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ハガネキ 〜彼女はメタルでハガネのやべー奴〜  作者: 爆散芋
2章 冷やし中k……新人冒険者始めました
32/202

31ネキ 街の散歩とヤッシー

 前回のあらすじ


 寝て起きただけで一話使ったな?



 ―――――――――――――



 さーさー、まずはギルドで金貨崩せるか行ってみますかねぇ。


 そう思いながら宿を出て、ギルドの方へ歩えっちらおっちら。 


 ま、めっちゃ近いんだけどね!

 すぐに着きましたわ。 


「おはよーす」 


「お! デカいねーちゃんじゃねーか。朝からどうしたよ?」


「デカいねーちゃんじゃねーよ。俺ぁ、タマってー名前があんだよ」


 朝から居んのかよお前ら。 暇してんの? 


「おーそいつはすまんかった。タマちゃんか、おーし覚えたぜ!」


「こないだからおっさんたちいっつも同じとこに居るの見てんだけど、普段なにしてんの?」


「あ~やっぱそう見えるよなぁ! まぁ、実際に暇してんだけどよ! ワハハ! おっと、何してるだっけな。

 俺らこう見えてランクがBあんのよ。 

 つーわけでそこまで収入にゃ困ってないからもっぱらデカ(ブツ)専門なのさ。

 例えるとアンタが倒してきたオーガーみてぇな奴とかな!」


「へー。酒飲んでるだけじゃなかったんだ」


「いや、実際酒飲んでるだけなんだがよ? わーはは! どうだ、タマちゃんも飲んでくか? こないだ奢ってもらったから今日は俺らが奢るぞ!」


「まーじで? じゃあ、俺も……いいわ、やっぱ止めとくわ。こんど暇な時奢ってくんね?」


「お? すまん何か忙しかったか、まぁ、暇な時いつでも歓迎するぜぇ!」 


「おうよ」  


 そういうやり取りをおっさんたちと()わし、俺はカウンターの方をチラリ。 


 あ、ハイ。マリーさんがめっちゃにこやかに手招きしてる。


 ……あの手!? 暗殺拳の如くゆっくりとした残像が見えやがる!?


 デキるぞ! あの受付嬢!  


 と、まぁ、ちょっとふざけつつ、マリーさんに接近。 



「おはようございますタマさん。今日はどういったご用件で?」


「あ、はい。こないだ貰った金貨なんすけど、銀貨に崩してもらうってできますかね?」


「できますよー。 あー……渡すときに崩しますかって言えば良かったですねー(スーハ―……スゥーハ―……」


「あ、じゃあ、堪能し終わったらで良いんで半分銀貨に半分大銀貨にしてもらえます?」



 さっきまでカウンターの前に居たのになんで今は俺の後ろで俺に抱き着いてスーハーしてるんですかね。


 ……空蝉(うつせみ)


「えっ。堪能していいんですかヤッター! ご、5分だけ! 5分で充電(チャージ)しますから!」


「……髪。好きなんです?」


「ええはい(すーはー)。 まぁ、姉の影響もありますけど、変わってるって自覚はありますが、姉さんや兄さんほどじゃないですからね(はぁん……」


「兄さんと姉さんいるの?」


「はい。ローズ兄さんとリリー姉さんと言う人が居ます。二人とも王都の方で騎士職してますね」


「ほーん。んで変わってるっていうのはどんな理由で?」


「二人とも同性が大好きなんですよ」


「アッハイ」  


 そっかー、異世界にも居るんだなー。 

 よし、追及は止めとこう。


「で、姉さんほどではないですけど、私はなんか髪好きになっちゃったんですよねー。普段この癖出ることは無いんですけど、はぁぁぁぁん…… なんですか、この髪。 

 サラサラのつやつやでまるで金属のような光沢。こんな素敵な触り心地と大地に包まれてるかのような深い香り。

 何に似てるか例えようが無いのでこんな言い方ですがほんと最高ですよ……あー天国は此処にあったんですね……」  



 そうっすね。なかなかに表現当たってますよ。さすが。

 俺自体謎金属だしなぁ。


 あ俺、勿論髪も金属だけどそこは全然重くないよ、軽くて丈夫。 そして最強の引張強度。俺なら引っ張ってうどんのように伸ばすこともできるから、束ねれば服でも編めるんじゃね? 

 勿論ガンテツがやったけども。

(なんか作ってたわ)


 ただ髪切ったら伸びる分すんげー腹減ったから基本NGでお願いします。


 そしてキッチリ5分後。

(って言っても壁に掛けてある時計見てたんすよね)


「はい。ありがとうございます。銀貨と大銀貨半分ずつでしたね。割り切れない分は銀貨多めにしてありますので、ご了承ください」


 あっるぇ!? 


 今さっきまで俺の後ろに居たよね!? なんでもう両替終わってるの!? 

 マリーさんもしかしてニンジャか何かなの!? スゲェ。


「しっかり仕事はやってるんですね……」


「ええ、プロですから(艶々)」


「さいすか」


「では、また何か御用があればいつでも私の窓口に来てくださいね」


「まぁ、空いてればね。他の窓口もあるわけだし……」


「そんなもの瞬時に終わらせてやりますよ。タマさんの髪には代えられません!」


「「「マリーちゃーん!! 俺らにも構ってくれよ?」」」 


 さっきのおっさんたちから声が掛けられてくる。


シャラッ!(黙れ) 優先度があるんですよ飲んだくれ共が!」 


「「「はい……」」」 


 マリーさんつえー……


「じゃあ、俺行くね。ありがとう、マリーさん」


「あ、タマさんタマさん。冒険者カード貸していただいてもいいですか?」


「ぬ? いいよ。はい」


「ありがとうございます……道具に通して……はい。ランクアップ完了ですね、GからFになりましたよ」


 マリーさんがカウンター下からもそもそと謎の道具を出して、俺のカードを差し込む。

 すると、くすんだ色だった錆色のカードが、青銅錆みたいな色になって機械から出てきた。


「え? 早ない? 登録したの昨日の今日だぜ?」 


「ええまぁ、タマさんは冒険者になったばかりですけど、きちんとポイント貯めて上がりましたよ? Gの方がオーガー倒すなんてポイント超過もいいとこですからね。

 まぁ、繰り越しの仕様は無いので飛び級などは無いですけどね。

 そこ辺りの書類などや手続きは所長がしっかりやってますので、不正とかそういうのは無いですよ」


「ああそうなん? じゃあ、マルたちも上がるの?」


「えーと、確かマルさんがGからFに上がって、ミリーちゃんとアイダちゃんは据え置きのFですね。個人のポイント状況は機密なので教えられませんけど、あの三人なら後一か月もすればEに上がるくらいの実力はあると思いますよー。

 あの子たち素直で優秀ですからねー。はー、初心者さんたちが皆マル君達みたいに謙虚なら私も楽なんですけどねー」


 あ、やっぱマルたちが優秀なだけなんだ。


「さて、カードの更新も終わりましたので、もう大丈夫ですよ。……名残り惜しいですけど十分堪能させてもらいましたし、これでしばらく元気に働けそうですよ! ありがとうございます!」


「そう? なら良かった。じゃあ、俺は適当に街散歩でもしてくるさ」


「はい。お気を付けて。南の住居街の公園とかのどかでお勧めですよ!」 


「へぇ、公園か、行ってみようかね。ありがとうマリーさん、そいじゃーなおっさんたち!」


「おーう、また今度飲もうなタマちゃん! 所長だけに良い思いはさせねーよ!」



 俺はおっさんたちとマリーさんたちに手を振りながらギルドを出ていった。

 あ、マリーさんとこに若い子たちが向かっていったね。 ちゃんと対応してる。 きちんと仕事してるんだ……



 両替も済んだし、南の方の公園にでも向かってゆっくりしますかね。 

 なんで俺が公園に反応してそこに行こうとしているかは、簡単な理由だ。

 公園ってベンチか何かくらいはあるだろ? たぶん日当たり良いだろ? 


 日が沈むまで太陽に当たって日向ぼっこは最高だよなぁ! 


 そうと決まれば公園行こう。公園。


 京都でもいいゾ! いやダメだ、公園だな。



 そんなわけで一旦街の中心にある噴水広場まで来たんだけど、細かい場所解んねーんだよなー。

 聞いときゃ良かったな……

 まぁ南に行って誰かに聞いてみるか。


 そんな感じでぼーちぼーち歩いているんだけど、こないだからめんどくせー故にフード被ってないのもあって割とすれ違う奴俺二度見する人結構居るんよね。


 まー俺としては別段関係ないから気にすることはないんだけ……お?

 あれは串焼きか? いい匂いしてるなぁ。

 こういう匂いで購買欲そそるのってやっぱ強いよね。

 昼近いし、ちょっと買って公園の場所もついでに聞いてみるかね。


「おっちゃん、3つちょうだい」


 鉢巻を巻いた串を焼いている中年の店主に話しかける。


「あいよ! うちの所のモー肉串は絶品だよ! 見た目からして冒険者かい? ……って偉い綺麗さんだねぇ! こんな人も串を食べるのかい?」


「さー。どうだろうね? とりあえず俺はいい匂いがしたからおっちゃんの串が食いたくて来ただけだよ

 こんな美味しそうな匂いしてたら寄るしかないねー」


「かーっ! 嬉しいこと言ってくれるねぇ、 気分良いしお姉さん美人だから串2本おまけしてやらぁ!」


「おっ? おっちゃん男前だねぇ。そういうの好きだぜぇ、また寄ったら買いに来るよ」 


「おう! ありがとよ! ほら5本焼けたよ。持っていきな!」  


 俺は看板に書いてある串1本2銀貨で3本の6銀貨を渡そうとする。 

 するとおっちゃんが焼きながら片手で投げろのジャスチャーをしてきたので、優しくおっちゃんに向って6枚を投げた。


 すると店主は串を焼きつつ、片手で器用に指の間に2枚づつ、計6枚キッチリ空中でキャッチした。


「おー。やるぅ」


「へっ、これくらい朝飯前よ!」


「あ、そういえばおっちゃん、俺この街に来たばっかであんまり地理知らないから聞きたいんだけど、南の地区の公園の場所知ってる?」 


「おう! 勿論知ってるぞ! このまま大通りを向こうに通っていけば門まで半分くらいの所で解りやすく看板と入口あるからすぐに解るぞ」 


「おっけ。 解った。教えてくれてありがとうなおっちゃん!」


「おうさ! アンタみたいな客ならいつでも歓迎よ!」



 俺は早速串を頬張りながら串屋のおっちゃんに手を振り、また歩き出す。

 もしゃりもしゃり。 おっ? 味濃くてうんめぇなコレ、胡椒効いてる。

 肉の硬さも歯ごたえ抜群(一般人感覚)で尚いいぞ。 

 また寄ったら絶対買うわこの串。 


 ちなみに串は貰うときに袋は遠慮しているので指の間一本ずつ挟んで食い歩きをしている。

 道に串を捨てるなんてマナー違反はしない。串ごと美味しく戴いている。この串も意外に悪くないんだなコレが。


 あまりにも堂々と串ごと食ってるから却って誰も不審に思わない。


 やっぱ堂々としてれば多少のことは誤魔化せるんすよ。



 はいそんなこんなで着きました! 公園に! 


 いやー。これ、聞かなくても良かったかもしれないね。 


 だって大きなゲートに 「ホクホク公園」 って書いてあって結構広いんだもん。 解りやすーい。


 さーさーちょうどいいベンチもあるし、のんびりすっか! 


 俺は早速日当たりのいいベンチに腰掛け、日光を堪能し始める。  


「あー……やっぱ日向ぼっこはいい……」


 ベンチに手を掛け、足を組み背もたれに体重を預け(もちろん加減済み)のーんびりと過ごす。 




 体感一時間くらいのんびりしただろうか、うつらうつらと船を漕いでいる俺の耳にキャッキャッとはしゃいでる街の子供たちの声が聴こえる。


 やっぱ無邪気な子供はかわいいよなぁ。あ、クッソ生意気な餓鬼はカウントしない。


 しばらく見ていると、子供たちが公園の植樹を揺らして実を落とそうとしていた。 

 ちなみに此処の公園の植樹ってすんごい見た目がヤシっぽいんだよね。

 ってかヤシじゃないの?

 そこまで高いタイプのじゃないからちょうどいい日陰になってるけどね、芝生からヤシが生えてるのは

 ちょっとシュールだと思うんだよねー。


 ……ん? 落とした実をゴンゴンやって叩きつけたり、小さなナイフでカリカリ削ってんな。

 もしかして地球ヤシとおんなじで中に汁でも入ってるんかね?

 ……めっちゃ苦戦してますね。 ナイフ使ってる子も全然切れてないやん。 ちょっと俺も中身気になるな、よし。


 気になるし声かけてみるかー。



 そう思い、俺はベンチから立ち上がって、未だガンゴンやってる子供たちに声を掛ける。


「なー。君たち、此処の公園の木の実って中に何か入ってるのかい?」


「ん? そうだよ! この公園のヤッシーの木は美味しいジュースが入ってる実が成るんだよ! この木のこと知らないってことは冒険者かおねえちゃ……ってうおおおおおでけぇ!?」


 ゴンゴンしながらやってる子供の内、一人が答えてくれて、俺の方をふり向き、そして驚く。


「おお!? ホントだ! すげーデケーねーちゃんだ! 女の人なのにすげー!」


「デケーねーちゃんの歯スゲーギザギザしてる! カッケー! 人間じゃないのか!?」


「マジで? ギザギザ!? 見せて見せて! 俺も俺も!」


 おおう、食い付き凄いな、俺の身長と歯にもガンガン突っ込んでくるのはさすが子供だな。



「ん? 俺の歯か? ほら」 


 俺はいーっとやって自慢の白い歯を子供たちに見せる。 


「スゲー! サメみてぇだ!」


「ねーちゃん魚の人間か!?」


「魔物みたいでカッケー!」


 そうかそうか。この世界の子供たちはギザ歯の良さが解るか。 良い世界だな、此処は。


「いんや、残念だけど魚じゃないんだよな。ところで、その木の実って中にジュース入ってるんだっけ?」


「そうだぜ! みんな大好きだから成ってるとすぐ持っていかれちゃうんだ! でも凄い外硬くてなかなか割れないんだよ」


「今日はとーちゃんにお願いしてナイフ借りてきたんだけどなー……もう切れなくなっちゃった。怒られるかも……」 


「なー。 飲みたかったけどいつもみたいにお店でお金払って開けてもらうしかないかー」

「そだねー」


「店?」 


「えっとねー。ヤッシーの実を銀貨一枚で開けてくれる店があるんだー」


「いつも僕たちタダにならないかやってみるんだけど結局お店にお願いしてみんなで分けて飲むんだよねー」


「ねー」



 ……ほむ。 固くて開かないのか。


「なぁ、そのヤッシーの実。おねぇさんが開けられるって言ったら信じるか?」


「えっ!? うっそだー! ヤッシーの実が道具使わないで開けられるわけないじゃん!」


「無理無理!」


「開けられたらおねーさんにあげてもいいよ!」 


 そう言いながらとてとてと俺の前に実を持ってきて渡してくれる。 その実を俺は屈んで受け取る。


「おーし、いいかー。 見とけよ見とけよー」


 俺はヤッシーの実を片手でしっかりと潰さないように掴み、もう片方で上の部分を毟るつもりで手を掛ける。


 子供たちが俺の手のヤッシーの実に注目する。 そして俺は事もなげに上部分を握り毟り、あっさりと開けることに成功。 


 子供たちが一瞬何が起こったか解らないのか、フリーズし、次の瞬間沸き上がる。


「うわぁぁぁぁ!? すげぇぇぇぇぇぇ!?」


「えっ!?  えぇぇぇぇぇぇぇ!」


「魔法!? ねーちゃん魔法使ったのか!?」



「ふふん。 内緒だぜ」   


 俺は得意げにドヤ顔で勝ち誇った顔をする。 

 ところでヤッシーの中身凄い甘い匂いするっすな。 

 なるほどこりゃ開けてもらってでも飲みたくなるわ。 


「ほれ、返すぞ」  


 俺はヤッシーを渡してくれた子供に開いたヤッシーの実を渡す。 


「え!? いいのか!? ねーちゃん!」


「開けたらあげるって言ったのに?」


「は、早く飲みたい……」 



「まぁ、此処でのんびりしてたらお前たちが一生懸命割ろうとしてたのが見えただけだしなぁ。唯のお節介なおねーちゃんだよ、俺ァ」 


「「「か、カッケー! ねーちゃんなのにカッケー!!」」」  


 子供たちがなぜかよく解らんがめっちゃ羨望のまなざしでこっちを見てくるぅ。 

 お節介を焼いたのは確かだが大したことはしてないのでその眼差しをやめちくりー。


「照れるからおねーちゃんをそんな目で見るんじゃない……そういえばさっきナイフ切れなくなったって言ってたな、其処の子、ちょっとソレ。貸してみ?」



「え? いいけど、どうするの? コレ」 



「まーまー、見てなって」  


 そう言いながら俺はナイフでヤッシーの実を削っていた子からナイフを受け取り、ナイフの刃を親指と人差し指で優しく摘まむように挟み、シャッ と勢いよく指を滑らせる。


「……うん、良いな。ほれ、返すぞ」


「え? え?」 


「まぁ、そこらへんに落ちてる木の棒でも鞘から抜いて削ってみろ? ヤッシーの実は刃が負けるから、そのナイフで削るのは駄目だぞ」


「え? うん……えっ!? えぇぇぇぇ!? さっきまで切れなかったのにコレ! 最初より切れるよ!?」


 俺の指研ぎナイフの切れ味に大興奮してサクサクと棒を切る子供。

 ……手は切るなよ?



「すげー! これも魔法か!?」


「ねーちゃん魔法使いだったのか!?」


「これ、この実も開けて!」 


「ふふん。これも秘密よ。お?まだあんのか、実、よっしゃ全部開けたらぁ!」


「やったー!」


「俺友達呼んでくるね!」


「俺も!」 



 そんなこんなであっという間にちみっ子たちがタマの周りに集まってきてヤッシーパーティが始まってしまった。


 逐一開けるたびに反応してよろこんでくれるのは嬉しいよね。 ついついテンション上がって開けまくったよ。

 ちみっ子たちもまるっと一個タダで飲めて大満足みたいだし。  



 このヤッシーの宴は騒ぎ聞きつけたヤッシー開けの店の人に土下座で頼むから開けまくらないでくれって頼まれるまで続いたね。

 ……ちょっとやり過ぎたかな?   


 次の日には完全にちびっこたちにヤッシーのねぇちゃんとして広まってて、公園来る度にダッシュでこっちに走ってくる子たちが出てくるようになってしもた。 


 あ、開けるのは店の人に配慮して一日10個までって約束になったよ。  

 ヤッシー開けの店の人にバイトしない? って聞かれたから、公園に来たとき限定で且つ、もっぱら日向ぼっこしてていいならおkと伝えて交渉成立したので、俺が公園に来て10ヤッシーまでならサービスってなったよ。

 勿論子供限定。大人も俺の開け方が面白いらしく普通に売り上げも上がって店長もホクホクらしい。 



 ……アレ? 俺、冒険者だったよな? まぁ、いいか。 


 日向ぼっこ最高!

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