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弱小種族の冒険譚  作者: ケムケム
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プロローグ

読んでくださりありがとうございます。どうぞ、よろしくお願いします。

目を覚ますと緑が深い森に居た。ここはどこなのだろう?僕は辺りを見回す。そして入ってくるのは木・木・木・・・。木ばかりだ。

「本当にここはどこなんだろう?」

声を出してみてびっくりする。声が高いのだ。まるで変声期を迎える前の子供の声だった。次に手を見る。

手全体が毛皮で覆われている。その毛を引っ張ってみると・・・。

「痛い・・・。」

僕は手の毛を離す。どうやらこの毛皮は僕自身に生えているようだ。

「とりあえず、辺りの探索を・・・。」

そう思って僕は立ち上がる。しかし、立ち上がってみても目線はそこまで高くならなかった。

体感で身長は1ⅿ程みたいだ。そして、身体をまさぐってみた。全身毛が生えており何だか変な感じだ。

服は、ちゃんと着ているみたいで安心した。とりあえず荷物は何もないということは分かった。

「さて、どうしようか・・・。」

そうしてしばらく歩いていると・・・。

「おい、そこのお前!!」

しかし、ここは一体どこなんだろう・・・。それにこの体も・・・。

「おい!!」

体は縮んでいるし・・・。確か、僕は自分の部屋でゲームをしていて・・・。そう言えばこの体、ゲームで使っていたキャラにそっくりだな・・・。名前は確か・・・。

「おい!無視するんじゃねぇ!!!」

「うるさい、今考え事してるんだから。」

そう言って僕はそのうるさい声に向かって裏拳をかます。

「ふぎゃ!?」

「お頭!!!」

そんな声を無視して僕は、どんどん先に進む。

「そうだ、このキャラクターの名前はポムだ!」

「てめぇ・・・。よくもお頭を・・・。」

「うん?」

その時初めて周りを見るとそこには人相の悪い男たちが5人僕を取り囲んでいた。その内の一人は股間の辺りを抑えて蹲っている。

「・・・あの何か僕に用事ですか?」

「てめぇ・・・。よくもお頭を・・・。これでも、食らえ!!」

そう言って人相の悪い男の一人がナイフを持って突っ込んでくる。

僕はそれをバックステップで躱す。

「何なんですか、あなた達は!?」

「俺たちはギガン盗賊団だ!有り金全部寄こせ!!」

そうして、またナイフを振り回してきて突っ込んでくる。僕は体を低くして躱し、そのまま、直進し男の脛の辺りを蹴る。

「おふ!?」

「う~ん・・・。そう言われてもお金なんて持ってませんよ?」

「この野郎・・・。お頭だけじゃなくてコビンまで・・・。お前ら、やっちまうぞ!!」

「「おう!!」」

そして、男たちが僕に殺到してくる。僕は身構える。すると・・・。

「そこまでだ!!」

そう言って茂みから現れたのは鉄の鎧を着た男性とワンピース姿の女性だった。

「アラン!チビット族の彼を助けるのです!」

「承知いたしました、ミネア様!」

そう言ってアランと呼ばれた男性は剣を引き抜き僕の前に出る。僕が呆然と見ていると・・・。

「もう、大丈夫ですよ。私の騎士のアランはとても強いので・・・。」

「はぁ・・・。」

あまりの急展開に僕は付いていけずにただ茫然と見ていることしか出来なかった。

「ちっ!?騎士が出て来るなんて・・・。てめぇらお頭とコビンを連れてずらかるぞ!!」

「「おう!」」

そう言って盗賊たちは去っていった。

それを見送り、アランという男性は剣を納める。僕は二人に向けて頭を下げる。

「今回は助けていただきありがとうございます。」

「いえ、当然のことをしたまでです。」

そう言ってミネアと呼ばれた女性は微笑んだ。

「ところで、チビット族の方がこんな森の中に何の御用だったのですか?ここは、最近盗賊が多く住んでいる危険地帯だというのに・・・。」

「えっと・・・。僕もよくわからなくて・・・。気が付いたらこの森の中に居ました。」

「そう・・・。あなたお名前は?」

「ポムと言います。改めて、助けていただきありがとうございます、騎士様、お嬢様。」

「ふふ・・・。そう言われると照れますね・・・。わたくしはミネア・ランバルド。こっちがわたくしの騎士をしていますアラン・グランツ。わたくしの事はミネアと呼んでください。」

「俺もアランでいい。それよりもポム、とりあえず、君の村まで案内しよう。一人だと危険だ。」

「ありがとうございます。でも、僕はどこから来たのかわからなくて・・・。」

そう言うとミネアさんは困った顔をする。

「それは困りましたね・・・。では、今日の所はわたくしの家に泊まりに来ませんか?」

「ミネア様!?」

「困っている方を放っておけません。いかがでしょうか?」

「・・・わかりました。どうせ行く当てもありませんからあなたについていきます。」

こうして、僕はミネアさんとアランさんと共に行動することになった。


ここまで読んでくださりありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

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