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ハガネキ 〜彼女はメタルでハガネのやべー奴〜  作者: 爆散芋
6章 すったもんだシンシア
197/202

159ネキ 寝ぼけたお母さんに調理されそうになった時は焦りました

 前回のあらすじ



 新番組 魔法少女フォレスト☆フォリアはっじまるよr



 ……え? なに? クレーム?


 お供のマスコットの野菜妖精が気持ち悪い?



 ~完~(放送中止)






 ーーーー



 かくかくしがじかヤーレンソーランあっの頃っは〜ッ



 ハッ!



 説明すっ飛ばし!


 現在引き続き里入口辺り!



「……そういう事だったのね〜、ごめんねおいもちゃん、お姉さん叫んじゃった……」


「いや良いんすよスマ姉さん、俺だって不意にじゃがいもが話しかけてきたらビッくらポンですよ」


「おいも私ちょうど鏡持ってるけど要る?見ろ」


「おっコレは随分と肥えたみずみずしくも凛々しいじゃがいもが有るな? おっと俺か」


「はァ〜〜こいっつホンマ……」


「ふふ、今日出逢ったばかりなのに仲良いじゃない?」


「おいもが図々しいだけだと思うんですけど」


「トモダチー」


「ソウネー」


「え? もしかしてフォリアちゃんと僕は友達では…無い……? そんな……もうこうなったらそこら辺に適当な害草植えるしか…」


「あ〜ハイハイトモダチ! 友達だから待って!

 アンタのその発言実行力あり過ぎるから待って! マジで滅ぶわ此処!」


「冗談よ、流石に俺だってそんなド畜生極まる事やんねぇよ」


「出来るわよね?」


「やろうと思えばだけど此処勿体ないし追われるのは野生動物だけで十分なんで……」


「そういうの冗談でもやめてね」

 

「反省して気をつけるわ」


「害草……? 植える?」


「あーそうだ姉さん言ってなかったけどおいもって植物と話が出来るとか」


「ほんと? おいもちゃん」


「いや流石にこうやって流暢に会話出来るわけじゃないけどな、大体の意思疎通は出来るカンジィ」


「じゃがいもが流暢な会話するのどうなんですかね(ボソッ)」


「へぇ! じゃあ里のカオクジュ(家を支えてる木)とかの声聴けちゃう?」


「多分。どいつ? アイツらそんな名前なんだ」


「じゃーとりあえずあのお家でお願い」


「おけおけ。Hey! そこのツリーボーイ! なにか言うこと有る? …………うん、うんうん」


「なにか言ってた?」


「最近増築した所ちょっと負荷あり過ぎとか何とかで、枝に亀裂入ってそのうち持たないから別の丈夫な方にしてくれってさ」


「……ちょっとー! シラカバさーん!」


 スマシュが偶然通り掛かったエルフ男性に声をかけた。


「お! スマちゃん帰って来てたのか! おーおーこりゃ久しぶりだ!」


「どうも〜。ねぇシラカバさんいきなりで悪いんだけど、あそこのお家って確かクスノキさんののよね?」


「? そうだよ?」


「本好きの?」


「本好きのクスノキ爺さんでしょ? ……あーあの変な家の形? 本が収まりきれないから大工に頼んだって言ってたな」


「大工さん今すぐ呼べるかしら」


「ん? 急になん……わかったちょいまち」


 十数分後。


「おー、ほんとにスマちゃん帰って来てるじゃん! 元気してたか〜!」


「あら〜マッツさん元気? ガジマロおじさんどう」


「まだ全然死ぬ気配ねぇな! ガジマロのオヤジは別のとこ居てたまたま俺がシラカバとあって丁度いいから来たんだわ」


「まぁ〜積もる話もあるでしょうけど早速いいかしら?」


「なんだ?」


「あのお家クスノキさんの所よね?」


「こないだ俺たちが頼まれてやったヤツだな?」


「あそこの増築した所…過重気味らしいけど心当たりある?」


「あ? いやそんなヘマしな……いやちょっと待ちな、見てくるわ」


 そう言ってマッツと呼ばれるエルフはクスノキの家を訪ね、家に入った後、間も無く戻って来た。


「ま〜〜たあの爺さん雑に詰め込んでたわ、何度も片方に寄せんな言ってんのにそりゃ持たなくなるわ…スマちゃんよく気が付いたな?」


「いえ〜たまたま気になっただけよ〜」


「そうか、でも助かったぜ。後で顔でも見せてくれよな、オヤジも喜ぶわ。じゃあなー…ったく爺さん懲りねぇな…もうたてかえるか? ブツブツ……」


「は〜い……」


「ね?」


「な?」


「ほんとね、おいもちゃん凄いわね…」


「そういう感じでちょっとは役に立てるんでこの里で僕飼って下さいよ、責任は飼主のフォリアちゃんが取りますんで」


「私!?」


「悪い子に見えなさそうだし、いいんじゃない? まぁ私も責任持ったげるわよ……ねぇおいもちゃん、悪さなんて……しないわよね?」


「アッハイ」


 ーー


 〜〜移動ちう〜〜


「いやもちろんする気はねぇけどよ、スマ姉さんなんて言うか威圧感やべぇな(ボソボソ)」


「多分里で1番強いと言うかあの人に勝てる人私知らないわよ……そういうやつおいもも解るんだ?(ボソボソ)」


「こちとら野生動物……いや野菜だぞあの人と喧嘩はすんなって感じがもうビンビンよ(ボソs)」


「解るとかおいもやるじゃん(ボソs)」


「見た目よしその上つよつよとかすげぇじゃん(ボs)」


「ほんと憧れるわぁ〜私もスマ姉さんみたいになりたいわ(ボs)」


「なれるなれる、フォリアちゃん可愛いから負けてない負けてない(ボs)」


「ほんとぉ〜? 褒めるの上手いんだから(ボs)」


「チョロくて可愛いよ(ボs)」


「おい、刻んで揚げてやろうか(ボs)」


「お慈悲〜(ボs)」


「蒸す方が良かったかしら(ボs)」


「無慈悲〜(ボs)」



 ……


 ……


「(聴こえてるんだけどまぁ……いっか)」




 ーー


 と、スマシュ同伴でフォリアの母に案の定叫ばれたり里の皆皆やっぱ叫んだり。


 でもそれはそれとして人って慣れるよねという事で日にちが経ち─


「おいも〜、おいもどこ〜?」


「やぁフォリアちゃん、こんにちは」


「あ、フクギさんこんにちは〜」


「おいも君探してるんだったらうちの畑に居るよ、ついといで〜」


「はーい」


 森少女移動中……



「おいもくーん、フォリアちゃんが呼んでるよー」


 フクギが畑に呼びかけると、すぐに2人の付近の土が盛り上がり、芽が出て芋がもそもそと這い出してきた。


「うーんフクギさん土は特に問題なさそうっすね、あともっと水の間隔減らして湿る程度の霧でも全然問題ねっす、コイツらブルトピュポル(トマト)葉や茎に生えてる毛から吸うんでもうほんと水無くてって言うか無い方が美味ぇ実になるんすわ、あんまり水あげないのが怖いなら森に生えてるシナ菜でも脇に植えてください。 コイツが目安になりますし、なんなら隣に川でも引っ張ってきて脇で水水芋でも植えると水撒きすらしなくて良くなるっすよ」


「そうか! 水の撒きすぎだったのか……いやおいも君、君が来てから本当助かるよ」


「いやお構いなく、とても良い畑なんでめちゃくちゃ手入れされてるのわかりますよこちらこそどうぞよしなに」


「いやいやこちらこそ……」


「おいも凄いじゃん……解るんだ」


「どうも農耕アドバイザーイモリンガルポテイトゥです宜しく」


「イモリん……何?」


「まぁまぁそれは置いといてどったフォリアちゃん?」


「いや森に行くからで探してたんだけど……忙しい?」


「バッキャロおまぇ美少女肩乗せマスコットの美味しさと言ったら他に優先するものなんてないじゃろがい! なぁフクギさん!」


「ははは、そうだねこんな可愛い子のお誘いなんて断ったら男が廃っちゃうからね」


「もう、フクギさんも茶化さないでくださいよ!」


「フォリアちゃんお水よろ」


「ハイハイ……『ウォタボ(水球)…」


 緩く渦巻く水球にフォリアが芋を掴んで放り投げた。


「あァ〜〜洗われるぅ〜」


「『ウインド(そよ風)』」


「フィィィ……シュワッチ」


 芋がフォリアの肩に綺麗に着地。


「じゃ、フクギさんまた相談あったらお気軽に

 に」


「助かるよ〜」



 森に出てしばらく。


「今日は何する?」


「お母さんがシチューにするから何かいい肉狩ってこようかなって」


「おけおけ。今日使うんだったらスパボバニー(球跳兎)とかどうよ」


「良いわねソレ」


プランA(足止めする)?」


「Aね」


 肩に野菜を載せたエルフの少女が軽やかに森を駆けてゆく。



 ホクホクで帰った時、別のエルフが元住処の狂植物郡を見つけてひと騒動あったのはまた別の話。








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― 新着の感想 ―
[一言] (感想欄を見て便乗) >新番組 魔法少女フォレスト☆フォリアはっじまるよr >~完~(放送中止) 緊急代替新番組 魔法少女フォレスト☆カモメアウター はっじまるよー♪  なお内容は魔…
[一言] ※『魔法少女フォレスト☆フォリア』が急遽放送中止になったため、次週からは新番組『魔法少女フォレスト☆フォビア〜森林恐怖症〜』が放送されます。ご期待ください、踏みにじります。
[一言] シチュー?ホクホク?ああなるほど、ホクホクで帰るとシチューの中でホクホクってことかあ。
感想一覧
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