表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/16

初めての「守るべきもの」

 ■初めての「守るべきもの」



 ケルベロスは助手席側のドアを開放すると、リナが少しでも乗車しやすいように、油圧サスペンションを可能な限りまで下げる。


「リナ! タラップがあるので、そこに足を掛けて!」

「うん! わかった!」


 勘の良さを発揮したリナは、驚くほどスムースに、車高のあるケルベロスへ乗り込んだ。


「いい子です、リナ! ドアはこれで閉めます! いいと言うまで、しばらく窓の外は見ないように!」

「お姉ちゃんは大丈夫っ!?」

「ミチルはとても強いから、大丈夫です! 心配しないで!」


 その言葉に安心したのか、リナはケルベロスの指示におとなしく従った。


 リナがケルベロスの重厚なドアの向こうへ消えると同時に、通路の闇が物理的な質量を持って押し寄せてきていた。


「目標捕捉。個体名:『スライサー』、計6体。ジャッジほどの防御力はありませんが、機動力は3倍以上。6体1ユニットのトータルでナンバーズ並みの戦闘力を発揮します!」

「上等じゃない。……ケルベロス、リナに外の音を聞かせないで。何か音楽でも流しておきなさい!」


 ミチルはそう叫びながら、背後の影に振り向きざまグロック17を乱射した。9mm弾が闇を切り裂き、一体の「スライサー」の肩口を弾く。しかし、それは期待したほどのダメージを与えることはできなかった。頭部を正確に狙わなければならないようだ。


「キィィィィィィィン!!」


 鼓膜を突き刺すような高周波の咆哮。

 影たちが一斉に跳躍した。壁、天井、床。全方位から迫る刃のような四肢。ミチルはサイドブースターをフル稼働させ、重力を無視したかのような動きで敵の包囲網を紙一重で回避する。


「ケルベロス!  残弾数は!?」

「左:3、右:2。予備マガジンへの換装を推奨します。……0.8秒後に八時の方向より強襲!」


 脳への直接的な通達は、一瞬ですべてを把握できる。わずかな遅滞もない。


 そのため、ミチルはケルベロスの警告を最後まで聞くまでもなく、ノールックで左後方へ銃口を向け、残りの3発を連射した。 

 弾丸は正確にスライサーの頭部を撃ち抜くが、相手は死に体になっても、その鎌のような腕を振り下ろしてくる。


「しつこいんだって!」


 ミチルは裂けたセーラー服の裾を翻し、空中で身を捻りながらスライサーの頭部を蹴りつけ、これを完全に破壊した。着地した瞬間には、これもどこから取り出したかわからないほどの素早さで、空になったマガジンを弾き出し、新たにスペアのマガジンを叩き込んでいた。

最後まで読んで頂いてありがとうございます!

次回更新は2026/01/04 18:10です。

同時連載の、「契約の魔法少女/マギカ・コントラクト」もよろしくお願い致します。魔法少女×SFの作品です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ