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ぼくのいえ  作者: 玲於奈
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おきにいりのばしょ

なし

白い壁


そこに

きりとられたような

まどわく


そのむこう

丘の斜面がみえる

木々たちが

天をめざして

すくっと

きもちよさそうに

そよいでいる


ガラス越しながら


ひざしが

まぶしい。


しかしながら

空の

青の透明度は

たかい


そのむこうには

青い空。

そして

しろいくもが

うかぶ。


典型的な

初夏の光景


ときどき

台所の勝手口から

気持ちよい

さわやかな風がはいる


ひんやりとして

心地よい



そのむこうには

ひろびろとした

草原がひろがる


どうやら

こないだ

草刈りをしてくれたみたい


ぼうぼうでない


テレビでみた

モンゴルとかの草原のよう

みじかい草が

風にゆれている


キッチンの

ちいさい机


そこが

ぼくの

おきにいりの場所。


いえが

かんせいし


かぞくで

ひっこしをして


あれから

ながいながい

年月がたった


ぼくは

いつのまにか

おとなになった


大学に行き

就職して


そして

今は

ぶんしょうを書くという

しごとをしている


しかしながら

まだまだ

うれてはいない


ふだんは

ざっしへんしゅうの

てつだい


てつだいといっても

カメラマンのしざいはこびや

かいだしなどのざつよう


だけど

ときどき

ぼくの

書いた原稿が

雑誌に

ちいさくちいさく

のる


ことし

ぼくは


ぼくのいえで

原稿を書き始めた


あきに

募集される

おおきな文学賞


ぼくは


いま

自分をふりかえり


そして

ぼくのいえから

じぶんを

かいてみることにした


いつもながら

文章をかくときは

わくわくする


もしかなうなら

いつか

この物語が

一冊の本となって

書店に平積みされることを

いのって


いま

書き始めようと思う


また

さわやかな

風がふいてきた

その風で

原稿用紙が

たなびいている





長い間のご購読ほんとうにありがとうございました。

あたらしいいえもぶじにたち、ひっこしもおわり

ひとだんらくすることができました。


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