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第94話 魔王様、やばい匂いがプンプンしますよ!

《場面は変わり、ギルドでは…》


「ウィストリア様は!ウィストリア様は大丈夫なのか!?」


ギルドの一室でベットに寝かされた、ウィストリアを見て、男闇魔道士はサリーに言う。


「大丈夫ですよ!ヒールで治しておきました。腕は治せませんが、しばらくすると目をさますと思います」


「はあ〜、よかった〜!」


サリーの言葉を聞いて、安心したのか男闇魔道士は膝から崩れる。


「大丈夫ですか!?」


「大丈夫だ…俺は気にするな。ウィストリア様を…!うぐっ!」


男闇魔道士は肩が痛むのか、肩を強く押さえる。


「痛むんですか?見せてください!」


「俺はいいって、いいって言ってるだろ!俺よりウィストリア様を!」


とマントをめくろうとするサリーに、男闇魔道士は抵抗するも、サリーの怪力には敵わなかった。


闇魔道士のマントをめくると、肩が切り裂かれ赤黒い血が魔道服に染み付いていた。


「やっぱり、怪我してるじゃないですか!治療しますよ」


サリーは男闇魔道士の肩に手を添える。

やがて、男闇魔道士の傷は柔らかな光に包まれ治っていった。


「よし、これで大丈夫ですね」


「すまないな、俺まで迷惑かけて…」


「謝らないで下さい。人を癒すのが僧侶の仕事ですからね。ところで、何かあったんですか?」


2人とも酷い重傷、男闇魔道士はともかくウィストリアは腕をなくしている。


普通、魔物や人から体の一部を切断させられると、勢いから切断面は綺麗になっていることがほとんど。

しかし、ウィストリアの腕の切断面がギザギザで不規則。

腕の切断面からこれは魔物からのものでないと、サリーは読み取った。


「それが…」


男闇魔道士が話そうとすると、可愛らしい声が2人の耳に入る。


「それは私が話そう」


いつの魔にか起きていたのか、ウィストリアが目を覚ましていた。


「ウィストリア様!?もう少しお休みになられては!」


「大丈夫だ、気にするな。外道アルティメットゴリラ。ご苦労だったな君は休みたまえ」


「…はっ!(また名前が変わっていってるな…)」


ウィストリアはサリーに、これまでの事を全て話した。


「そんな、酷いことを受けてらっしゃったんですね…」


「そう落ち込むな。話を聞いてくれた所で、申し訳ないが君に頼みたいことがある。出来ればだが…」


ウィストリアの強気の篭った言葉に、サリーは表情が強張る。


「頼みたいことですか?」


「ああ、魔王の城にいるアスタロトを助け出して欲しい」


《そして、リカルダ達は》


バニラが食事を貪っていたウェルミナ達を、引っ張って来た。


「何で食べちゃぁいけねぇんだよ!もうちょっと食べさせろ!」


ジルは食べ足りないのか、バニラの手からもがき離れようとする。


「もう充分食べたじゃないですか、ここは我慢しましょうよ」


「チッ、しゃーねーな!」


ルアの言葉に観念したのか、ジルはもう暴れなくなった。


「ここはアカルガーデン。お前達に何かあったらどうするんだよ」


「んっ〜!おいし〜!」


リカルダの説教を聞いていないのか、ウェルミナまだケーキは頬張っている。


こいつ全然聞いてねえ…


とウェルミナの食いつきっぷりに呆れていると…


「飲み物をどうぞ」


さっきのウェイトレスが飲み物を運んで来た。1つずつリカルダ達に飲み物を渡す。


これ、普通の飲み物だよな?


黄色いジュースが注がれた、グラスの中を覗くと、プクプクと泡が立っているのが見える。炭酸系だろうか?


「バニラ、このジュースどう思う?」


とバニラに聞いた瞬間、


ゴクゴク…


ウェルミナがジュースを一気飲みにする。


「おい、なに勝手に飲んでんだよ!」


毒でも入ってたらどうすんだよ…


「え、普通のレモンジュースだったわよ?」


リカルダの心配に、ウェルミナはキョトンとする。


「僕も飲んでみましたけど、普通のジュースでしたよ」


ウェルミナの言葉に付け足すように、ルアがリカルダに言う。


「匂いを嗅いでみたけど、毒らしきものは入ってないと思う…もし毒が入っていたら…すごい香りがするし…大丈夫だと思う」


どうやら普通のレモンジュースらしい。

バニラが言うなら、どうってことないよな。


リカルダは喉が渇いていたのもあって、ジュースを一口飲む。


だが、この行為が後にあだとなる。


それからしばらくすると、アルベルトが闘技場を似せた舞台の上に現れる。


「皆さん!お待ちかね、ショータイムです!」


舞台の横から、赤い布を被せた大きな檻が運ばれてくる。


「あれは…?」


「おそらく、中に魔物が入ってるのでしょう。闘牛的なものをするのでしょうか?」


不思議がるウェルミナに、ルアが考えながら答えた。


「ご覧下さい!このパーティの為にこんなものを用意しました!」


アルベルトの言葉に、助手は赤い布を引っ張り檻の中にいるものが明らかとなった。


ガアアアァァ!


山羊の胴体にドラゴンの翼、獅子と山羊の頭に長く伸びる蛇の尻尾。

檻の中にいたのは、キマイラことキメラだった。


キメラの登場に会場内はざわめき始めた。

「キメラだと!?」

「流石はアルベルトさんですわ」


キメラ…伝説に登場する複合魔獣。性格は凶暴で獰猛、冒険者ランク“Sランク”の冒険者でも倒すのは困難だといわれる強さを誇る。


「キメラ!?マジかよ!」


リカルダ達もキメラの登場に、驚きを隠せないでいた。


キメラが闘技場の中に、放たれる。


「えーっ、見ての通り最強に近い力を誇るとされるキメラ。皆さん、このキメラの強さそして強靭さを目の前で見たいと思いませんか!?」


「見てみたいです!」

「見せて欲しいわ!」


貴族達の見せろという声が、次々に上がって来る。


「いいでしょう!今日はその為にある有名人を呼んでいます!」


パッ!


リカルダに向けて光が照らされる!


「勇者ハイルの子と名を響かせる、テロリア出身の勇者、リカルダです!」

また見て下さいな

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