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チンチラクエスト  作者: 鈴葉
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初めての街クエってやつ??(ニ)

「店主さん…ですか?」

「あい。すのーぼーるのしろみれっしゅ♡」

こんなに真っ白でふわふわした人に初めて会った気がする。

「しろみちゃん、どうしたんでち?」

おおぅ。流石つみりん。いきなりちゃん付けで呼んでる…。つおい。さすつみ。

「しぇっかく うんめーごはん たびにきてくりたのに...ごめんなしゃい、いまは ちゅくれないの」

「えぇ〜!?つみりん達お腹減ってるのに!?」

「じゃいりょー ありば、しゅぐ ちゅくれまっしゅっ」

「なにでち?どれでち?なにをとってくればいいでち!?言うでち!早く吐くでち!!!」

「ちょ、つみりん!落ち着くでち!!」

しろみさんの胸ぐらを掴みそうな勢いのつみりんを、雷蔵ちゃんが慌てて羽交い締めにする。

つみりん、どうどう。

あ〜ほら。しろみさんおめめかっぴらいて固まってるよ…。

「す、すみません。僕はおはぎ、こっちが…」

「らいぞーでち!」

「それでこっちが…つ…つみ…れ…」

「コエンザイムチューテン!不動のセンター!つみりんでっち♡」

「その設定まだ使うんだねー…んぐふっ」

つみりんが無言で肘打ちしてきた。

つみりんつおい…。

「おはぎしゃんに、らいじょーしゃん、ちゅみりんしゃん れしゅね。みーんな おいちいおなまえ

れしゅね」

しろみさんはにっこりと人の良さそうな笑顔で言った。

一瞬納得仕掛けたけれど、おはぎ、つみれまではわかるけど、雷蔵ちゃんはなんなんだろ?

僕がこてんと首をかしげると、つられたのかしろみさんも首をこてんとかしげた。

か、可愛い。

「つみりんはつみりんでいいでちよ。で、何がないんでちか?」

「ごるちも の み なんれっしゅ!」

「ごるちも?」

困った。平仮名で言われても理解ができないぞ。

「ほんとの おなまえ は ごーるれんちもちーのみなんれしゅけろ」

困った。ちゃんと正式名称を言われてもわかんないぞ。

「ひょっとして…ゴールデンチモシーの実でちか??あんな実を??」

「雷蔵ちゃん!知ってるの?」

困った。やっぱりわからないぞ。

「とんでもなくレアな実でち。おやじでも生涯で一度位しか扱ったことないでち」

「お父さんご存命だよね。言い方考えようね」

「でも、それってお高いんでしょ〜?」

「ところがなんと!今回はなんと、特別価格!お値段はそのままで、同じものがもう一台」

「はい、通販テンプレやめようね〜」

「おっと、らいぞーとしたことが」

「つうはんってなんでち?」

「そういやらいぞーもよくわかんないでちが…なんだろう…ついノッてしまう魅力が…」

「僕もツッコんだくせによくわかってない…」

全員でまたこてんと首をかしげた。

そして、ぷるぷる震えだした。

多分なんだけど、お互いがお互いを可愛いって思ってるんじゃないかな?

…僕もだから。

それはさておき。

「で、とんでもレアな実なんてやっぱり仕入れは大変なんですか?」

「お高いんでちょ〜?」

「つみりん?」

「てへぺろ」

くっかわ。イラッとするのに!もう!

「う〜ん なんていうか〜」

「採取しようと思ったらそこら辺に多分あるでち。でも見つけるのが難しくて、とんでもなく労力がかかる上に、そうして手に入れても活用方法がなくて値段がつかないから流通してないんでちよ」

「へぇ〜!そんな実があるの!?」

「正しくはチモシーの種の中にたまにできるゴールデンチモシーの種。レアな種なんでち。普通のチモシーの種よりは大きいから実って言われてるでちが…それでもらいぞーたちの指先位しかないでち」

「…ちっちゃ」

僕は手をわきわきして思わず声に出してしまった。

「それを植えてもゴールデンチモシーが生える確率はかなり少ないでち。何故か普通のチモシーになっちゃうんでち。ならばもう既に生えているゴールデンチモシーを見つけて、株を増やしてった方が確実でち。で、ゴルチモの実も、特に美味しいものでもなく需要がないでち。労力に見合わないから…」

「ぼうけんしゃ しゃんに おねげーちたいんらけろ、おねげーしゅるのがむじゅかちぃ ん らって。 しょうぎょーぎるど も どこにも うってないかりゃ、かえないんれしゅ」

「らいたん!ゴルチモを探すのはそんなに難しいんでち?」

「あちこちにあるチモシーのちっちゃい種の中から、かすかに光ってるゴルチモの実を見つけるのは大変でち」 

「ほうほう…ならば…つみりんが!この!可愛い!ぷりちーな!つみりんが!お役に立ってみせるでちよ!!」

ババーン!とどこからともなく流れる効果音に一瞬ビビって挙動不審になっちゃったよ…。

なんかスポット当たってるし…。

僕の幻覚かな…。

さすつみだ。

僕らは遠い目でつみりんを眺める。

唯一しろみさんだけはキラキラした目でつみりんを見ていた。



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