◆登場キャラ紹介(第二節)《影の門》
●エリオット・ヴェルディア
アグニスの弟にして、皇家ヴェルディア家の次男。
中性的な美貌と柔らかい物腰から学院内で人気を集めるが、どこか醒めた眼差しを持つ観察者タイプ。
魔術よりも“人の心”を読み取るほうが得意。
──その裏にあるのは、姉と兄の“背中”に届かなかったことへの焦燥。
「何もせずに、背中だけを見るのは……もう、嫌だ。」
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●エルマー・ロビック
新任副官。帝国学院を今春卒業したばかりの士官で、アグニスの直属補佐に任命される。
素直で誠実、そして不器用なほどに真面目。
論理構成力に優れた秀才タイプで、論文がきっかけでエリオットに名前を覚えられていた。
──“あこがれ”を“行動”に変える若き軍人の卵。
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●カロス・ジェラート
アグニスの兄・リュカにも仕えた皇家軍の古参将校。
白銀の髭と威厳を携えた“昔ながらの軍人”であり、若者たちを見守る立場。
現皇家と帝国軍上層の緊張を“知りすぎている”大人でもある。
──穏やかさの奥には、未だくすぶる戦場の記憶。
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●女性教員(名前未明)
帝国学院の魔法学講師。癖のある髪とぼんやりした表情だが、魔法理論の講義になると人格が変わる“魔法オタク”。
熱意は真っすぐ、マニアック、でもどこか憎めない。
──実はこの学院で一番、精霊論に詳しい人物。