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ひめこい~あなたと私の不思議な夢物語~  作者: 百合猫嬢
みさゆきルート【杏里美紗×古池雪音】
28/131

第17章「喧嘩の後の仲直り、」【みさゆき】

柚夏「美紗、金曜日は無視して本当に

   ごめんっ!!」


 学校の下駄箱で、柚夏は私に向かって全力で頭を下げにきた。


美紗「……、」


美紗(私が先に謝ろうと思ってたのに…、

  はは…柚夏に先、越されちゃった。)


 無言で垂直に頭を下げて、謝る柚夏。柚夏は中学生の時から本当に真面目なんだから…。


美紗「…ううん。私こそ…柚夏に嫌な事

   言っちゃったみたいで、

   ごめんね…。」


美紗「教室でもよかったのに、

   …わざわざ、私が来るのを待って

   くれたの?」


柚夏「…美紗に少しでも早く謝りたく

   てさ。それと…これ、美紗に…」


 そういって頭を下げた状態で、ショルダーバックの中から柚夏は包みを取り出す。


…柚夏からのプレゼント。


美紗(なんだろう…?でも、柚夏も私と

  同じ事考えてくれたんだ...。)


 柚夏の手から、包みを受け取ると少しずっしりしていた。


美紗「…私が開けて良いの?」


柚夏「まぁ…そのために作ったから…」


 リボンを解いて、受け取った箱を開けるとそこには...


美紗「ガトーショコラっ!? 食べても

   良いのっ!?」


美紗「うわぁ...懐かしい、これ柚夏と

   初めてあったとき作った奴だよね」


 そこには沢山のナッツが入った、私の大好物の思い出のガトーショコラが入ってた。


 香ばしいチョコレートの匂いと金色に輝く蜂蜜の甘い香り…、


柚夏「仲直りのお詫びとしてさ…。昨日の

   夜材料買って朝作ったんだよ、

   だから出来立てなんだけど…」


美紗「出来立て!!」


 柚夏のガトーショコラ!!、材料費がかかるから誕生日の時以外は基本的に作ってくれない柚夏お手製の天下の一品っ...、


柚夏「上にはたっぷりの蜂蜜バター、

   中はアーモンドが…」


美紗(もう…我慢できない…っ!!)


美紗「…いただきます!!」


柚夏「今此処で...!?」


美紗「だって出来立てでしょ、今食べ

   ないと勿体無いよ」


 私は柚夏のお手製ガトーショコラを惜しむことなく、口の中に次々入れる。


美紗「はむはむ…何、これ…、」


 まず初めに、ざくっとした触感からその後すぐに口の中に、べったりとした濃厚な蜂蜜とチョコが奇跡のハーモニーを奏であい混ざりあう。


 その甘さを引き立たせるように、間髪いれずにやってくる塩味の効いた砕かれたアーモンドが…なんとっ、素晴らしいことか...、


美紗(あぁ...、そっか...これは...あの時の

   ...。柚夏がお菓子が作れなかった

   私に作ってくれた時と同じ...。)


美紗(ちょっとしょっぱくて...でも

   甘くて、凄く...優しい味...。)


ガリッ、ガリッ、、


柚夏「甘過ぎた…? 美紗の好きそうな味に

   してみたんだけど…、」


美紗「....おいしい、美味しいよっ!!柚夏っ、」


美紗「凄い、私の大好きな味っ、」


 なんか急に凄い懐かしくなってきちゃって。私はガトーショコラを片手に柚夏を抱き締めた。


美紗「ありがとね、」


美紗(私好みの、塩分と甘さがマッチした

  味に。アーモンドの炙った香ばしい

  香りが食べてて感動すら覚える...、)


美紗(やっぱり柚夏の作ったガトー

   ショコラが世界一美味しいよ...っ!!)


 この美味しさは言葉じゃ伝えきれない!!


美紗「…柚夏、…大好き/// !!」


 それに対して柚夏は返事をするようにぽんぽんと私の頭を軽く叩いてから、手を乗せる。


柚夏「…それなら良かったよ。それに

   しても…相変わらず感想が、…子供

   っぽいね...。美紗は」


美紗「でもそういう所が好きなんでしょ?」


美紗「柚夏は純粋な子に弱いし、子供

   好きなのもそういう素直なとこが

   羨ましいって、前」


 それから柚夏は頭に乗せていた手をぐしゃぐしゃっと軽く掻き分けた。


美紗「柚夏のが酷くないかな!?…それと、

   髪ぐしゃぐしゃになっちゃうからっ」


柚夏「…」


美紗「柚夏?」


柚夏「...一回喧嘩したら、もうその関係は

   ずっと取り戻せないって思ってた。」


柚夏「その後も気まずくなって今まで

   みたいな感じにはなれないって」


柚夏「私は過去が過去だから美紗みたい

   になりたくても、なれないし」


柚夏「でも、私は...」


柚夏「美紗ともっと話したいなって...。

   ...思ってる。」


美紗「普段から言わないとストレス

   たまってその分言っちゃうから」


美紗「柚夏はもっと自分の思った事を

   言った方が良いかもね。」


美紗「というかもう、喧嘩した分の対価は

   ガトーショコラで貰ったから」


美紗「...それでも柚夏の気がすまない

   って言うなら、今度私が困った時

   とか相談に乗って。」


美紗「そもそも私も柚夏に怒らせるような

   事言ちゃった訳だし、私も柚夏が

   困ったら色々考えるよ」


美紗「柚夏は結構ネガティブだけど、

   なんだかんだ言って見捨てられない

   とことか好きだしね。」


美紗「私に言いづらい事なら流雨さんに

   挟んで言ってくれれば良いし」


美紗「柚夏が気にしてる程そんな気にして

   ないよ。私は訓練された、Mだから」


美紗「ただ、罵倒するならなじって

   下さい」


柚夏「...いや、流石になじらない

けど...」


柚夏「...でもありがとね。美紗」


柚夏「私も出来るだけ本当の気持ちを

   言うようにするよ。」


美紗「柚夏がいないと美味しいおやつも

   食べられないしね、」


柚夏「やっぱりそれかい...、」


美紗「だって柚夏が作るお菓子が一番

   美味しいもん。勿論お菓子とか

   関係なく柚夏の事は好きだけ

   どね。」


美紗「罵倒する?」


柚夏「なんでちょっと嬉しそうに言う

   の...」


美紗「なんかそんな感じがしたから」


美紗「なんだ美紗は私のお菓子が欲しい

   だけか、って」


柚夏「流雨みたいな事言うね...」


美紗「付き合い長いから分かりますよ。」


柚夏「と言っても2年だけどね...。」


美紗「高校生にとっての2年は結構長いから」


美紗「それとも。柚夏が大事な親友だから

   短かったとか言って欲しかった?」


柚夏「それは流石にちょっと重いかな...。」


美紗「言わせたのは柚夏なのに、」


美紗「...でも、さっきまで喧嘩してた

のに、不思議だね。…でも、本当に

   これ美味しかったよ?」


柚夏「...許して貰えそう?」


美紗「勿論っ。こんなに美味しいガトー

   ショコラ貰ちゃったらね」


美紗「…でも、 私の方もごめん。

   …その、私がしたお母さんの話が

   悪かったんだよね…?」


柚夏「ううん、その話はもういいよ。

   家のお母さん...死んじゃったから、

   私に家族はいないし」


美紗「…え、」


美紗(家族がいない…?)


柚夏「美紗はそれでも私と仲良くして

   くれたから。…本当に感謝してるよ」


柚夏「母さんが自殺した事は結構有名

   だったし、噂くらいは聞いたこと

   あるでしょ?」


柚夏「小6の時。...両親が離婚して、

それから母さんは少しずつ鬱に

なっていって...。」


柚夏「そして当時中学生だった私を置き

   ざりにして一人で死んでったん

   だよ。中学一年生の夏に、ね...」


美紗(中1の夏...?)


美紗(あー...。お父さんが逮捕された時と

  丁度被ってる...結構長い間学校休んで

  たから…、そんな噂広まってたんだ...)


美紗「ううん、知らなかった、」


美紗「…初めて聞いた。そうだったんだ…、

   それなのに私…親に学費払って

   貰えないのなんて聞いて…」


 ごめんなさいと言おうとした瞬間、柚夏が先に口を開けた。


柚夏「...本当に知らなかったの?」


美紗「…うん。私もその時ちょっと色々

   あって学校休んでたから…」


 柚夏は驚いたように少しだけ瞳を大きく見開く。


 確かに母親が自殺した人なんて居たら、その話題がクラスの外の人にも広まってるって思ってても全然おかしくない...


 だから...柚夏も私がその事を普通に知ってるって思ってたんだろう。


美紗(私は学校行くって行ったんだけど...。

くゆに休めって、凄い言われる

  し...休まざる負えなかったというか...)


柚夏「え、お母さんが死んだ事知らな

   かったのに...私に懐いてたの?」


柚夏「私普通に冷たい人じゃなかった?」


美紗「…そうかな? 柚夏は優しいよ? 

   私って全然何にも出来ないから、

   凄い人に憧れるんだー。」


美紗「柚夏は普通に格好良かったし、

   周りからも人気があったから、別に

   何とも思わなかったよ?」


柚夏「…美紗なんか、それ」


美紗「ん?」


??「…お連れとは、仲良うなれたみたい

  やね」


※キャプション



奈実樹さん見た後で、柚夏の「…美紗なんか、それ」を見たら京都弁で再生されました。


最近寒くて、お腹が痛い...

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