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2025年 年末年始スペシャル 正月「年末の余韻と年始の騒ぎ」

年が変わる瞬間は、いつも少し不思議だ。

何かが終わったようで、

何も変わっていないようで、

それでも確かに、昨日とは違う今日が始まっている。

大晦日の続きのような今日。

まだ音は鳴らないけれど、それぞれの胸の中で、小さな何かが動き始めている。

東縁高校吹奏楽部員達のちょっと不思議な正月。

年が明けて、しばらく経った。


テレビは消され、部屋にはこたつの音だけが残っている。そのこたつの中で、天奏(てんそう)永井(ながい)は完全に眠り込んでいた。丸くなった背中と、規則正しい寝息が、大晦日の名残をそのまま閉じ込めている。


起きているのは、(ひびき)茅野(かやの)だけだった。


湯気の立たないマグカップを両手で包みながら、響はぼんやりと視線を落とす。時計を見るでもなく、スマホを触るでもなく、ただ時間が過ぎていくのを待っているようだった。


響はポツリと呟いた。


「……静かですね。さっきまで、あんなに騒がしかったのに」


「うん」


茅野は短く答えた。それ以上、言葉は続かない。


年が変わった、という実感が、どこにも見当たらなかった。カレンダーの数字が一つ進んだだけで、昨日の延長線に今日がある。そんな感覚だった。


「もう正月、なんですよね」


響の言葉は、確認というより独り言に近かった。


「そう」


茅野はこたつの縁に肘をつき、眠る二人に一度だけ視線を向けてから、また響を見る。


「でも」


少し間を置いてから、続けた。


「始まった気は、しない」


響は、はっとして顔を上げる。その言葉は、胸の奥に溜まっていた違和感を、正確に言い当てていた。


大晦日。確かに一つの区切りはついたはずなのに。


それでも、何かが終わった感じはしなかった。むしろ、まだ何も始まっていないような気さえする。


こたつの中で、天奏が寝返りを打つ。永井が小さくうなり声を上げて、また静かになる。


部屋は、再び沈黙に包まれた。


響は、マグカップを置き、こたつの天板にそっと指を置いた。


――今年は、何が待っているんだろう。


答えは、まだ、どこにもなかった。


すると机の上に置いていたスマホが、短く震えた。


静かな部屋では、その振動音がやけに大きく感じられる。響はゆっくりとスマホを手に取り、画面をのぞいた。


久瀬(くぜ)からだった。表示された名前に、わずかに目を細める。


『あけおめ〜。これから初詣行くんだけど、一緒に行く?』


年が明けた、という現実が、ようやく形を持って届いた気がした。


「……初詣」


小さく呟いた声に、茅野が反応する。


「初詣、ですか?」


「はい。音之宮を見に行ったみんなが誘ってるんです」


そう言いながら、響は画面を茅野の方に少し傾ける。茅野は一瞬も迷わず、首を横に振った。


「結構です」


即答だった。


「寒いし、混んでるし、眠いので」


そう言って、こたつの奥に体を沈める。


響は小さく笑ってから、視線をスマホから離した。


こたつの向こう側では、永井が相変わらず無防備な顔で眠っている。口元は少し緩み、完全に夢の中だ。


――起こす気には、なれなかった。


それに、今はまだ、外に出るタイミングじゃない気がした。


響は画面に指を走らせる。


『行きません』


短く、余計な言葉を足さずに送信する。そして既読がつくのを待つことなく、スマホを伏せた。


新年は始まっているはずなのに、この部屋の時間だけが、まだ大晦日の続きを生きているようだった。



音之宮(おとのみや)を見に行った久瀬一行は、そのまま帰路につくことなく、駅前の通りを歩いていた。


「さっむ……」


白い息を吐きながら、狩川(きりかわ)が肩をすくめる。夜明け前の空気は澄んでいて、頬に当たる風がやけに冷たかった。


「まあ、初詣だしね」


若田は手をポケットに突っ込みながら、前を歩く。足取りは軽いが、どこか気の抜けた雰囲気もある。年が明けたという実感は、ここでもまだ薄い。


「終わったなぁ、音之宮」


「終わった、って言うには短すぎない?」


「あっという間だった」


後ろから、香久山(かぐやま)の声が飛ぶ。全部が、もう昨日のことになっていた。


「で、初詣ってどこ行くんだっけ?」


「毎年行ってるとこだろ」


「人多いぞー」


文句とも雑談ともつかない会話が続く。それでも、誰もこの流れから抜けようとはしなかった。


久瀬は、ふとスマホを取り出す。ついさっき送ったメッセージに、返事が一件。


『行きません』


短く、それだけ。


「……そっか」


誰に聞かせるでもなく、小さく呟く。


無理に誘うつもりはなかった。ただ、同じ時間を共有できたら、と思っただけだ。


「どうした?」


「いや、なんでもない」


久瀬はスマホをしまい、顔を上げる。


遠くに、鳥居の影が見え始めていた。参道の向こうには、すでに人の列ができている。


「よし、行きますか」


陽翔がそう言って、一歩踏み出す。


新しい年は、もう動き始めている。それを実感する者も、まだ追いつけていない者も、同じ道を歩いていた。



仕事を終えた瞬崎(しゅんざき)は、人通りのほとんどない路地を抜け、小さな神社の前に立っていた。


鳥居は低く、朱色もところどころ剥げている。境内は狭く、参道と呼ぶには心許ない石畳が、社へと続いているだけだった。


毎年訪れるような、大きな神社ではない。むしろ、知る人しか来ないような、古くて静かな場所だった。


境内にいるのは、瞬崎ただ一人。


遠くで聞こえるのは、風が木々を揺らす音だけ。正月らしい賑わいは、ここにはなかった。


瞬崎はゆっくりと社の前に進み、足を止める。賽銭箱の前で、軽く息を整え、手を合わせた。


鈴を鳴らすこともなく、声を出すこともない。ただ、静かに頭を下げる。


目を閉じたまま、しばらく動かなかった。


――願いは、なかった。


あるのは、祈りというより、確認に近い感情だった。


今年も、ここに来た。

それだけで、十分だった。


瞬崎は、深く一礼すると、ゆっくりと顔を上げた。


境内には、相変わらず誰もいない。


それでも、この静けさの中で、彼は確かに、何かと向き合っていた。


そのときだった。


砂利を踏む、かすかな音がした。


瞬崎は反射的に視線を上げる。この神社に他に人が来るとは、思っていなかった。


鳥居の向こうから、ゆっくりと一人の男が姿を現す。


コートの襟を立て、両手をポケットに入れたまま、迷いのない足取りで境内に入ってくる。


瞬崎は、一瞬だけ目を見開いた。


「……東堂君」


現れたのは、東堂成昭(とうどうなりあき)だった。


東堂は瞬崎に気づくと、わずかに眉を上げる。だが、驚いた様子はほとんど見せなかった。


「先生がいるとは思いませんでした」


淡々とした声だった。


瞬崎は小さく息を吐き、苦笑まじりに言う。


「東堂君にも、そんな趣味があったとは」


初詣にしては、あまりにも静かな場所。それを選ぶ理由を、瞬崎はすぐには測りきれなかった。


東堂は社の方へ視線を向ける。


「趣味、というほどでもありません」


東堂は瞬崎の隣に立つと、しばらく社を見つめていた。


それから、何も言わずに一歩前へ出る。瞬崎も、それに倣うように位置をずらした。


二人は並んで、賽銭箱の前に立つ。


東堂は小銭を取り出し、控えめな音を立てて落とした。瞬崎も同じように、静かに賽銭を入れる。


鈴は鳴らさない。


ほとんど同時に、二人は手を合わせ、頭を下げた。


境内に響くのは、風の音だけだった。願いを告げる声も、祈りの言葉もない。


――それでも、この沈黙は、軽くはなかった。


どれほどの時間が経ったのか、分からない。先に顔を上げたのは、東堂だった。


「……ここ、落ち着くんです」


ぽつりと、独り言のように言う。


「人が少ないし。誰にも見られない」


瞬崎は、その横顔を一瞬だけ盗み見る。


「毎年来ているんですか?」


「時々、です」


曖昧な返答だった。それ以上、詳しく語るつもりはないらしい。


東堂は、社の奥へ視線を向けたまま、続ける。


「大きい神社だと、人が多すぎて」


口元に、わずかな笑みが浮かぶ。だが、その表情はどこか冷えていた。


「自分の声が、かき消される気がするんです」


瞬崎は、返す言葉を選びながら、静かに息を吸った。


「……なるほど」


そう言ったものの、胸の奥には引っかかりが残る。


ここは、生徒が偶然立ち寄るような場所ではない。ましてや、初詣のためにわざわざ選ぶ神社でもない。


――なぜ、東堂君はここを知っている?


瞬崎は、ふと自分の立場を意識する。


顧問と生徒だ。


本来なら、踏み込みすぎてはいけない領域がある。だが同時に、目を逸らしてはいけない何かも、確かに感じていた。


「君は……」


言いかけて、瞬崎は言葉を止める。


問いかけるべきではない。

少なくとも、今この場所では。


東堂は、瞬崎の視線に気づいたのか、ゆっくりと振り返った。


「先生は、何をお願いしたんですか?」


瞬崎は一瞬だけ考え、首を横に振る。


「願ってはいません」


「……そうですか」


東堂もそれ以上聞かなかった。


二人の間に、再び沈黙が落ちる。


小さな神社。

古い社。

人の気配のない境内。


ここでは、立場も肩書きも、少しだけ曖昧になる。


瞬崎は、胸の内で静かに思った。

――この生徒は、ただの問題児ではない。


同時に、はっきりと理解する。


――だからこそ、慎重でなければならない。


東堂は軽く一礼すると、先に踵を返した。


「お先に」


それに対して、瞬崎は小さく頷いた。


その背中を見送りながら、瞬崎はその場に立ち尽くす。風が吹き抜け、木々が小さく鳴った。その音は、しばらく瞬崎の耳から離れなかった。


瞬崎は一礼を終え、静かに社殿から離れた。


そろそろ帰ろうか――そう思い、歩き出したその時だった。


社殿の脇、木製の小さな台に視線が止まる。「おみくじ」と書かれた素朴な看板がひっそりと置かれていた。


(……そういえば、引いたことありませんでしたね)


特に深い意味もなく、瞬崎は足を止める。小銭を入れ、木箱に手を伸ばした。


がらり。


一本だけ引き抜き、ゆっくりと紙を開く。


――大吉。


一瞬、目を疑った。もう一度見ても、やはりそこにははっきりと「大吉」の二文字が印字されている。


「……福引に続いて、ここでもですか」


なぜか納得してしまう自分がいる。驚きよりも先に、「まあ、そうなるか」という感覚が勝っていた。


運勢、願望、学業、勝負運。どの項目を見ても、否定的な言葉はひとつもない。むしろ、やけに具体的で前向きだ。


瞬崎は小さく息を吐き、紙を折りたたむ。


(やっぱり、持ってるんですかね……)


本人に自覚はない。だが、偶然にしては出来すぎた結果が、今日もまた一つ積み重なっただけだった。


おみくじを結び、瞬崎は何事もなかったかのように境内を後にする。背中越しに、ざわめきはすぐに人波へと溶けていった。


――その“異常な運”に気づく者がいないまま。



別の神社では、


「うわ……」


境内に足を踏み入れた瞬間、空気が変わった。思わず、久瀬が声を漏らす。


参道は人で埋め尽くされていた。前も後ろも横も、見渡す限り人、人、人。話し声、笑い声、足音が混ざり合い、静けさの欠片もない。


「めっちゃ混んでる……」


「正月なめてたな」


「これ、進んでる?」


少しずつ、ほんの数歩ずつしか前に進まない。肩がぶつかり、コートの裾が引っかかり、足元もおぼつかない。


久瀬は、流れに身を任せながら周囲を見回した。


屋台の明かり。

スマホを掲げる人。

笑顔で写真を撮る家族連れ。


――新年、という言葉が、そのまま形になったような光景だった。


「はぐれるなよー」


「今さら無理だろ」


そんなやり取りをしながら、なんとか賽銭箱の前までたどり着く。ここだけ、少しだけ人の流れが滞る。


「よし、来た」


久瀬はポケットから小銭を取り出した。


周囲の喧騒の中で、賽銭が落ちる音はほとんど聞こえない。それでも、確かに投げ入れた感触が手に残った。


鈴を鳴らし、手を合わせる。


目を閉じた瞬間、外の音が少しだけ遠のく。


――願い事。


何を願うべきなのか、一瞬だけ迷った。


勝ちたい。

上手くなりたい。

全国へ行きたい。


どれも本音で、どれも欲張りだ。


結局、久瀬は短く、心の中で言った。


――ちゃんと、音楽ができる一年でありますように。


顔を上げると、すぐに次の人に押し出される。


「はい次ー、動いてくださーい」


「流れ作業だな」


「それでも来ちゃうんだけどね」


苦笑しながら、人の波に再び乗る。振り返ると、社の前にはまだ長い列が続いていた。静かに祈ったつもりでも、その願いは、この雑踏の中に溶けていくような気がした。


それでも。


新しい年は、こうして始まっていくのだと、久瀬はなんとなく理解していた。


ふと気づくと、周囲に見慣れた顔が足りない。久瀬は辺りを見回した。


「……あれ?」


いるのは、狩川、香久山、若田(わかだ)桜咲(おうさき)。二、三年の顔ばかりで、さっきまで一緒だったはずの一年生――陽翔、奏多(かなた)来島(らいとう)の姿が見当たらない。


人の波に流されたか。

それとも、どこか別の場所に行ったか。


「一年、どこ行った?」


半ば独り言のように呟きながら、久瀬は境内を歩き出す。参道は相変わらずの混雑で、少し進むだけでも肩がぶつかる。


そんな中で、不自然なほど人が固まっている場所があった。


「あれ……?」


視線の先。

社殿の脇、小さな一角にできている――長蛇の列。


「……おみくじ?」


近づいてみると、案の定だった。小さなおみくじコーナーの前に、ずらりと人が並んでいる。参拝よりもよほど混んでいる気さえする。


そして、その列の最後尾。


「……あ」


見覚えのある後ろ姿が三つ。


陽翔は落ち着きなくきょろきょろしていて、

奏多はスマホをいじりながら列を進み、

来島は無言で、ただ前だけを見つめている。


「君ら、こんなとこにいたのかよ……」


狩川は思わず苦笑する。


参拝より先に、おみくじ。いかにも一年生らしい行動に、呆れと同時に少し安心が混じった。


背後では、香久山たちが気づいた様子で近づいてくる。その列は、まだまだ縮む気配がなかった。


――正月の神社は、やはり油断ならない。



インターホンが鳴った。


静かな部屋に、不意に響いた電子音に、響はわずかに肩を揺らした。


こたつの中では、天奏と永井が相変わらず深い眠りに落ちている。丸まったまま、微動だにしない。少し前まで起きていた茅野も、いつの間にか二階へ上がり、そのまま寝てしまったらしい。


――起きているのは、響一人だけだった。立ち上がり、足音を立てないように気をつけながら玄関へ向かう。もう一度、短くインターホンが鳴る。


ドアの前で一瞬だけ立ち止まり、深呼吸をしてから、鍵を開ける。


扉を開けた、その先に――


「……あ」


思わず、小さな声が漏れた。そこに立っていたのは、柊木(ひいらぎ)だった。


コートの上からでも分かるほど、外の冷気をまとっている。手には紙袋を抱え、少しだけ照れたように視線を逸らしていた。


「こんばんは。……あけまして、おめでとう」


「……おめでとう」


一拍遅れて、響もそう返す。


「急にごめん。起きてるか心配だったけど」


そう言って、柊木は紙袋を差し出した。


「音之宮の帰りに買ったやつ。大したものじゃないけど」


「え、あ……ありがとう」


受け取った袋は、思ったよりもずっしりしている。中身を確認する前に、響は慌てて言った。


「いいよ、上がって。寒いでしょ」


「じゃあ、お邪魔します」


柊木は軽く頭を下げ、靴を揃えて中へ入った。


玄関から居間へ続く廊下は薄暗く、こたつの明かりだけがほのかに部屋を照らしている。眠る二人の姿を見て、柊木は小さく声を落とした。


「……もう、みんな寝てる?」


「うん。ここにいるのは天奏先輩と茅野先輩と永井君だけ。他のみんなは音之宮、生で見に行ったしそのまま初詣行った」


「そっか」


それ以上は何も言わず、柊木はこたつの近くに腰を下ろした。響も向かい側に座り、改めて紙袋を置く。


少しの沈黙。


外からは、遠くで車の走る音がかすかに聞こえるだけだった。


響は、その沈黙を破るように、口を開いた。


「……あのさ」


「ん?」


 「どうして、音之宮のステージに出てたの?」


その問いに、柊木はすぐには答えなかった。少し間を置いてから、息を吐く。


「……誘われたんだよね。戸手さんに」


「そうなの?」


「そう。お父さんが戸手さんのマネージャーと仲良くて、それで紹介されたんだよ。一緒に出てみないかって。それで...」


柊木は、響の方を見る。


「“出られる場所があるなら、出よう”って思っただけ」


その言い方は、どこか淡々としていた。響は、もう一つの疑問を口にする。


「あとさ……どうして、ホルンじゃなくて……トランペットだったの?」


柊木の指先が、わずかに動いた。すぐには答えない。その沈黙が、かえって重く感じられる。


「……ホルンは」


柊木は、静かに言った。


「自分の“居場所”だったから」


響は、その言葉を噛みしめるように聞いていた。


「居場所って……」


「だからこそ」


柊木は、少しだけ目を伏せる。


「ステージには、持っていかなかった」


トランペットは、選択。

ホルンは、帰る場所。


その違いを、響は直感的に理解する。


「……ってのは建前で、本当は戸手さんがホルン嫌いでね。トランペットじゃなきゃこの曲はかっこよくない!って言ってたからさ」


こたつの中で、天奏が小さく寝返りを打つ。永井は相変わらず、何事もなかったように眠り続けている。


静かな部屋で、二人の会話だけが、ゆっくりと進んでいく。響は、こたつの天板に視線を落としながら、そっと言った。


「……でも、すごく、良かったよ。柊木君。トランペットも出来るんだね」


柊木は、少し驚いたように目を瞬かせた。


「音も、存在感も。別物だったよ。」


「……そう?」


短くそう返して、柊木はわずかに笑った。外では、新しい年が確かに動いている。


この部屋でも、静かに、何かが始まりかけていた。


「君は君の本当をまだ知らないからそう言えるんだね」


「え?」



ようやく、列の先が見えてきた。


長蛇の列だったおみくじコーナーも、ここまで来ればあと数人。人の流れが詰まり、自然と全員の視線が前に集まる。


「やっとだ……」


「思ったより並んだな」


久瀬は小さく息を吐き、財布から小銭を取り出した。


「よし、順番で。引いたやつから結果言おうか」


誰からともなく、そんな流れになる。


最初に引いたのは久瀬だった。箱を軽く振り、一本引き抜く。紙を開き、目を走らせる。


「……中吉」


「おー、まあまあ」


「無難だな」


「久瀬っぽい」


拍子抜けしたような、でも悪くない。久瀬は苦笑しながら紙を折りたたんだ。


次は狩川。


「私はなぁ……」


期待していない様子で引き、即座に表情が崩れる。


「……小吉」


「微妙!」


「悪くはない!」


「良くもない!」


「一番反応に困るやつじゃん……」


狩川は肩を落としつつも、どこか納得した顔だった。


香久山は静かに引き、しばらく黙ってから口を開く。


「中吉」


「またか」


「去年も中吉だったよね?」


「つまんな」


「それ言うな」


香久山は特に気にした様子もなく、淡々と紙をしまう。


その空気を、今伊がぶち壊した。


「……あ」


嫌な予感を含んだ声。


「なに?」


「やめて、言い方がもうダメ」


今伊は紙をじっと見つめ、ゆっくりと言った。


「……凶」


一瞬、沈黙。


「え」


「ガチ?」


「正月早々?」


「……書いてある」


今伊は紙を掲げる。そこには、はっきりとした「凶」の文字。


「逆にレアじゃね?」


「ここで引いとけば、あとは上がるだけだろ」


慰めになっているのか分からないフォローが飛ぶ。


若田はその流れのまま、勢いよく引いた。


「じゃあ次は僕……お、吉!」


「いいじゃん」


「普通に嬉しいやつ」


「安定感」


若田は満足そうに頷いた。


桜咲は少し緊張した様子で引き、そっと紙を開く。


「……末吉」


「おお……」


「下の方だけど、まあ」


「未来に期待、ってやつだな」


桜咲は小さく笑い、呟く。


「悪くはないね」


最後は一年生。陽翔は引いた瞬間、声を上げる。


「小吉!」


「微妙」


「今日は小吉の日か?」


「俺、悪くないと思う!」


前向きすぎる反応に、周囲が少し和む。


奏多は――無言。


紙を開いたまま、動かない。


「……奏多?」


「どうした?」


ゆっくりと、奏多が顔を上げる。


「……大凶」


「は?」


「ちょっと待て」


「今日、凶率高くない?」


奏多は紙を見つめたまま、しばらく固まっていた。


「……逆に、すごくない?」


「いや、すごくはない」


「正月だぞ」


最後に来島。


何も言わずに引き、紙を一瞥する。


「……末」


「末吉?」


来島は小さく頷いた。


それだけで会話は終わった。並べてみると、見事なまでにばらけた結果。


中吉、吉、小吉、末吉、凶、大凶。


「一喜一憂って、こういうことか……」


久瀬がそう呟くと、誰かが笑い、誰かがため息をついた。


それでも。


騒がしくて、落ち着かなくて、少し間が抜けていて。

――この時間そのものが、もう正月らしかった。



空が、わずかに色を変え始めていた。


夜と朝の境目。黒に近かった紺色が、ゆっくりと薄まり、東の端だけが淡く明るい。時間は、確実に早朝へと移り変わっていた。


初詣を終えた久瀬たちは、冷えた体を引きずるようにしながら帰路につく。


「……さすがに眠い」


狩川が欠伸を噛み殺しながら言う。声はもう張りがなく、足取りも重い。


「でもさ、もう寝たら負けな気しない?」


若田が半分冗談、半分本気の顔で返す。


「初日の出まで行くんだろ?」


「行くって言ったのお前だからな」


「言いましたけど!」


そんなやり取りをしながら、玄関の前にたどり着く。


鍵を開けると、家の中はまだ静かだった。だが、玄関灯の下で靴を脱いでいると、居間の方から足音が聞こえる。


「……あ」


最初に顔を出したのは、茅野だった。少し眠そうな目をこすりながらも、ちゃんと起きている。


「おかえり」


「ただいま」


「思ったより早かったですね」


「初詣が人多すぎて、逆に長居できなかった」


その奥から、天奏と永井も姿を現す。完全に起きたばかりという顔だが、状況はすぐに理解したらしい。


「帰ってきたんですか」


「……眠い」


「もうすぐ明るくなりますよ」


そう言ったのは、響だった。


窓際のカーテンが半分だけ開いている。外の空気を感じ取ろうとするように、全員が自然と東の方角を意識していた。


「初日の出、行くんだよね?」


久瀬が確認するように言う。


「はい」


「近くの堤防、毎年見えるらしいよ」


「寒そう……」


「今さらじゃない?」


結局、誰も反対しなかった。


上着を羽織り、手袋を探し、マフラーを巻く。完全に目が覚めきっていないまま、全員で外へ出る。


空気は、夜中よりもさらに冷えていた。


「……寒っ」


思わず、天奏が声を漏らす。


道は静かだった。車もほとんど通らず、聞こえるのは足音と、時折遠くで鳴る鳥の声だけ。


堤防に着くころには、空はもうはっきりと変わっていた。東の地平線が、薄いオレンジ色に染まり始めている。


「……来たな」


「まだ、出てないけど」


「これが一番いい時間だって言うよね」


全員が並んで立ち、自然と会話が落ち着く。


しばらくして、響がぽつりと口を開いた。


「音之宮、どうでしたか?」


「唐突だな」


「でも、今なら話せる気がする」


誰も否定しなかった。


「……やっぱ、すごかったよ」


若田が先に言う。


「完成度が違った。音も、動きも」


「客席の空気、完全に持っていかれてた」


「プロだもんな」


「それだけじゃない」


香久山が静かに続ける。


「“慣れてる”感じがした。ああいう場に」


その言葉に、響は何も言わず、ただ空を見ていた。


「初詣もさ」


狩川が話題を変える。


「願い事、ちゃんとした?」


「したけど、流れ作業だった」


「わかる」


「でも、しなかったらしなかったで後悔しそうだし」


「結局、気持ちの問題だよな」


そんな雑談が、途切れ途切れに続く。眠気と寒さで、声は小さい。それでも、誰も黙り込もうとはしなかった。


そして空の色が、さらに明るくなる。


オレンジの中に、はっきりとした光の線が混じり始める。


「あ」


永井が言った。


「そろそろじゃないですか?」


全員の視線が、同じ一点に集まる。風が吹き抜ける。手袋越しでも、指先が冷たい。


「今年さ」


久瀬が、初日の出を待ちながら言った。


「どんな一年になると思う?」


すぐには答えが返ってこない。


しばらくして、響が静かに言った。


「……まだ、始まってない気がします」


「同意」


「でも」


天奏が続ける。


「いい一年になると思います」


その瞬間だった。


地平線の向こうから、ゆっくりと光が顔を出す。最初は細く、弱く、それでも確かに“太陽”だった。


「……出た」


若田の声が、震える。


光は少しずつ強くなり、空の色を一気に塗り替えていく。寒さも、眠気も、音之宮の余韻も、初詣の喧騒も。すべてが、その光の中に溶けていくようだった。


誰も、もう話さなかった。ただ並んで、新しい年の最初の瞬間を、静かに見つめていた。


――ここから、また始まる。

そう思えたのは、きっと、この光のせいだった。



家へ戻るころには、空はすっかり朝の色になっていた。


白んだ青空に、さっきまで見ていた初日の出の余韻がまだ残っている。体は冷え切っているはずなのに、不思議と足取りは軽かった。


玄関を開けた瞬間――


「……ん?」


最初に違和感を覚えたのは、久瀬だった。


「なんか、いい匂いしない?」


「する」


「これは……」


出汁の香りだった。はっきりと、食欲を刺激する匂い。


靴を脱いで中へ入ると、その理由はすぐに分かった。居間のテーブルの上には、すでに朝食が並んでいた。


湯気を立てる大きな鍋。

中身は、雑煮。


隣には、器に盛られた年明けうどん。シンプルだが、丁寧に整えられた盛り付けで、刻み海苔と小さな柚子皮まで添えられている。


「……え?」


「は?」


「ちょっと待って」


一斉に足が止まる。


最初、家にいたはずの永井、天奏、茅野も、完全に固まっていた。


「……なに、これ」


永井が、半分寝ぼけた声で言う。


「朝食のこと?」


「いや、それは見りゃ分かるけど……」


天奏が鍋を覗き込み、次にうどんを見て、最後に周囲を見回す。


「誰が作った?」


その問いに、全員が自然と視線を向けた先。


あまりにも普通の声。


「……どうぞ。冷めないうちに」


一拍。


次の瞬間。


「いやいやいやいや」


「待て待て待て」


「意味が分からない」


疑問と困惑が、一気に噴き出した。


「え、これ響?」


「全部?」


「雑煮と……うどん?」


久瀬は思わず、響とテーブルを交互に見比べる。


「……いつ?」


響は少し考えるように目を伏せ、それから答えた。


「昨日みんなが寝てたり音之宮とか初詣行ってる間に準備したやつです」


「いや、その“間”が問題なんだけど」


狩川が即座に突っ込む。


「私らが初詣行ってた時?」


「家組も寝てた時?」


「そうです」


さらっと返される。


「……何時?」


「三時半くらいですかね」


一瞬、沈黙。


「……は?」


「は?」


「三時半?」


「その時間、人間起きる?」


天奏が額に手を当てる。


「いや、起きる起きない以前に」


「一人で?」


「何食わぬ顔で?」


疑問が疑問を呼び、誰も収拾をつけられない。当の本人はというと、いたって落ち着いている。


「初日の出、見に行くって聞いていたので」


響は、少しだけ視線を逸らしながら言った。


「帰ってきたら、すぐ食べられた方がいいかなって」


「……」


「……」


「怖いとかじゃなくて」


「ありがたいんだけど」


「普通に疑問が勝つ」


「だってさ」


若田が指折り数える。


「俺ら初詣」


「家組は睡眠」


「全員不在 or 意識なし」


「その間に、仕込みから全部?」


「はい」


即答だった。


もう、誰も突っ込まなかった。


「……とりあえず」


香久山が苦笑しながら言う。


「食べようか」


「そうだな」


「冷めるのはもったいない」


器が配られ、全員が席につく。


雑煮の湯気が立ち上り、うどんの出汁の香りが部屋を満たす。


「いただきます」


声が揃った。


一口。


「……うま」


「普通に、うまい」


「出汁、ちゃんとしてる」


「餅も焼きすぎてない」


「年明けうどん、ちょうどいい」


感想が次々に出る。響はそれを聞いて、少しだけ肩の力を抜いた。


「よかった」


「よかったじゃない」


久瀬が箸を止め、改めて響を見る。


「ほんとに、いつの間に用意したの?」


響は少し困ったように笑う。


「……静かな時間、だったので」


誰も、それ以上は聞かなかった。


雑煮を食べ、うどんをすすりながら、部屋には穏やかな空気が流れる。


初日の出を見て、こうして同じ卓を囲んで。


新しい年は、もう確かに始まっていた。そして全員の胸のどこかに、同じ疑問が残っていた。


――この一年生、本当に何者なんだ?



夜明けから、少し時間が経っていた。


河川敷には、人気(ひとけ)がなかった。正月らしくいつものように散歩する人影もなく、土手の向こうから聞こえるのは、遠くを走る車の音だけだった。


東堂は、いつもの場所に立っていた。


川沿いの、少し開けた場所。足元の草は霜で白く、踏みしめるたびに、かすかな音を立てる。


ケースを開き、トロンボーンを取り出す。

金属の冷たさが、指先にじんと伝わった。


深く息を吸い、吐く。


《歩く夢を見た(ます)


柔らかく、どこか掴みどころのない旋律。前へ進んでいるはずなのに、足元は定まらず、夢の中を歩いているような感覚を覚える曲だ。


最初の音が、静かな空気を切り裂くことなく、そっと溶けていく。


トロンボーンの音は、川面を渡り、冷えた空に滲んだ。

強くもなく、弱くもない。

主張しすぎず、それでいて、確かにそこにある音。


誰に聴かせるでもない。

正解を求める演奏でもない。


ただ、“ここにいる”ことを確かめるように、音を置いていく。


東堂の表情は、相変わらず読めなかった。目は譜面ではなく、遠くの水面を見つめている。


息と音が、淡々と繋がっていく。


夢の中を歩く鱒は、どこへ向かっているのか分からない。それでも、立ち止まらず、ただ流れに逆らいながら進んでいく。


東堂の音も、同じだった。


前に出ることを拒むわけでも、

流されることを受け入れるわけでもない。


ただ、そこに在り続ける。


曲の中盤。

一瞬だけ、音が揺らいだ。


ほんのわずか。聴き逃せば、気づかない程度の揺れ。


だが、その一音だけが、妙に生々しかった。


――迷い。

――躊躇。

――言葉にしなかった何か。


それはすぐに消え、旋律は再び整う。何事もなかったかのように、音は川に溶けていった。


最後の音を吹き終え、東堂はゆっくりと楽器を下ろす。


息を吐く。吐いた白い息が、朝の空に消えた。


しばらく、そのまま動かなかった。


拍手はない。

評価もない。

褒める声も、咎める声も、ここには存在しない。


それでいい。


東堂は、視線を河川に移す。


新しい年は、もう始まっている。

それでも、自分はまだ、夢の中を歩いている気がしていた。


けれど。

歩いている限り、止まってはいけない。



「――っ、ちょ、待って、無理……!」


突然、甲高い笑い声が響く。


「ひっ……はははっ、今の見た!?完全に自爆じゃん!!」


声の主は桜咲だった。腹を抱え、こたつに突っ伏しながら、画面を指さしている。


テレビでは、正月特番のバラエティ番組『笑月(しょうがつ)』が流れていた。芸人たちが全力で滑り、転び、ツッコミを受け、スタジオが騒然となっている。


「いや、今のはさすがに予測不能でしょ……」


久瀬が苦笑しながら言う。


「正月から体張りすぎじゃない?」


「それが仕事だからな」


香久山はどこか達観した口調で、みかんを剥いていた。


こたつではそれぞれ思い思いの姿勢で集まっている。天奏は背もたれに寄りかかり、永井は半分寝ながらテレビを見ている。茅野は湯呑みを手に、静かに画面を眺めていた。


――完全に、正月の昼だった。


そのとき。


ピンポーン。


場違いなほどはっきりとしたインターホンの音が鳴った。一瞬、部屋の空気が止まる。


「……誰?」


「宅配?」


「まさか、また初詣の誘い?」


「行ってきます」


響は立ち上がり、廊下を抜けて玄関へ向かう。扉を開けた、その先で――一瞬、言葉を失った。


「……え」


立っていたのは、見慣れた二人の大人だった。


「お邪魔します」


柔らかく笑ったのは、顧問の瞬崎。その隣で、少しだけ居心地悪そうに立っているのが、副顧問の瀬戸川(せとがわ)だった。


「新年早々、すみませんね」


「……せ、先生?」


驚きで固まる響の後ろから、部屋の中の声が飛んでくる。


「誰だったー?」


「……顧問です」


その一言で、空気が爆発した。


「え!?」


「は!?」


「ちょっと待って!?」


どたどたと足音がして、玄関に顔が集まる。


「……あけましておめでとうございます」


瞬崎はいつもの調子で、軽く頭を下げた。


「おめでとう」


瀬戸川もそれに続く。


一瞬の沈黙のあと――


「え、先生たち、なんでここに?」


永井が素直な疑問を口にした。


「柊木君に誘われたんですよ。“みんな集まってるなら、来ませんか”って」


瞬崎はさらりと言う。


「…いつの間に」


久瀬が小さく呟く。


「正月だ。問題を起こされても困るからな。監視だ、監視」


瀬戸川は少しため息混じりで言う。


「たまには、こういうのも悪くないかと」


気づけば、二人は靴を脱ぎ、居間へ案内されていた。


「先生、こたつどうぞ」


「失礼します」


顧問と副顧問が、こたつに入る。


その光景だけで、すでに情報量が多すぎた。


「あ、そうだ。皆さんに渡したいものがあります」


そう言って瞬崎はバッグから何枚もの封筒を取り出す。ちょうど響達全員分あった。それぞれ封筒を受け取る。


「なんだコレ」


一斉に封筒を開けると...


「え?」


全員固まった。


「金?」


入っていたのは一万円札だった。まさかのお年玉に全員驚愕する。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」


「話してなかったんですが、実はたまたま年末宝くじ一等五百万が当選しまして」


「五百万??????」


「流石に多かったのでほとんど今後学校費や部費に回しましたけどね。で、あまりは部員皆さんに配ろうと思いまして。ちなみに今朝の神社のおみくじは大吉でした」


そう言って大吉と書かれたおみくじを取り出した。


「もはや怖いですよ。ここまで運が良いと」


瀬戸川も驚きを通り越して呆れ顔だ。



そして――


「じゃあ、そろそろ出しますか」


響がそう言って立ち上がる。


「?」


数分後。


テーブルの上に並び始めたのは、色とりどりの重箱だった。


黒豆、伊達巻、数の子、紅白かまぼこ。さらに、別皿には煮物や栗きんとんまである。


「永井君や今伊先輩と一緒に作りました。皆で食べましょう」


「作ったのほぼ響君一人だけどね」


「月本君、料理もできるんですか?」


瞬崎が、箸を手に取りながら言う。


「まぁ少しは」


「少しでは無いでしょ」


「ま、いいじゃん。とにかく響と瞬崎は先生は似た者同士ってことだ」


来島がツッコむ。それに響と瞬崎が同時に反応した。


「似てないです!!!!!」


それに全員が爆笑する。響も瞬崎も内心嬉しそうだった。


「今年も、面白い一年になりそうですね」


瀬戸川が静かに呟く。誰に聞かせるわけでもなく。


「では新年会、ということで」


全員、手を合わせる。


「「いただきます!!」」


声が重なり、一気に賑やかさを取り戻した。


顧問も、副顧問も、部員も。

立場も年齢も、一旦全部横に置いて。

笑って、食べて、騒いで。

テレビでは相変わらず『笑月』の笑い声が流れている。


――こうして、元日は、

想像もしなかった形で、違う意味で最高に“部活らしい”時間になった。

初詣に行く人、家に残る人、

一人で楽器を吹く人、

みんな同じ元日を過ごしているはずなのに、その始まり方は少しずつ違っています。

でも、それぞれがちゃんと“次”に向かっている。

新しい一年は静かに幕を開ける。


まずはあけましておめでとうございます!年末年始スペシャル、楽しんでいただけましたでしょうか?部員達それぞれのいつもとは違う姿が見れてとてもおもしろいIFに仕上がったと思います。


さぁいよいよ次回から本編連載再開です!!

東縁高校吹奏楽部はさらなるステージへ!!

2026年も「心はB♭で響いている」をよろしくお願いいたします。

次回31話、お楽しみに!!

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