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【まえがき】
旧王都・アソジェダの住民が一瞬にしてミイラ化し、命を奪われた〝アソジェダの悲劇〟。この本はその1週間ほど前まで旧王都・アソジェダの南にあった重要都市のひとつ・セグテーベに暮らしていたとある平凡な魔族、とある平凡な教師が遺したケテ暦238年の日記である。
〔〕は編者による補足。
【用語集】
【ア】
アソジェダ : かつての王都。
アソジェダの悲劇 : 238年9月27日、人族が〝勇者〟と呼ぶ存在が使う広範囲吸精魔法によってアソジェダの全住民がミイラ化し、命を奪われた歴史的事件。
アトゥウトリドの森 : 国境近くの森。魔族と人族の領地を分けるように広がっていた。
アンデッド : すでに生命が失われているにも関わらず活動する死体。アンデッド化する原因はいまだ解明されていない。
イザイェ : 王都の西に位置する街。王都に次ぐ大きな街であり、多くの市民級魔族が暮らしていた5大都市の1つ。
イヌノア : ラマグラスの隣、王都寄りにあった街。
ウルクスル : 王都の東に位置する街。王都に次ぐ大きな街であり、多くの市民級魔族が暮らしていた5大都市の1つ。
【カ】
グマレン : ユフフムの隣にあった街。
ケルソチェト廃坑 : ユフフムの北西に位置するケルソチェト山脈にあった炭鉱跡地。
ゴルァルタの森 : テウェトの先にある旧魔王領最果ての森。
【サ】
シナー : 魔族と人族のハーフ。一部、瘴気に耐性のある者、人族の言葉を理解する者がいた。
シュピリ : 王都の北に位置する街。王都に次ぐ大きな街であり、多くの市民級魔族が暮らしていた5大都市の1つ。
セグテーベ : 著者が暮らしていた、王都の南に位置する街。王都に次ぐ大きな街であり、多くの市民級魔族が暮らしていた5大都市の1つ。
セッルマ : ユフフムとセグテーベの中間にあった街。
【タ】
中央軍 : 四大貴族出身の幹部と少数の部下で構成される当時の精鋭部隊。四部隊それぞれが異なる専門分野、高い戦闘力を有していたと言われている。
テウェト : 旧王都をはさんで国境から一番遠くにあった街。
【ナ】
ネーナム : 著者が暮らす街・セグテーベから国境の方向に2つ隣にあった街。
【ハ】
ベルゲーシェウェン通り : セグテーベにあった歓楽街。
【ヤ】
ユフフム : 国境から一番近くにあった街。
【ラ】
ラマグラス : ユフフムの隣、王都寄りにあった街。
リスティ : 当時、魔王領で使われていた通貨の単位。
レッコワズ家 : 王都にあった王家御用達の青果商。魔王城や貴族の屋敷に果物を中心に青果を卸していた。




