初めての街クエってやつ??(七)
さてさて。
色々ありましたが。
ほんっと〜になんだかとっても濃ゆい時間を過ごした気がしましたが。
…え〜。精霊さん?妖精さん?イケチラ?にご協力をいただき、あっという間にお題をクリアできちゃいました。
とりあえず指名依頼が上がってるかと、間違いがないよう鑑定をお願いするために冒険者ギルドへ向かった。
いや、濃ゆかったから、もっと時間かかってたように思うんだけど。気持ち的に。
でもレアなゴールデンチモシーの実をこれだけ集めようとしたら、普通は1日じゃ済まないと思う。
なおかつ。
ギルドで鑑定してもらった結果。
まろたんの持ってきたものは、ゴールデンの更に上。プラチナチモシーの実らしい。
まずもって見つからない珍品らしく、ギルドからも売って欲しいと言われたけれど、拒否した。
つみりんが。
せっかくまろたんが取ってきてくれたんだもんね。
ニヨニヨ。
「な、何ニヨニヨして見てるんでち!?こ、これはアレでち!困った時売った方がいいから、寝かしておくんでち!しろみちゃんが使えるかもしんないし!」
うんうん。そういうことにしておこうね。
これ以上ニヨニヨしてるとつみりんから何かが飛んでくるかもしれないので、ひとまずさておき。
お食事処スノーボールへ移動することに。
あ、依頼は不本意ながら、【つみりんorつみりん(仮)】で出されてた。
次までにいい名前かんがえなきゃ。
これが決定になったら僕たちが泣く。
お店に到着すると、出かける前とは印象が変わっていることに気づいた。
元々手入れはされていたけれど、つる薔薇や店周りはきちんと整えられ、窓からは明かりが漏れていた。
店内からは微かに鼻歌のようなものが聞こえてくる。
「しろみちゃんは中にいるみたいでちね。さ、ゴルチモの実を渡して、うんめぇご飯ゴチになるでち!」
「つみりん…言葉遣い…」
「あ☆いっけな〜い!しろみちゃんのがうつっちゃったでち」
「つみりんのは違うでち。お言葉わるわるぞーでち」
「ぶぅ!」
「いいから…早く納品しようねぇ」
どうしてこうも行動一つ一つに時間がかかっちゃうんだろう。不思議。
「た〜のも〜う!!」
「ちょっとつみ…じゃなかった。雷蔵ちゃんだった…」
「てへ☆」
ドアを開けて場違いなご挨拶をしたのはてっきりつみりんかと思ってたけれど、雷蔵ちゃんだった。
「不本意!不本意でち!冤罪でち!謝罪を要求するでち!」
「えーと。うん。ごめんねつみりん。てっきりね…」
「毎度毎度つみりんがなんかやってるみたいに言うのもやめるでち!」
「いや前歴がね…」
「まぁまあいいから、早くお店にはいらなきゃでちよ?」
「雷蔵ちゃんが言わないの!」
「まったくでち!!」
「ありぇー? しゃんにんしゃん、どうちたの? わしゅれものれしゅか?」
店前でごちゃごちゃしてたのに何も気にせずしろみちゃんが話しかけてきた。
雑巾を手に持っていたのできっとお掃除の最中だったんだろう。
店内は全体的に深い飴色になったテーブルや椅子、一枚板で作られたように見えるカウンター。
ところどころ誰かが齧った跡があるのはご愛嬌。
僕たちチンチラだもんね。
ずいぶん長く営業されてるんだろうか。
歴史もあるような雰囲気で、どこか懐かしい感じがする。
天井も高く、太い梁にぶら下がる照明がとてもいい雰囲気。
そして目に映るどこもかしこもピカピカに磨き込まれていた。
ところどころ新しい花が生けてあり、しろみさんのセンスを感じる。
…あの棚の上にあるなんか…どこかのお土産みたいな?お面とか、壁にかかってる三角形の布はわかんないけど。
木彫りの…なんだろ…なんか人形みたいなやつとか。
なんか花瓶の下に敷いてあるレース?とかも見たことないんだけど…なんかなんでか懐かしい感じがする!
レジ横にある、折り紙で作られたくす玉とか!!
脳内に【しょうわ】って言葉がよぎる!
しょうわ!わかんないけど!
「忘れ物じゃないでち。依頼完了したから納品にきたでち!」
「んぇ?? しゅんげーはえくないれしゅか?」」
「頑張ったからでち!」
「がんばりゅにちても...」
「これを見るでち!!」
つみりんのマジックバッグから、カウンターにザラッと出したゴルチモの実に、流石のしろみさんも目がまん丸に見開かれた。
レアだ!かわいい!!




