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第87話 魔王様、シリアスが再びですね。ちょっとアレな予感が…

「いや〜、君とこんな所で出会えるなんて夢みたいだよ」


「そーだな。夢みたいだ」


やや棒読みぎみに、適当に返すリカルダ。


「そうだ、お腹空いてないかい?とってもデリシャスな料理があるんだけど…」


「また今度」


とリカルダはクラニルを縄で縛りながら返事する。


「リカルダ君!聞いてる?」


リカルダにしつこく詰め寄るアルベルトを、ウェルミナは引き止めた。


「何だい?君は…」


「私はリカルダの幼馴染よ。リカルダに気安く話しかけて!アンタ、名前名乗りなさいよ?」


すると、アルベルトニコッと笑った。


「私の名前はアルベルト。アカルガーデンの統治者です」


「アルベルト!?」


名前を聞いてウェルミナも驚いたが、それよりジルはもっと驚いた。


「お前、よくもレオン隊長を殺しやがって!」


アルベルトと名前を聞いたジルは、アルベルトの胸ぐらをつかむ。


ジルが尊敬している人物、レオンはアカルガーデンで罪の疑いをかけられ、挙げ句の果てには無罪で首を斬られ処刑されたのだ。


「レオン…?ああ、あのテロリアの隊長のことか?それが?」


アルベルトのさっぱりとした返答に、ジルのはらわたが煮えくりかえった。

ジルは槍を取り出し、槍先をアルベルトの首にあてる。


「おー怖い怖い。やめて下さいよ。殺されるのは当然のことです。レオンは私の町で犯罪を犯したのですからね」


槍を退けアルベルトは、ジルを睨みつけながら言った。


「ねぇ、あいつとアンタ。どういう関係なのよ」


変なものを見る目で、ウェルミナはリカルダに聞いた。


「幼少期、よく遊んでもらっていた奴だ。リヒト大神官の友人でもある」


ま、リヒト大神官とは仲が悪かったけど。


あいつは嫌いだ。なんせ、俺を虐げた張本人なんだからな。


「そうだ!リカルダ君、君達今からテロリアにそいつを連れて帰るんだろ?なら、この船に乗って帰って行きなよ」


「じゃあ、ありがたく乗せてもらおうか」


アルベルトの船には乗って帰りたくなかったが、乗せてもらえないよりはマシだ。


それから何時間が過ぎ、リカルダを乗せたアルベルトの船がテロリアの港に到着した。


「さあ、テロリアに着いたよ」


アルベルトのテロリアについたとの知らせを聞いて、リカルダ達は船を降りる。


「今日は楽しかったね。また、君に会えるのを楽しみにしているよ。あ!」


アルベルトは何かを思い出したように、懐から一枚の招待状を取り出した。


「これから、一週間後。私の町アカルガーデンで貴族のパーティが行われるんだけど。来てみないかい?」


不敵な笑みを浮かべながら、アルベルトに招待状を差し出される。

リカルダは受け取りたくなかったが、アルベルトに無理矢理受け取らされた。


これまた強制的だな…


そしてアルベルトは、ウェルミナとジルに聞こえない声でリカルダにこう言った。


「来ないと、君の大切な仲間を傷つけることになるから、ギルドの皆と来てね。リカルダ君、約束だよ」


そう言ってアルベルトは封筒を渡し、アルベルトの乗った船は遠い海へと消えていった。


《その頃、テロリアのある施設では…》


男闇魔道士が、赤い絨毯がひかれた廊下を歩いていた。


「確か、ウィストリア様はここら辺に…」


どうやら、ウィストリアを捜しているようだ。


「ここら辺で見たんだが、違う場所に行かれたか?」


通り過ぎようとすると、横の部屋からウィストリアの叫ぶ声が男闇魔道士の耳に入る。


(ウィストリア様…?」)


闇魔道士が扉の隙間から、部屋の様子を除く。


そこには、客間と思われる薄暗い部屋に、ウィストリアとタダールが居た。


「おい!タダール!これはどう言うことだ!」


机をバンと叩き、立派な椅子に座るタダールにウィストリアは訴えた。


「古い蛇意外の魔王の城に住む悪魔を始末しろだと?無理にもほどがあるだろ!」


「古い蛇を捕まえるとなると、他の悪魔が襲いかかってくる。悪魔を始末しておかないと、私達の軍は古い蛇を捕まえるどころか、こちらが滅ぼされてしまう。わかってくれるかね?ウィストリア君」


「それは、わかっている。たが、悪魔を殲滅するというのは、いくらなんでもハード過ぎないか?魔王の城には、人間よりもはるか上の実力を持っている悪魔がゴロゴロいるんだぞ?そんな命令、自害しろと言っているのと同じではないか!」


「それが君達の仕事だろ?」


タダールの淡々とした言葉に、ウィストリアの表情が切迫する。


「私と契約した日、覚えていないのか?“我々は貴方に忠実を誓う”と言ったのは君だ」


“忠実を誓う”と言ったのは、事実。ウィストリアは言葉が詰まってしまった。


「私との契約を破るのか?やめておけ、今すぐに死ぬことになるぞ?」


脅迫が混じったタダールの言葉に、ウィストリアは口を開いた。


「脅迫のつもりか?だが、これだけは従えない。仲間を死なせたくない。堕天したあいつも殺したくない」


ウィストリアは奥歯を噛み締め、拳を握る。


「契約を破ったからには、僕が保証する。だから、その命令はなかったことにしてくれ…」


ウィストリアの言葉を聞き、タダールは怪しい微笑みを見せる。


「奴らの代わりに、何でも命令を聞いてくれるんだな?」

レオン隊長…誰が堕天した姿なのかもう、わかるのでは?



次回もを楽しみってな!

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