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第70話 魔王様…これは大変グロいですね

高く伸びている根に剣を突き立て、素早くリカルダは飛び移った。


突き刺した剣を根に刺し、根に足をつけながら、下へとリカルダは下がっていく。


だいぶ下がってきたところで、リカルダは足に力を入れ、ハードプラントの頭に飛ぶ!


魔石がここにあるかわからないが、一か八かかだ!


リカルダは剣を横に降り、ハードプラントの頭を斬った!


パリーン!


やった…魔石を壊した!


という割れる音がし、ハードプラントの体が破裂し、大きな爆発音を響かせた。


ボオオーッン!


「凄い!凄いです!リカルダさん!」


「やったー!魔石を壊したのね!」


破裂するハードプラントを見て、ウェルミナとルアは嬉しそうな表情を浮かべた。


「フッ、あいつがリカルダに悪魔斬りの剣を何故渡したのか、理由がわかったよ。リカルダ良くやったな」


爆発に巻き込まれた、ボロボロのリカルダを見てそう言った。


何か嫌な予感がする…


皆がリカルダを褒める一方、リカルダは何か不安がっていた。


「ちょっと!アンタら待ちなさい!」


気まずそうにこの場から逃げようとする、ドークらをウェルミナは引き止めた。


「あははっ、帰しませんよ?冒険者様…?」


この後、ドークらはルア&ウェルミナの説教を受ける事になった。


散々2人に言われ、ドークらは勘弁したようだ。あいつらってあんなに怖かったか?



オルダスの家の後ろに聳える山に、リカルダ達の様子を見ていたアンドロマリウスとフォラスがいた。


「あーあ、面倒なこっちゃ。まさか悪魔斬りの剣が、ハイルの子供に手渡っていたとはな」


はい、オワコン確定。とアンドロマリウスは呆れた顔をする。


「で、どうするぜ?相手はシルエラ様の強化済みの上級魔物を、余裕で倒すハイルの子。奪うか?」


「いや、あいつに近づくのは危険だ。私達下級の悪魔が無闇に近づいたら、殺されると言っても同然のこと…。ベリアルから聞いたろ?」


「だけどよ〜、このままあいつを放っておいたらやべーよ。シルエラ様が倒されちゃうぜ?」


アンドロマリウスの言葉にフォラスはそっけなくこう言った。


「別にいいさ、シルエラ様が殺されても」


フォラスはアンドロマリウスに背を向け、この場から立ち去ろうとする。


「はあ?何言ってんだよ!お前!シルエラ様が殺されたっていいのかよ?」


とんでもないフォラスの言葉に、アンドロマリウスはフォラスを引き止めた。


「ああ。シルエラ様は良きお方だ。だが、私達悪魔の統治者には似合わない」


「…どういうこと何だよ?」


「お前にも後にわかるさ。シルエラ様ではなく、ベルゼブブ様が悪魔の統治者としてふさわしいことを。私はシルエラ様にすべての悪魔斬りの剣を、破壊し終えたと報告しにいく。じゃ、またな」


フォラスはそう言い残し、この場から消えていった。


「…なんだよ。あいつ!シルエラ様が殺されてもいいってよ!」


アンドロマリウスは視線をリカルダに移す。


「フン!シルエラ様が殺されない為にも、俺1人であの剣を奪ってやる!」


アンドロマリウスはそう決意した様子で、この場を後にした。


《そして、場面が変わりリヒト大神官は…》


カタカタッカタ…


リヒト大神官とその妻ソフィア、護衛の兵士達が馬車に乗って、テロリアに帰える道中のことだった。


「結婚記念日のパーティー、遅くなってしまったわね」


ソフィアが外の景色を眺めがら、呟いた。


「あともうちょっとでテロリアにつきますので、もう少しの辛抱です。ついたらすぐにパーティーを開きましょう」


馬車の前に座り、馬を操っていたルークが振り向きソフィアに言う。


今日は2人の44回目結婚記念日。テロリアに帰ったら壮大なパーティーを、朝から開くつもりだったが、アカルガーデンでの用事が長引いてしまった。


「そうだな。民達を待たせているしな」


馬車が橋を渡ると…


ボォォォーン!


前を走っていた護衛の馬車が爆発する。


「なっ、なんだ?」


リヒト大神官は突然の出来事に驚いていた。


「何者から襲撃を受けた!ここは危険だ!ここから離れよう!」


「わかった。リヒト様夫妻の命が最優先だ」


かけつけた兵士達とルークの会話を聞いて、リヒト大神官とソフィアに恐怖という感情が生まれる。


「大丈夫かしら…?」


「大丈夫だ。安心したまえ、私がいる」


リヒト大神官は、震えるソフィアの手をぎゅっと握りしめる。


橋の上で方向転換し、この場を離れようとしたその時!


ブシューッ!


リヒト大神官の首に氷のトゲが突き刺さり、血が吹き出した。


「あっ…がっ…」


だらだらと血を流しながら、リヒト大神官が馬車から落ちる。


(…っ、何だ…何が…あったんだ…)


リヒト大神官の視界に、驚きを隠せないでいるルークとソフィアの顔が映る。


「リヒト様!」


ザシュッッ!


いつの間にか来ていたレヴィアタンが、三俣の槍で、ルークの後ろから首に突き刺した!


「はっ…あっ…」


レヴィアタンはルークを、雑に馬車から放り出した。


「ルーク、リヒト!」


ソフィアがリヒトの元へと駆け寄ろうとしようとすると…


「…そうは…させない!」


レヴィアタンが、ソフィアの腹に槍を突き刺す!


ザシュッ!ブッシュッ!


それも何回も…突き刺すたびにソフィアの腹から血が溢れ、白い服を真っ赤に染めた。


「いっ…あ"っ…」


「やめて…なんて言いたいんだろうけど、無駄」


「ソフィア様!悪魔を殺せ!」


他の馬車から沢山の兵士が出てき、レヴィアタンに矢を飛ばす!


「…鋼鉄の竜鱗(スティール・ドラグスケイル)


シュウウウゥゥッ!


レヴィアタンの体が銀色の鱗に包まれ、矢を弾き返した。


「…暴水破裂(アクアラプチュアー)!」


ブオオオオーオッン!


地面が水によって盛り上がり、兵士達を蹴散らす!水圧によって兵士達の足や腕がもげ、辺りが悲惨な状態になった。


「弱い…弱すぎる…つまんない」


レヴィアタンはそう呟くと、血溜まりの上に転がるリヒト大神官の元へと歩み寄った。


「くっ…悪魔め…許さん…ぞ!」


リヒト大神官は押し潰れそうな声で言い、レヴィアタンを睨みつけた。


「…どう?目の前で…身内が殺された気分は?」


「最悪としか…言いようが…ない」


リヒト大神官の意識が朦朧としてきていた。


「…だろうね。なら、もっと最悪にしてあげるよ」


レヴィアタンはリヒト大神官の髪を鷲掴みにすると、右手に氷のナイフを具現化させた。


「…シルエラ様は貴方の所為で、苦しむ羽目になったの。教えてあげる、シルエラ様が味わった苦しみを…」


レヴィアタンはニッコリと笑い、ナイフをリヒト大神官の首に当てた。


(…死んではいけない。リカルダや民達のために生きなくては…)


ここで、リヒト大神官の意識は薄れていった

察しのいい人には、この事件の元となった出来事のこと…わかるかもしれない。


次回、楽しみに!

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