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チンチラクエスト  作者: 鈴葉
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とあるカフェにて(四)

『うさチラカフェ』というお店に入ったぐり達は、おめめがぱっちりのどことなく品がある美人さんに出会ったでし。

ぐり達が店前で騒いでいたせいか、魔王…スター君の魔力(抑えてはいるでしが)、もしくは威容に反応されてしまったのか、その美人さんは自身の杖をそれとなく引き寄せ、何かあれば直ぐ様攻撃できるよう準備しかけてたのを感じたため、スター君とピノちゃんをそっと背に庇い、一瞬殺気を向けてみたでし。

先に攻撃してきても、それより前にぐりが無力化すればいいだけの話でし。

東ノ國の剣豪の称号は伊達じゃないでし。

…まさかスター君に召喚されてこの国に戻ることになるとは思ってなかったでしが。

あぁ、でも今日は腰に刀を差していないでし。

…まぁいいでし。刀なぞ無くても彼女なら無手で…

「ぐりはうるさいのだ」

床に沈んでいた筈のスター君が復活して止められてしまったでし。

「あぁ…ついうっかり。反応しちゃったでし」

「ぐりだってそういうところだぞ?」

「スター君に言われたくないでし!」

魔法特化型は、ピノちゃんしかり、体力が追いついてない人が多いでしからね。

スター君が少し目を眇めて来たでし。

いや勿論か弱い女性相手に本気でかかったりしないでしよ。

ぐりはこう見えて侍。矜持がありましからね。

そう、目で訴えてみたけれど、あ、これ多分通じてないでしね。

ずびしっびしっ!!

目にも止まらぬ早業でまたしてもピノちゃんにデコピン喰らったでし。

おかしいでし。

多少の攻撃ならばぐりがダメージ受けるはずがないんでしが…おでこからシュウシュウと音がするでし。

とてつもなく痛くて沈むしかないでし。

スター君のおでこから煙が出てる…

え?ぐりのおでこもでしか?煙出てるんでしか!?

どんだけの攻撃力でしか??

「二人とも!ご迷惑おかけしちゃだめでしゅ!めっでしゅ!!早くお店の中に入るでしゅよ」

ぷんすこ可愛らしくほっぺを膨らませているけれど、底しれぬ恐怖を感じるでし。

色んな意味でピノちゃんには勝てない…。

勝つ気もないでしけどね。

「ポッセちゃん!!」

「お、お久しぶり…ピノ…さ…ちゃん」

あぁお友達だったでしか。

雰囲気からして学院の同級生か何かだったんでしかね?

でもポッセと呼ばれた彼女は多分…貴族じゃないでしかね。

この国でも平民である…孤児院育ちのピノちゃんと仲良くしてくれる貴族がいるんでしね。

まぁ才能あふれるピノちゃんでしからね。

どこでも人気者になってもおかしくないでしが。

幼馴染の贔屓目でしかね…。

「のぅわっ!?」

突然ピノちゃんに首根っこ引っ掴まれてポッセさんのいるテーブルの向かい側に、スター君共々放られたでし。

「ポッセちゃん!また会えるなんて嬉しいでしゅ!」

「あたちも…まさかまた…会えるなんて思ってなかったでち…」

ピノちゃんはポッセさんに夢中で、ぐり達が座席におかしな格好で放り込まれてる事に全然気付いてないでし。

ピノちゃん…ぐり達がこうされてるのを見てか、ポッセさん顔引き攣ってるでしよ?

しかし…よくよく見ると、ポッセさんは中々強そうな感じはするでし。

ピノちゃんのお友達とは言え…念の為警戒は継続っと。

「お友達ですか?よろしかったですね」

お店のマスターがお冷やを3人分、微笑ながら置いていく。

接客の…プロでし。

ポッセさんはピノちゃんの勢いに、少し困ったようにため息をついて、メニューを開いて見せてくれたでし。

「どうぞ。ここはコーヒーもスイーツも全部美味しいからなんでもお勧めでちよ。

改めて、ポッセでち。よろしくでち」

「うむ。我はまお…スターだ。こちらはぐり。そしてお主の隣がピノ…ちゃんだ」

「ピノちゃんは存じてるでちよ」

「学院で一緒だったんでしゅよ!」

「わかったわかった!ポッセ殿…ピノが世話になった。感謝する」

スター君が正体を無自覚に匂わせつつ、頭を下げるので、ぐりも慌てて頭を下げたでし。

ポッセさんは少し驚いてそしてすぐにその感情を消してみせた。

「いいえ、むしろお世話になってたのはあたちの方でち。教えを乞うたあたちに、ピノさ…ちゃんは、快く、彼女なりのコツを教えてくれまちた」

「あぁ…それは…ご苦労されたでしね」

「え?」

ぐりが言った言葉が意外だったのか、ポッセさんが今度は驚きも隠さずポカンとする。

「ピノちゃんは感覚派でしからね」

そう言ってピノちゃんを見て、ポッセさんを見て、肩をすくめてみせる。

これだけて通じたようでし。

ピノちゃんは熱心にメニューを見ているでし。

マイペースなのは変わらないでし。

「まぁ…そうでちね」

隣のピノちゃんをみやって、ポッセさんはくすりと笑ったでし。

少しは緊張が解れたでしかね。

ぐり達は彼女が攻撃さえしてこなければ、敵対する気はないでしからね。

さて、メニューを…見せてピノちゃん…。

「あたちはどんぐりコーヒーにするでち」

「ぬおぉお!?こ、この期間限定すぺしゃるパフェ人数分だぁ!!!」

「かしこまりました」

ちょ!スター君!?アンドマスター!?!?

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