているスピーカーらしき物体から、元気な声が響いてきた。



『さーさー! 野次馬の野郎共御婦人方! 大変お待たせ致しましたー! 実況はいつもながらお馴染み、緑のお団子ヘアーが超絶キュート! 樹妖人(ドリアード)のヨモギ・アンジュちゃんがお送りしまっーす! おー!? 今日はむさくるしい野郎共の中に1人だけ華が居ます! 紅一点です! 些か長身ですがとても綺麗な方です! さーて、彼女は勝ち残れるでしょうか!? 運命や如何に! それでは、銅鑼の音と共に開始となります! 腕自慢の野郎共は配置に着きなさーい!』



 んん? んんんんん? ほわい? 配置? 取り敢えずステージの角に寄っとこ。

 あ、はいはい、タマちゃんが通りますよー。すいません通してください……通して……通せやボケェ!


 ニヤニヤと通せんぼする野郎を頭突きでノックアウトし、角に位置どる。


  二、三人ぶっ倒してやったら他の奴もビビってどきやがんの。 ならハナっから邪魔すんなっつの。


『おーっと!? 銅鑼の前に乱闘騒ぎですかぁー!? と、思ったらどうやら嫌がらせをするセコい野郎が例のおねーさんに倒されただけのようですね! 頭突きでKOとはワイルド過ぎます! 見た目とのギャップが凄いぞー!』


 一連の流れを見ていたギャラリーから俺に向かって口笛やら歓声が上がる。 まぁまだよく分かってないが詰まるところ勝った1人が観戦する権利が有るんだろう。 人多過ぎるのも大変なんやな……

 ま、取り敢えず歓声くれる輩にはVサインで応えとこ。

 いえーい。ぴーすぴーす。


 俺の余裕っぷりが大層お気に召さなかったらしく、残り46匹のおっさん共が俺にビシビシと殺意の篭った視線で睨んでくる。

 そんなにお前ら暇潰ししたいのか? 物好きの集まりかよ。

 ま、負けてやる理由は無いけどな。


 俺は不敵にニヤリと微笑み、ペロリと舌なめずり。


「お? やんのかァ? 皆して俺見やがってよォ? 順番でも一斉でも好きにこいや。こうだ、こう!」


 中指で空に向かってデコピンの仕草をし、シャドーボクシングでオッサン共を煽る。

 ギーラギラ俺が嫌いな目付きで睨んできやがってよー、意匠返しにちょびっと煽っちゃれ。


 タマの目論見通り、タマのデコピンの仕草がストライクしたようで、野郎共のボルテージは更に上昇。


『おおっーと!? これは、これは何と面白い状況でしょうか! 例のおねーさんが角に陣取り、屈強な野郎共を煽りに煽っています! それに対して野郎共は怒り心頭ォ! あのおねーさんから潰そうと目論んでいるのでしょうかー!? この大会選抜予選、バトルロイヤル方式のルールで、まさか、まさかの1対46が始まるのか!? おねーさんの運命や如何に!? それでは、戦闘(バトルロイヤル)、開始ぃ〜!』


 アンジュの高らかな宣言と同時に、腹に響く銅鑼の音がコロセウムに響き渡る。


 ヤジと歓声に包まれ、熱狂的なテンションで戦いの火蓋が切られた。


 そして案の定、屈強な男共はいの一番に舐め腐っているタマをぶちのめさんと一斉に殴り掛かる。


「うん? ……大会? よせん? ばとる……ロイヤル?」



 タマ、ここに来て初めて違和感に気付く。




「「「死に晒せやアマ()ァァァ!!!」」」




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