番番外ネキ 身構えている時は死神(草食動物)は来ないものだ。そう言えばエルフ来てましたね
前回のあらすじ
₍₍(ง芋)ว⁾⁾
♪鳴らない言○をもう一度描いてぇ
₍₍ᕦ(芋)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(芋)ว⁾⁾
₍₍芋⁾⁾
♪赤色に染まる○間を置き忘れ去れば
₍₍₍(ง芋)ว⁾⁾⁾
♪哀しい世界はもう二○となくてぇ〜
₍₍ᕦ(芋)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(芋)ว⁾⁾
(芋)
♪荒れた陸地が! こぼ○落ちていくぅ
₍₍ ʅ(芋) ʃ ⁾⁾
♪一筋の○かぁりへぇ〜
ーーーー
「落ち着いたか?」
「ええ……はい」
現在は泉のほとりにてゆっくりとお話ちう。
とりあえず指パッチンでテーブルやら椅子やら編んだら向こうさんの目の色が変わって静かになったので会話の席につけたのである。
「初めまして」
「は、初めまして」
「吾輩は芋である。名前はまだない……いや“おいも”で良いか、この際だし。うん、おいもで良い、そう呼んでくれ。君の名前を聞いても良いかい?」
「えっと……私はフォリアと言います」
「フォリアちゃんね、おっけー、覚えた。で、俺も聞きたい事がわりとあるがそっちから何か有れば好きなだけ聞くといい」
「えっと……その、おいも……様は精霊様でらっしゃいますか……?」
「精霊? いや俺はそんな高尚なもんじゃねぇから様なんて無くて良いぞ、なんなら呼び捨てでもいい。でもなんで精霊?」
「ここ最近森の環境が前より増したと言いますか……満ち満ちてると言いますか……皆が言うには何処かに精霊様でも湧いたんだろうって話でして……それで、私は精霊様を見たことがないので心当たりの有りそうな場所に来てみましたら……」
「俺がいた、と」
「はい」
「いやなんか勘違いさせてすまんね、俺は気がついたらここにいてよく分からん獣だったりクマ畜生を駆逐してたりで手一杯だったんだわ」
「獣? 熊? えっと……おいも……さ……おいも。その獣って言うのはなんかこう、モコモコしてて毛玉が動いてる感じだった?」
「お、そうそう、そいつそいつ。い〜や〜アイツらマジで硬くてさぁ、普通の(竹)槍じゃ刺さらないのなんのでしかも死ぬ程しつこくてさぁ、何回追い払っても襲ってくんのよ」
「野盗毛玉はほんとにね……でも最近消えたけど……もしかして」
「おう。この先に鋼鉄竹君が居たのでな、ちょっと借りて巣にカチコミかけておしめえよ」
「えぇ!? 鋼鉄竹が!?」
「おー安心しろ安心しろ、話は付けてあるから彼も決まった所から拡がらないっ〜て決まりになったから森は無くならないぜ、共生よ共生」
「えっなにそれ……えと、熊の方は……こう、こんな感じでグワーッてなってて、胸に月の模様無かった?」
「お、よくわかるな? まぁ〜その団体様がな、マイホームを便所にしくさってな、そんなに肥やしが撒きてえなら森の肥やしにしたるわって感じでくまさん達は喜んで森の栄養になってくれたよ」
「やっぱ月の汚熊じゃん……え、栄養? でも埋めたくらいじゃこんなすぐには……」
「はいそこ! 君は話が通じるにゃが良いから注意喚起ついでに見せよう、カモンぬ」
ぴょい、椅子からとび降りたおいもの後をついて行くフォリア。
泉から大して離れていない見慣れないちょっとした丘に案内され、周囲に仰々しく生えている鋼鉄竹に鉄線茨に驚きつつも、丘の
縁に上がるが─
「ウヮッ!?」
「此処にぶち込みゃ明日にはドロリッチよ。あ、いちおう落ちるなよ、ワシャ責任取れんからな」
「こ、これは祟葛……? こんなに……?」
「イエスイエース。 ざっくり説明するとな、余剰分…まぁこうやって溶かした栄養は広がらない分ぶっちゃけ過剰もいいところなんでほとんどは森に分配するけど、何も無い時は森が養ってくれるって感じでWinーWinって寸法よ。いやマジで獣より草の方が話通じるのほんとに草なんだわ、うし、戻るべ」
「あ、うん……」
ーー
「……で、話を纏めると害獣消失の件も森の活性化もコレおいもがやっぱ原因じゃない?」
「やっぱ俺かー」
戻ってあれからさらにおしゃべりしたりお茶をご馳走(お茶なんてそこら辺に生えてて火なんてエルフが起こせるんだよ)したりお返しにおやつになる木の実ご馳走して貰ったり(吸血鬼お手手ドレイン)キャッキャウフフしてエルフ……フォリアの方も砕けてきた感じ。
「鋼鉄竹にしろ祟葛にしろ普通はアレ見つけ次第全部掘り返すか森ごと焼くかレベルの代物よ?」
「そんなに? 勿体ないじょん」
「いやいや勿体ないじゃなくて、どっちも限度を知らないくらい広がるから……」
「じゃあ奴らには話してあるから大丈夫だな」
「おいもの言うことが本当なら凄いんだけど……」
「オイモ ウソツカナイ オイモホントイウ」
「エッじゃぁさっき言ってたおいも空も飛べるって本当!?」
「ありゃ嘘だ。芋に羽はねぇ」
「嘘ついてるぢゃん!」
「わっはは、飛ばねぇ芋は唯の芋さ」
「飛ばなくても喋って動いてるだけでもとんでもないんだけど……」
「ほんととんでもねぇ奴も居たもんだわさ」
「こんな人間臭すぎる精霊初めて見たわよ」
「人間くさいつーかワシャもと人間じゃて」
「……え? 本当?」
「マジマジ、たまたま別の世界から来ただけで前は人だったもんよ、まァ今は芋やが」
「よっぽど前世で徳でも積んでたの?」
「いや別に……なんだっけ、俺は前はどんな奴だっけ……思い出せぬぇ……まぁ、いいわな」
「そ。なんだかんだ辻褄合ったし、私暗くなる前に里に戻るわね、此処の植物の事も注意しなきゃいけないし……」
「あっおい待てい! せっかくだし問題ないなら俺も連れてけ」
「エッ、おいも此処から離れられるの?」
「別に住んでただけだし住み心地良いからなんやかんやしてただけだよ、面白そうだし里が見たいわね」
「ほんとに精霊でもなんでもないんだ……」
「そりゃ〜おめ〜こんな変なのが精霊とかどうかしてるぜ?」
「自分で言うなし……後、精霊様は割と変なの……ンッフ! 個性的な感じが多いから……」
「はえ〜……で、どうなの、問題ない?」
「確かにありのまま伝えても白昼夢疑われるのも嫌だし……良いわよ別に」
「OKOK、それじゃあ改めてよろしくの……」
「……? なに? どうしたの?」
「握手だよ握手! 最近のエルフは握手も知らねーのか!」
「握手くらい知ってるわ! アンタのそんな豆の芽みたいな手ぇ不意に出されてもわかんないわよ……」
「あ、そう? じゃあ…(ワサササ……)」
「あっいやそのやたらリアルな手にするの止めて、バランスアレでなんかちょっと嫌」
「仕方ないなぁ……ほれ」
「はいはい宜しくね」
「トモダチー」
「なんでカタコト?」
そんなこんなで仲良くなってちゃっかり里に居着いたり
見た目がソレっぽいだけの大樹“巨人樹”を超時空要塞っぽくして里長達にバレて爆笑されて気に入られたり
(センス的に魔族の友達にクッソ自慢できる為)
芋のせいで鋼鉄竹やら何やらトンチキ草諸々を取り込んで竹槍エルフやらベトコ○トラップエルフが誕生して技術革新があったり……
自然を生かした罠って怖いね!
(尚その尖った竹は並の金属より丈夫な模様)
とあるござる一味のエルフが帰省で里に来てなんじゃこりゃあ!? の感じになったりならなかったり……
まぁ、それはまた別のお話。