初めての街クエってやつ??(三)
「しゅっごいっ!おねげぇれきるんれしゅか!?」
キラキラしたおめめで見つめられたつみりんは満更でも無さそう。ちょっと鼻息が荒い…。
「まぁ?つみりんなら?しごできのつみりんなら?結構簡単でちけど??」
ふんすふんすし過ぎだと思いまーす。
「じぇ、じぇひ おねげーしまっしゅっ!」
「…わかってまちよね?お礼は…」
「うまうま はんとちぶんの ちけっと れ…」
「乗ったぁ!!じゃあつみりんたち指名依頼で冒険者ギルドにだしておいてでち!」
「あんがと~あんがと~ なにとじょ ひとちゅ、よろちく おねげーしまっしゅ」
「ふっふ〜ん!つみりんに!お任せ!でち!」
僕と雷蔵ちゃんは二人の会話についていけず呆然とするばかりだった。
「し、指名依頼でち?」
「二人は初の指名依頼でちね!こんな初心者に指名依頼!箔がつくでちよ〜!」
「箔…」
「とりあえずしばらく三人で動くなら、ひとまずのパーティー名もつけてもいいかもでちねぇ」
「「パーティー名!!」」
僕たちは指名依頼とか箔とかにはどうもピンと来なかったけれど、パーティー名には食いついちゃった。
なんかこう…男の子心をくすぐるじゃない?
疾風の刃、とか小鬼討伐者と書いてゴブリンスレイヤーと読むとか…。
「ら、雷蔵はライジングサンダーウェーブとかかっくいいのがいいでち!!」
「ぼ!僕も!なんか紅蓮の、とか疾風の、とか深淵なる…とか」
「厨二病乙wぷーくすくすw」
え?なんて言ったの?
喧嘩ですか?喧嘩売ってますか?そうですか。
「買いましょう」
「おおおおはぎさん!?や、やめるでち!なにを買うのかわかんないけど、やめるでち!ダークサイド堕ちしちゃだめでち!!」
雷蔵ちゃんが必死に止めてくれたので冷静になれたよ。
ふぅ。つみりん、君は思春期男子にゆうてはならんことをゆうた。
自覚しているからこそ言われたくないものがあるんだよ。いいね?
とは言葉に出せずににっこりと笑顔を見せる。
「な、なんかごめんでち…」
ちょっと顔が青く見えるのは気のせいかな?
もふもふだからね、僕たち。
「つみりんと愉快な仲間たち!」
「らいぞーたちは愉快な仲間たちでちか?」
「やだ」
「え〜?じゃあ百歩譲って、おらりん?おはっちの『お』、らいたんの『ら』、つみりんの『りん』、え、これって良くない良くない?良くなくなくない?」
「「却下」」
「ぶぅぶぅ!」
「良いんだか悪いんだかわからないよつみりん…」
「あ!じゃあ、『つみりん or つみりん』で!」
「それらいぞーたちいないでち…」
「いるでちよ?真ん中に!」
「真ん中…?え?」
「おはっちのO、らいたんのR」
「「そこーーー!?」」
「一時的なパーティー名なんでち。別にどういう名前でもいいでちよ?」
「それならつみりんだって前面に出さなくても…」
「じゃあこれで依頼出してくださいでち!」
「あいっ!おまかしぇを!」
「しろみさん…」
つみりんの早業で仮パーティー名が決まってしまった…。
僕と雷蔵ちゃんが大いに嘆いたのは言うまでもない。
ま、まぁ仮だしね、今回だけの指名依頼を受けるための仮パーティーだもんね!
「さ、さっさと済ませるでちよ〜!!」
「え?つみりん、今から行くの!?」
「鉄は熱い内に打て!イタリアンライグラスは旬の内に食せ!でち!」
「後半は聞いたことがないでち…」
「かの有名な哲学者チラトーンを知らないでちか!?」
「「知らない(でち)」」
「ジェネレーションギャップぅ〜」
「いいから行くなら早く行こうよ…」
「はっ!そ、そうでちね!おはっち!らいたん!さっさと行くでちよ!!」
「「は〜い〜」」
なんか…行く前から…疲れた…。




