表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/202

2ネキ 俺、墜つ

  ………はい。 俺です。   



  髭神との会話の後最後クッソ不吉な言葉が聞こえてきたんだけどいやーまさか、ね……





  自由落下してるとは思わんわ。俺も。


  何だ俺、隕石か? よくわからんが熱くはない。全然平気。頭斜め下に腕組んで胡座(あぐら)描いて真っ逆さまって感じ。 


  ハハっ、意味不明すぎて笑うしかねえわこんなん。 


  このまま地面に激突したら死ぬのではないか? というか 死ぬ。 間違いなく死ぬやんな。  


  でもどうしようもねーしなー今の状況。 冷静になれるくらいの高度から落とされてる。大気圏外とかそんなんから落ちてるんじゃねーかなーコレ。


  そんなこんなで目の前がぶわっと白くなり、雲を突き抜けた感触があったので首を傾け上(地面)を確認。



「おーおーすげーなぁ、本当に如何にもThe・ファンタジーの世界やな、国っぽいのも見えるしすげー。落下中じゃなかったらもっと感動してたんだろうなコレ」


 ちなみにこのままの落下軌道だとなんかもうコレ絶対何か(ぬし)住んでますよって感じの山激突確定コースである。 

 髭神ともうすぐ再会できるかもしれない。確証は無いが文句の一つくらいは会えたら言っちゃるわ。

 転生後即座に落下死とか無いわー。超無いわー。


  そんなこんなで山の(ふもと)目前。  そして激突。




 めておいんぱくと!! (ヤケクソ悪ふざけ)





  山一帯に響き渡る衝撃音。 何事かと獣は驚き逃げ回り鳥たちは羽ばたき慌て逃げる大惨事。




  ああ、音からしてスゲェ衝撃だろーなー……

 俺さすがに死んだやろ。頭から埋まって周り真っ暗だもんコレ。

 ミンチになって死んでるわ絶対。



  ………ん? 埋まってる? そもそもなんで考えてられる? ミンチなはずなのに。


  死んで……ない?  うせやろおまえ? ちょっと頭引っこ抜くから待ってろ。




「--ッっぺッ!! 口ん中に土はいってんじゃねーか。()()()()()()()()()()()


 犬()家状態からまずは腕を地上に出し、最後にスポン! という間抜けな音と共に頭を引っこ抜き、周囲を見渡す。 



「……俺、死んでなーい? 無傷? 神様がなんか保護でもしてくれたんか? それにしてもひでーな……これじゃ本当に隕石ですやん俺」



  俺の現在地隕石宜しく巨大クレーターの中心に埋まってたなう。

 実際に人が大気圏外から激突したとしてこの程度のクレーターができるかは分からないがそれは置いておこう。前例が無さすぎる。


 まずは脱出のためにすり鉢地形の此処を登る事に。 けっこうハードクライミングかと思ったら土をしっかり掴めてスイスイと登り切ってしまった。体力的なやつでもボーナスでくれたんだろ、たぶん。 ラッキー。 



「さて……とりあえずどうすっかなーこれ、マジで。生きてたのは良いけど樹海サバイバルとか聞いてないっすよ……とりま、よー有る “サバイバル項目その1”。の水場でも探すかぁ? あるかな? わからん」



 とりあえずその場を離れふらふらと当てもなく散策し始める。

 落ちてる最中から気にはなっていたのけど()()()()()()()()()()()()()。なんだ自分でもビックリのいい声。それに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。おててめっちゃ綺麗。手タレできますわコレ。自分の首から下も見るが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 おかしいなーなんでだろなー不思議だなー(現実逃避)



  現実逃避しつつ水場を探しまぁ簡単にあるわけないよなーと思いながら体感30分。 



  流れの緩い自身の姿を写せそうな水たまりもある小川発見。  


 都合よくあるんかい! やったぜ。

 内心テンション高めになりつつ水たまりをのぞき込む。 




  ストレートサラッサラな腰まである艶やかすーぱーキューティクルヘアー。



 前世の目線から比較して180センチ以上はあるんじゃないかっていう素敵身長。


 なんか着てたTシャツをめくるとあら不思議! 素敵腹筋のお腹が! アブなんとかトロニクス要らず! 後なんだこのクソダサTシャツ。

 えーと…… “アイラブオフトゥン”? ……割と良いやん?



 そしてジーパンにお手てをおもむろに突っ込み確認!


 何ということでしょう! 息子が居ません。 


  えっ マジでmy(マイ)Son(息子)……? 後ろに挟んでるわけでは……ない? うん、そうだな。



 …………。




 あんの髭ぇ!? 


 性別変わっとるやんけ! 俺の生前の要素ゼロだよ!? 俺はこんなイケメンお姉さんじゃなかったよ!? 


 絶対あいつTSの神様かなんかだろ!



「マージかよーー!!」



 ~~~鳥さんまたしてもびっくりの咆哮ちう。クールダウンまでなうろーでんぐ……~~~






「はーッ、ふう………」


 叫んでたら落ち着いてきた。……まぁ趣味付けるとは言ってたから言及しなかった俺のほうに非があるんだろうな。言った()()()間違いなく叶ってるからなコレ」


 半分詐欺な気がするけど。契約書隅にしれっと小さく書いてる内容かよ。



 まぁなったもんは仕方ない。容姿チェックでもしよか。



  サラサラな黒の髪。 髪型は姫カットというやつか?

 前髪と腰の方の毛先が横一文字に綺麗に揃ってる。 

 エメラルド色の綺麗(きっれー)な目。 重力に負けることなくめっちゃ存在主張するおっぱい。 おっぱいおっぱい。実際には測らんと解らんがかなりあるんじゃないかコレ、かがまんと足元見えんぞパッと見。んで無駄肉のない手足。叩くといい音出そうな尻。

 というかさっき自分で叩いた。 

 めっちゃいい音なって自分でも少し笑った。 



 要約するとおっぱいの付いたイケメン。 絶対コレ神の趣味だ間違いない。確証はないけど絶対そう思う。 つーかそうだろ。 


 人間の趣味も神様の趣味もそんなかわんねぇんだなぁ……とかしみじみしつつー。


 現実に戻る。 


 自分でも言うのも何だがこの切り替えの早さが自慢のポイントやで。 




 さてどうしようか。

 今現在絶賛サバイバル始めましたである。  


 落ち着いたら腹が減ってきたなぁ………

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 人体は自由落下の加速じゃ数百キロくらいしか出ないから、たいしたクレーターにはならんでしょ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ