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夫婦別姓  作者: 双葉紫明
ひかるの場合
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 八景山くん、今日も告白されてる。

 何で?

 ケッコンしたら、名字ハゲヤマになるんだよ。

 わかるわ。

 八景山くんの魅力が、そんなデメリットを打ち負かしてる事。

 みんなみんな、コスパを気にする時代よ。

 メリット・デメリットを量りにかける。

 多少のブスでも、八景山くんとの子なら可愛いのが出てくる筈。

 そんな、八景山くんの優しさに付け込んだ打算。

 外見の醜さ以上に、わたしはそんな「心のブス」がゆるせない。

 そしてそれを、八景山くんへの真っ直ぐな恋なんて誤変換する脳みそなんか、半分取っちゃえば良いと思う。

 だけど、あれ?

 八景山くんが中学から続く「デイリー告白」を断り続けるのは、ひょっとしてわたしのせい?

 わたしこそ、くだらない目先の事情にとらわれて、何か大事なものを喪ってしまうんじゃないか?

 みんなの白い目は、そんなわたしの浅はかな性質を見透かしてるんだろうか?

 はたちを越えて4年が過ぎ、そんな悩みが尽きないわたし。

 八景山くんは、ずっと一途にわたしを想ってくれてる。

 脳みそ半分取っちまいたい。

 それは、わたしだ。

 明日、八景山くんに、わたしも好きだと言おう。

 ハゲヤマヒカル。

 受け入れるしかねんだ。

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