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ハガネキ 〜彼女はメタルでハガネのやべー奴〜  作者: 爆散芋
6章 すったもんだシンシア
190/202

番外編 ・続 なんとでもなるはずだ! 異世界転生だと!? やってみせろよ、おいもぅ!

 前回のあらすじ




 もうちょっとだけつづくんじゃ




 ーーーー



「いててて……」


 不意にベッドから転げ落ちたような痛みによりふと目を覚ます。


 ─ああ、そう言えば神様ってのに本当に異世界転生させられたんだっけな……まーでも確かにこんだけ流行ってんだから()()も混じっててもおかしくはないわな。


 偽物の中に本物が混じってるとは納得しちゃうわ〜……


 ()()()()()()()()()()()()()



「わーお現実味無さすぎて夢かと思ってたけどそうでもないジャーン」


 この風……この香り……! 正しく森よ……!


 いやまぁ夢でこんな鳥が鳴いてたり見たことないデケェトカゲが目の前通り過ぎたら夢な訳ないじゃないですかヤダー!


 まぁお決まりのほっぺつねつねでもしよu……いや俺こんなゴツゴツしてたっけな……

 それに木々もくっそデカいし巨人の森か?


『チガウヨ……』


 幻聴まで聞こえるし……ん? 違う?

 じゃぁアレか? 逆か?


 ()()()()()()()()


『ソウダヨ……』



 はァ〜ンさてはあの神様なんかやらかしたか?? それにこの頭に響いて来る声はどなたっすかね?


『モリダヨ……』


 あーそうすかモリさんすか……森?


『ソウダヨ……』


 アーハン? これはアレだな、森の声がちょっと聞けるとかそういうや〜つだな。

 うんこれから暮らす訳だしラッキーだと思っとくか……サイズ感バグってるけど。



 後俺の手がおかしい。


 こう、5本指じゃなくてなんつーか


 ()()()


 足もそう。


 なんだよこのひょろっとした手足。顔の感触もおかしいしもうオチ見えてるけどどっか鏡面みてーな澄んだ泉ないかな。


 Heyモリ! 泉の場所教えて!



『アッチ……』



 わ〜お便利。 ありがてぇありがてぇありがてぇ……


 身長が身長なのでえっちらおっちら結構歩いたわ……あーはいはいアレね。


 めっちゃ綺麗やん、なんか斧でも落としたら出てきそう……よいしょっと。


 さ〜て俺の姿はっと……


 何と言うことでしょう……手足はもやしの様な適当加減、そして魅惑のじゃがいもの様な身体……ッ!



 いや俺じゃがいもやんけ! 紛うことなきじゃがいもだよコレ! しかもちょっと芽出てるし……あででで痛いわ抜くのやめよう……



 どうしたもんかと思っていると不意に目の前にひらりひらりと1枚の紙が舞い降りて来る。


 ……ん?


 水に落ちる前にひょいと掴み読んでみたのだが……




 〘庭に育ってたじゃがいもにもガッツリ魂宿ってたのでそっちに送る際に混ざりくってちょっとじゃがいもよりの外観になったけど許してください。 あと僕は金輪際特に介入はできないのでそこんとこよろしこ てへぺろ☆〙



「あーはいはい芋寄りになっちゃった訳ね……」



 紙を丸めて─大きく振りかぶって─


「そんなっ! 訳! ないやろがい!」



 紙屑が叩きつけられ、ぴちーん! と景気よくバウンドして茂みに消える。



「“より”じゃないでしょコレ! まんま芋じゃねーか! 人成分ないよ! コレ芋に全部持っかれたよ! アイ・アム、 potato MAN! OK!?」


 水面に写ったその姿は 芽の生えた大きいじゃがいもにもやしと言っても過言ではない四肢……四肢? 根っこ? 多分四肢が付いていた。



 そう。 歩いて喋るじゃがいもである。


 目と口はない。 見えて喋る。



 珍生物オブ珍生物が此処に爆誕した。



(神様机叩いて笑ってそう)


「はー……喉乾いた……って飲み食いどうすんだよ、こうか?」


 本能に従うように手を水に浸す。

 すると手から吸い取る様で全身が潤う感覚がした。


「あーOK、そういう感じね、はいはい」


 足でも試す。 コレも問題なく出来た。


 木々の隙間から陽射しが差し込む所が目に入ったのでおもむろに移動し─





「─oh......Yes。 The、SUN POWER……」



  なるほどこれは漲る。ギンギンに漲る。体力的に言うと4分の3回復する。あっ砂嵐と雨はやめような。


  ほう、光合成OKですなのか……じゃがいもに光充てたらダメだよとかそう言うのは良いんだよ、現に緑になる様子は無いし


 あ〜……じゃあ、コレも……?




 そう思い足を地面に刺し埋め日光浴を継続する。





「……oh......」



 今俺は大地と融合している。


 足から土壌比喩しがたいがエナドリでも飲む様なドレイン感、 そして日光による太陽の力を身体に取り入れる儀式(光合成)─





 うむ! 飯食えなくてもいいなコレ。


 と言うか腹(?)いっぱいになったわ。

 コレが俺の飯か、ワルクナイジャン。


「よっこいせ……」


 埋めた足を抜きつつ今後をどうするか考える。



 芋に成り果てたとは言え心は人間。

 このまま野宿してたら起きたら食べられて死にましたぁ〜とか嫌だしこのサイズ生かして木のウロでも探すか、もしくは文化的? そんなの関係ねぇ!

 で穴掘って埋まるか(本能的に別に問題ない気がする)


 とりあえず俺は何ができるんだろうな、目下この付近に住むことは決定したし……って言うか水が美味ぇ。 俺は此処がいい。



 なんかこう……植物になっちゃったから如何にも〜な感じで操る力とか無いんすかね?


 ほ〜れ、そこの草、伸〜びろ! (ニョキキ!)


 ……なんつってな。



「……は?」



 ……。


「そこの草も伸〜びろ!」


 ニョキキ!



「……そことそことついでにそこの草! 伸びて絡まってドームになーれ!」



 ワサササ……ガッシィン! (草ハウス)




 ……。


「……」



 あ!



 る!



 ん!




 か!



 い!?





 いやさぁ!? 便利ですげぇな! 魔法使いになった感じだよあたしゃァ!


 と言うかごめんねついでにそういうの有るって教えてね!?



 なんだよ神様やるじゃん!


 じゃー早速住むべ住むべ!



 仕事もないしイイジャンこの生活!



 な〜んだ楽勝かァ??


 あ、Heyモリ! 俺ここに住んで良い?



『イイヨー』




 許可?も取ったし、調子に乗って家を育て、ある日は謎の草食動物に食べられそうになり潜伏、

 家に戻って罠を創り仕掛け迎撃に成功(えげつない棘付きのブービートラップ)し、

 遺体に興味本位で腕を突き刺したらドレインできて植物のアイデンティティ崩壊してたり、


 余ったやーつは土に埋めて家主に家賃払ったり、モリが困った時はあーああ〜しつつ害獣の駆除に奔走してたり、


 なんだかんだ楽しく拠点作って野生満喫して過ごしてたんすよ、そしたらね? なんか来たと思ったら、





「キェェェェェェアァァァァァァイモガシャァベッタァァァァァァァ!!?」




「悲鳴を上げるな、神経(根っこ)が苛立つ……」




 そう言えば人居るっちゃ居るんですよね。

 あ、いやこれ俗に言うエルフか?

 わからん。



「え? あ!? 言葉が通じる!? ナンデ!?」



「うるさいですね……」



 とりあえずもちつけエルフっ子よ。








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― 新着の感想 ―
[一言] もう既に読んでいるとは思いますが、前にノクターンで連載していた方の小説が今連載しているやつの前作です。よろしかったらぜひそっちも読んでみてください。
[一言]  芋。  なるほど、芋。  このまま、お芋村の住人かな?  …………と言うかね? “おいも村”で画像検索したら、やべー絵本を見つけちまったのよ。  おお○な お○きな おいも  っ…
[一言] カボチャおじさぁん!?連邦反省ダンス踊って、どうぞ。 やっちゃいなよ!そんな偽物なんか! あ、好きなガンダムはフラウロスです。
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