無理ゲー
少しずつですが投稿していこうと思っています。どうぞご覧下さい。
「ゴォォォォォォ!!」
低く、体の芯が揺さぶられるような声が響く。
声を発しているのは、ごてごてしい黒の鱗に身を包み、長く鋭い爪が生えている2本の足を地面に付けている。
後方には太く長い尻尾があり、背中には2枚の羽が付いている。
その生物とは、いわゆる、というかれっきとしたドラゴンだ。
その目の前に武器と防具を身に付けた1人の男が立っている。
男の名はスカイ。
スカイは武器を手に取りドラゴンに向かっていった。
「ゴォォォォ!」
スカイの攻撃がドラゴンに命中し、ドラゴンが声をあげる。
しかし、ドラゴンにはあまり効いていないようでドラゴンは体を回転させ尻尾でスカイに攻撃をした。
スカイはその攻撃に気づき、とっさに身を地面と尻尾の間にくぐらせ間一髪でかわした。
そして、ドラゴンと距離をとって体制を立て直し・・・
反撃しようと走り出した瞬間ドラゴンの体が光だし、空に炎の玉が出現した。
その炎の玉は、どんどん大きくなりスカイの15倍くらいの大きさとなった。
そして、炎の玉は当然のようにスカイめがけて落ちてきた。
スカイに炎の玉がスカイに命中してから15秒くらいがたった。
「なんだよあれ!反則だろ!どうやって回避するんだよ あんなでかいファイアーボール!」
広すぎず狭すぎない部屋の中。今この部屋にある光といえば開きっぱなしのノートパソコンと手に持っているゲーム機ぐらいだろう。
まぁ、今は夜中で朝日がないからだけど。
手に持っているゲーム機にはゲームオーバーと表示されている。
「どうやって攻略するんだよあんなの」
ゲームの中で起こったことに文句を言っているのは俺―颯天永斗
勉強も運動もそこそこでゲームの腕前もそこそこな何処にでもいるような高校2年だ。
「普通何人かで挑む相手にソロで挑んでるんだから無理に決まってるだろ」
まぁ、一緒にやってくれる友達がいないんだけど。
誤解がないように言っておくが友達がいないわけではない。一緒にやってくれる友達がいないだけだ。
時計を見ると午前3時をまわっていた。
「ヤバ、明日も学校あるじゃん。さすがに徹夜で行くのは辛いな。明日、というか今日もう一回チャレンジしてやる」
まぁ、ソロでだけど。
外が段々明るくなるにつれで雀などが鳴き出してきた。
そんな中、俺は自分の寝床につき頭を悩ましていた。
学校への遅効の言い訳とあのドラゴンの攻略法、そして
「はぁ、本当にやってる人いないかなぁ」
一緒にやってくれる知り合いについて。
1話ではヒロインなどのキャラが出ませんでしたが2話から出していきたいと思います。
良かった点、良くなかった点のコメントよろしくお願いいたします!