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狛井神社の付喪ちゃんは幸せになれない  作者: 八雲ゆづき
第一章 狛井神社と白火始郷
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狛井神社の日常

ある日のこと。

「なあ、阿形。久しぶりに裏山行かねーか?」

「ん? やだよ。面倒くせーし服は汚れるしよ」

真面目な性格の弟の言動に対し、兄である阿形は顔色変えずきっぱりと断る。

「いやさ、じっちゃんが昔言ってた気がするんだよ。『この季節になれば裏山に行きなさい。ここの土地は恵まれておる。ワシの知り合いに五穀豊穣の神がいての、そいつが毎年......グフフ......』とか言ってたぜ?」

神の存在から身を引いた、先代の狛犬さま----二人の祖父の真似をする吽形。

阿形の耳がピクリと動く。因みに彼らは狛犬の神であるが、普段は人の姿をしており、耳が頭のつむじから程よくサイドに離れた部分に生えている。ケモミミである。

「つ、つまり、美味しいものが沢山あるんだな?」

阿形がニヤリと怪しく微笑み、したなめずりをする。恐ろしい顔であり、神とは到底思えない。

「まあ、そういう事だろうけどな。どうする? 行く? 行かない?」

「しょーがねーな、甘えん坊の弟の為にお兄ちゃんがついていってやるかー」

とても楽しそう、そして満更でもなさげであった。

更に言うなれば、双子に兄弟の上下関係があるものか。

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