56/66
かんこうシーズン
なし
「おねがいします
おねがいします」
しろい
おおきな
マイクをつけたくるまが
ちかくを
とおっていく
ふだんは
ものおとがしないような
ここは
とってもしずかな
じゅうたくち。
そう
ぼくは
おもっていたけど
しらなかった。
じつはちかくに
とっても
おおきなどうろが
あって
「かんこうシーズンの
いまは
くるまのとおりが
おおいから
きをつけてね。
ぜったいに
こくどうの
ほうにいかないでね」
って
ママが
ぼくのめをみて
しずかにいった
ママが
とくに
だいじなちゅういのときは
そういうふうにいう
きゅうに
ぼうしが
とばされそうになる
かぜがふいた
なつのひざしが
つよい
でも
かぜはきもちがいい
ぼくは
いま
おおやさんの
あきちで
ちいさいボールを
ころがして
あそんでる
このまえ
パパが
かぎをうけとって
あれから
しばらくして
ぼくらは
あたらしいいえに
ひっこしをした。
そのひは
すごく
いそがしかった
なし




