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第8話 魔王様、見てあげて下さい!部下が頑張ってますよ!

リカルダ達は、ヒハリネズミの針を入手するため、ヒハリネズミと対峙していた。


氷衝斬(フロストクラッシュ)!」


ギャィィィン!


リカルダはヒハリネズミの腹を斬る!


「ギャャャッ!!」


「これだな…」


リカルダはヒハリネズミから針を取る。


「流石!リカルダ!アンタ剣さばきだけは一級だわ!」


「だけは…って」


リカルダはヒハリネズミの針5本を手に入れ、袋に入れる。


「これでいいな。よし二人とも帰るよ」


「ええっ!意外と簡単だったわね!」


「ちょっと待ってよ!二人ともぉ!」


フォメはこの場を去って行こうとする二人を引き止める。


「ん?何かあるの?」


フォメはウェルミナの問いにうんとうなづく。


「あの木にある…あれをとって欲しいの…」


フォメの指差す方向を見ると、そこには赤色のりんごがなっていた。


「あのりんご?分かったわ!」


ウェルミナが取ろうとジャンプするも取れない。


「あれ?届かない…よっ!よっ!」


手を伸ばし取ろうとするが、取れない。


「俺がとろうか?」


「いえ、私に取らせて!ふん!ふーん!後もうちょっと…!取れた!」


やっとの思いで取れたりんごを、フォメに渡そうとした時だった。


フイィィィン!


ウェルミナ達の足元に大きな魔法陣が現れ、薄い結界が上へと伸びていく。


「って!?何よこれ!?」


「どうやら罠みたいだよ」


リカルダは結界に手をかけて見せる。


「罠っ?一体誰が罠なんて…!?」


「ハッハッハー!まんまと罠にハマったなぁ…!リカルダくんとウェルミナちゃん〜?」


「この声は…!?」


声のする方へ視線を移すと、そこにはさっきウェルミナに罵声をぶつけたメンバーの男達が、ウェルミナ達を見下ろしていた。


「やぁ、気分はどうだい?」


「アンタ達!これはどういう事よ!」


「ウェルミナちゃん〜そんなに怒らないでよ。落ち着いて落ち着いて〜!」


男達の言葉にウェルミナはムッとなる。


「ところで、そこの女の子名前はなんていうんだ?」


男達はフォメに目を移す。フォメはリカルダの後ろに隠れて怯えている。


「おいおい!怖がらせちゃぁダメだろ!もっと、優しく!」


「おう!女の子ちゃーん?名前なんでちゅか〜?」


フォメに心を許すどころか、男達を睨みつける。


「怖い怖いwやめてよ睨まないでよ〜?」


「アンタ達!一体何が目的なのよ?」


「目的〜?ああ目的は君達に世の中は、そう甘くないって事を教えるためだよ。そして、その女の子をもらう事〜」


男はフォメを指差し笑う。


「そんなの…!この子をアンタ達なんかに渡すもんですか!」


ウェルミナはレイピアを構える。


風針(ウインドニードル)!」


フイュュュイィン!


ウェミルナは男達に攻撃しようと、飛び上がるが、


キィィィン!


と壁にぶつかり背中から落ちる!


「アッーハッハッハッ!面白いなぁ…ウェルミナちゃん…」


「ウェルミナ!」


リカルダとフォメがウェルミナに近寄る。


「大丈夫!?ウェルミナねぇちゃん…」


「ええ、大丈夫よ。心配しないで」


「どう足掻いても無駄。お前達が内側にいる限り俺達に攻撃は通用しないのさ」


「それに…」


男は杖を取り出し、技を唱える。


炎嵐(フレイムストーム)!」


ブォォォオッッッッ!


結界の中に炎の渦が出来る!


炎嵐(フレイムストーム)…基礎魔法、炎の息吹(ファイアーブレス)を竜巻状に変えた技。炎の息吹(ファイアーブレス)より威力が高い。


「外側からの攻撃は可能だ」


「ちょっ!そんなのあり!?」


炎の渦がウェルミナ達に迫る!


「お前、手加減しろよ。あの女の子が死んじまうじゃねぇーか!」


「わかってるさ。威力は結構殺してるぞ」


ボオオオオオオオッ!


「…っ!私達こんな所で…!」


「ウェルミナ!伏せろ!」


リカルダがウェルミナ達に覆い被さるようにする!


その直後、結界の中が激しい炎に包まれる!


ボォッ!ボォオオオォォォッッ…


暫らくすると炎が収まった!


「リカルダ!?大丈夫!?」


「リカルダにぃちゃん!?」


ウェルミナ達に覆い被さる、リカルダの表情は苦痛に歪んでいた。


「はっ…!」


リカルダの背中を見る。背中は焼け焦げ、所々に酷い火傷をしていた。


「…大丈夫だよ。気にしないで」


「気にしないで…って!気にするわ!」


「おおっー!かっこいいね〜リカルダ君!」


と見世物のを見ているかのように、歓声をあげる男達。


「よっ!男気ぃぃぃ!」


男の掛け声でどっと笑い声が上がる。


「くっ…」


「酷い…酷すぎるよ!」


フォメは男達に怒りの篭った声でそう言う。


「酷い…もうこれ以上やめて欲しい?」


男の問いフォメはゆっくりとうなづく。


「なら、俺達の所に来るんだ」


男の言葉にフォメは戸惑う。


「あれ?君がこっちに来てくれないと、にいちゃん達にもっと酷い事するよ?」


「それと、君。禁術を使った所見ちゃったんだよね〜!バラしちゃおっかな〜!」


「アンタ達!いい加減にしなさい!」


「いい加減にしなさい?俺達、ウェルミナちゃんに説教されてるぜ?」


アハハハハ!とまたも笑い声が上がる。


「っ〜!」


「ウェルミナねぇちゃん。もういいよ」


「えっ?何言ってんのよ?!このままだと、アンタが!」


「いいの。ウェルミナねぇちゃん…フフッ」


「…フォメ?」


ニヤニヤと笑うフォメを見てウェルミナの表情が固まる。


「私、行く!」


「えっ?マジで?」


「本当か!これで金がわんさか入る…クックックッ…」


「そうだね。金がわんさか入るね。けど」


フォメはいつの間にか男達の後ろに来ていた。


「君達はここで終わるんだよ」


「…!?」


と男達を結界の中へと落とす!


「う、うわあぁぁ!」


ドサッ!ドッ!


男達は地面に叩きつけられうめき声をあげる。


「いってぇ…何すんだ!?」


「何すんだ?って…君達、冒険者を殺すんだよ」


フォメの頭にヤギの黒い角が生え、手足が黒く変色する!


「あ…あっ…」


男達はフォメが変化していくのを見て、怯え驚く。


「あっ…フォメ…?」


一番驚いていたのは、ウェルミナだった。


赤く光り輝く目でウェルミナ達を見下ろしだからフォメこう言う。


「どうも私の名前は上級六大悪魔・大将。悪魔バフォメット。これから君達の始末に入るよ!」


バフォメットは裂けた笑みを浮かべていた。

ーキャラクター紹介ー


・レラジェ…緑の服を来た弓兵の姿をした悪魔。せっかちで皮肉れている。戦い、論争をを巻き起こす能力をもっている。

“俺達を呼んだって事は、俺達に何か用があるんじゃないのか?”


・アミー…手に槍をもった体格のいい男の姿をした悪魔。魔王を倒しに来た勇者の一員だったが、シルエラに悪魔にされてしまった。

争いのタネを巻く能力を持っている。

“アミーだ。宜しく頼む”


・セレーナ…一年前に魔王を倒すため旅立った勇者の一員。金髪の美しい僧侶。バフォメットがカラクサ平原にいくのを目撃。サリーに知らせた。

“サリー?なの…?”

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