ピーマンきらい
なし
うろうろと
いえをまわって
2かいにも
いって
じかんを
つぶしたけど
だれもおきゃくさんは
こなかった
パパは
もうすこし
いたかったみたいだけど
けっきょく
かえることになった
そとには
おきゃくさんが
くるからって
かんたんに
つくられた
ちゅうしゃじょう
そこに
れんがが
やまのように
つんである
パパに
「あれ、なに」
って
きいたら
「げんかんまえに
みちを
つくるためのものだよ」
って
パパが
おしえてくれた
れんがをひとつずつ
げんかんまえに
ひいていくんだって
まるで
いしのパズル
おもしろそう
ぼくもやってみたい
そんなことを
かんがえながら
げんかんと
ちゅうしゃじょうの
はんたいがわ
にわのほうに
いってみた
ぼくのいえの
むこうは
あきち
というか
まわりはぜんぶ
あきち
ちらっと
おおやさんのにわも
みえた
そういえば
こないだたおれた
おおやさん
だいじょうぶかなあ
にわの
むこう
ざっそうのはえた
あきち
そこを
からすが
ゆうゆうと
くさっぱらの
なかをあるいてる
ずいぶんえらそう
そんなかんじに
あるいてる
とつぜん
きゅうに
へんなこえがした
「なんだ」
とおもったら
ぐわーぐわー
というこえ
そのこえは
ちゃいろのちいさな
とりだった
「へー」
って
おもって
ぼく
そのとりのあとを
おいかけてみたかったけど
パパが
ぎゅっと
ぼくのてを
にぎってきたんで
いけなかった
じつは
パパ
カラスが
すきじゃないの
パパ
ずっとまえに
はしってたら
こうえんのそば
なみきが
つづくどうろで
なんにもしてないのに
カラスに
きゅうに
おそわれたんだって
だから
パパ
カラスには
びんかんになってる
ぼくが
ピーマンがにがてなのと
いっしょかな
パパと
てをにぎって
そのとりを
じっとみてた
なし




