設定資料 《大陸》
●グランヴァリア大陸
七大国と呼ばれる七つの国と、この世界の創世暦から存在すると言われる聖教国の八つの国を中心に大小様々な国が成り立っている大陸。気候は地方で全く異なり、万年冬や夏といった状態にある地方も多く、国家間では様々な物資の交易が盛ん。
数十年前までは国家間の戦争も多く、当時の北方同盟と南方同盟の最前線だった地では多くの戦争の傷痕が残っている。
大陸の中央には大陸の名前でもあるグランヴァリアの塔が雲よりも高く聳えており、その周囲に限っては魔物が棲みつかない地としても有名となっている。
●七大国
古くから存在する大きな七つの国。
北方地方のフィッドガルツ王国と最北のテンドリア王国、北東のランバル王国、東のベルフェン王国、南東のベルゼクス帝国、南のローグレス王国、西のグラフィーア連合国の七国のことで、それぞれ千年から八百年ほどの歴史を持った国。
●フィッドガルツ王国
北方地方の温暖な地に栄えている国。七大国の中でも三番目の規模を持ち、農耕や放牧などが盛ん。
領土や人口の多さの割には貴族階級の者が少なく、領主貴族の圧政に対してはその貴族への処罰の対応が早いなど、身分による重圧が少ない。ただ、国全体の治安が良くする代わりに対魔物の戦力が少なく、辺境の村などでは魔物の被害が目に余る。
人間族の国で、九割以上の国民が人間族。
現国王は第二十六代目フィッドガルツ国王、ホルス・ガウウェン・フィッドガルツ。
●アスクートの村
フィッドガルツ王国の最も西に位置する小さな村。
プロローグでクロが世話になっていた村だが、ゴブリンの襲撃によって壊滅してしまっている。
●迷宮都市モルステン
クロとリリーナが長らく拠点としている迷宮都市モルステン。
フィッドガルツ王国の南中にある大型都市で、かつての英雄と魔物化した龍族の戦場跡地に造られた。
深いクレーターに階段状に街が築かれ、その地下には六つの地下迷宮を持つ。そのことから冒険者の聖地とも呼ばれ、異国の冒険者たちも訪れて栄え続けている。
●グランツ商国
フィッドガルツ王国、ランバル王国、ベルゼクス帝国、グラフィーア連合国の四国の国境にある首都ひとつの小さな国。
二百年ほど前に豪商グランツによって、当時の戦争の傷痕だった場所に建国された商売の国。各国からは重要な交易拠点とされており、現在までの戦乱の中でも完全中立が破られたことのない国でもある。そのため、戦乱が終わった今でも交易は此処を経由することが常となっている。
グランツ商国は世界最大の冒険者養成学校を有する事でも有名で、各国の王侯貴族の子息たちが留学に来るほど。