酔っ払って寝てる人を目撃してお巡りさんを呼んだ話
昔の夏の暑い時期、朝刊配達をしていて、早朝にスーツ姿のサラリーマンっぽい人が寝てるのを目撃した。とある団地の裏の細い道路の端の方で、怖そうな人ではなかったからバイクを少し離れた所に止めて近くに寄り、少し揺さぶったり叩いたり声をかけたりしたが反応が無い。正直面倒に思ったがその場で警察を呼んだ。
10分ほどその場で待ちパトカーが到着。パトカー1輌にお巡りさんが2人だった。片方のお巡りさんが介抱してもう片方が私に状況説明を求めた。
状況説明も5分かからずに終了。連絡先を聞かれはしたが数日後に電話が鳴るようなこともなかった。しかしこの寝ていた人も運が悪かったら車に轢かれたり寝ている時に財布を盗まれたりしてたのかもしれないと考えるとゾッとする。
実はその場を去った後配達中にリーマンの財布や貴重品が盗まれてた! お前だろ! とかそんな電話が来やしないかとヒヤヒヤしていた。当然私はそんなことしないが、人間というのは本当いろんな人がいるからそういう悪質な人や悪質な人に引っ掛かる運の悪い人もいるからだ。
配達中そんな電話が来たらUターンしてまた説明しなくちゃいけないんじゃないか、とか交番まで来い! と言われて指紋取られたりしたら仕事にならないな。とか最悪の想像も考えながら配達していた。当然あまり集中できずに調子が狂い、配達ミスしそうになったり実際してしまったりする。
寝ている人を目撃して警察呼んで介抱してもらってめでたしめでたし一件落着。で終わる場合が殆どだけどそうでない事もあるんだろうな。まあなんにせよ無事でよかった。
それから3週間後、また同じような所で寝ているおじいさんぽい人を目撃した。おじいさんは横になって寝ていて靴も脱げている。今度は何か嫌な予感があったのか、死んでるかもと思ったのもあり近寄らず指一本触れずにすぐ警察を呼んだ。
警察はやはりパトカー1輌にお巡りさん2人だった。おじいさんは死んではなかったようでお巡りさんが軽く声をかけ揺さぶったらすぐに起きた。介抱して状況説明して無事終了······。と思いきやおじいさんがお巡りさん達に悪態ついて声を荒げた。
「俺の靴はどこだ!? ちゃんと探せ~!」
お巡りさんに状況説明してる最中におじいさんがそんなこと言い出してきてビビった。どうやら声をかけないのは正解だったらしい。自分の妙なカンの良さに感謝した。しかしわざわざ助け起こしてくれたお巡りさんにそんな悪態つくかね?
それから約一時間後、近くの交番に新聞を配るとその交番の中にお巡りさん達とおじいさんがいて取り調べなのか絞られてるのかしてるようだった。ちゃんと感謝しておとなしく接していればよかったでしょうに。
去年の秋頃、防寒コートに身を包む前の寒い日の早朝だった。前回書いた3歳の幼児がいた区域で、多数の市営アパートが建っているとある十字路近くで寝ている若いサラリーマン風のあんちゃんを目撃した。
そのあんちゃんはなんと中央の黄色い線のあたりであの薄いサラリーマン用の鞄を枕にして横になってグッスリ寝ていた。最初遠くから見た時はクマさんが寝ているのかと思った(笑)
まるでギャグマンガみたいな突っ込み所のありすぎる光景だった。車に轢かれてはいないようだが声をかけても揺さぶっても無反応。警察に電話して数分待った。
そしたら普通乗用車が1輌近づいてきた。なんと友人らしく心配して追いかけて捜索していたらしい。電話したが連絡つかなかったらしく捜索していたと。デキる友人だな。
私はあまり事情は聞かずにもう警察呼んじゃったんですよーとか言いながらそのままパトカーを待つ羽目になった。
一応財布とか盗まれてないか確かめてもらえます? って言いたくなったが万一盗まれていたら真っ先に自分が疑われるなーと思い言わなかった。
それから間もなくパトカー1輌にお巡りさん2人が到着。
前回の幼児の時は3輌にお巡りさん6人だから幼児の時は本当に特別だったんだな。
今度はいつもの状況説明に加え寝ているあんちゃんを助け起こすのに何故か私も協力させられ、しかも一番大事な上半身、頭部分を担当させられる事になってしまった。お巡りさん2人が右手左手、友人が足部分。お巡りさん楽過ぎん?
寝ているあんちゃんを起こしてガードレールに寄りかからせて連絡先を伝えて私は開放された。その後連絡もないから何事もなかったようでよかった。なんともいえないギャグみたいな眠り方だったな~。あれは一生忘れないと思います。
前回の裸足の幼児の事ですが、後から考えるとあらかじめお巡りさんに裸足に普段着でとても寒いですから毛布やスリッパなど用意しておいたほうがいいかもしれません、などと言っておいた方がよかったな。気がきかなかったなと後悔しております。