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第61話 魔王様!新勇者の過去がチラリですよ!

《あの出来事から何日か過ぎたある日、テロリアの町・城門前では》


テロリアの北に位置する立派な城の城門に、足を踏み入れるリカルダとウェルミナ、ルアが居た。


「こ、これが、リヒト大神官様の家…」


ルアは目の前にそびえ立つ城を、見上げる。


「正確に言えば、リヒト大神官の城だ」


リカルダ達はこの前の出来事の事で、リヒト大神官に悪魔を倒したお礼にと、城に呼ばれていたのだ。

本来はサリーも来る予定だったのだが、行きたくないというので、リカルダ達の見守り役としてルアがついてきた。


「アンタって、こんな偉い人と親戚だったの?」


ウェルミナは少しそわそわしながら、リカルダに話しかけた。


「まぁ…そうだけど」


これから国王に会うというのに、平然としているリカルダを見て、ウェルミナは呆れていた。


「これから王様に会うというのに、よく平然としていられるわね」


「だって、親戚というか親みたいな関係なんだ。リヒト大神官とは」


「そうなんですか?リヒト大神官様とそんな関係だったなんて…」


とエントランスで、ごちゃごちゃ会話をしていると…


「オメェら!神聖な城内でペラペラペラペラ喋りやがって、オメェら何モンだ!」


この城の見張り役をしていただろう、若い兵士がリカルダ達に割り込んできた。


「ああ、僕達リヒト大神官様に用で来たんですが…」


「客か?客が来るとリヒト様は言ってなかったが…?もしや、リヒト様を殺めに来た暗殺者じゃねぇだろうな?」


疑い深く3人の顔を、見回す兵士。


「違うわよ!私達がリヒト様を殺めるとでも思う?」


「思うさ、リヒト様の息子様ロビン様が殺された時もそうだ!そうやってな、ロビン様を銃で撃ち殺しやがったんだ!」


何十年か前のこと、リヒト大神官の息子ロビンが、目覚めの森で乗馬の練習をしていた所、数人の暗殺者に首を銃で、装置していた衣服や防具が血で真っ赤になるほどに、撃たれ重傷。最終的には助からず出血大量で死んでしまったという惨劇があった。


兵士は背中にかけていた槍を、手に取る。


「オメェら暗殺者は全員、この俺が始末する!」


兵士がリカルダ達に攻撃しようと、突進する。


「おい、何してんだよ」


兵士より背の高い男が、兵士の服の襟を引っ張り突進を阻止する。


「なんだよ、ルーク!離せ!このクソ野郎!」


ジルは振り解こうとするも、ルークも呼ばれた男の力には歯が立たず。まるで子供のように、暴れだした。


「俺は誇り高き兵士だ!俺の邪魔をすんじゃねぇ!」


「ジル!お前はレオン隊長に憧れ過ぎだ。少しは、反省しろ。すみませんね、うちの部下がご迷惑をかけて…」


「ホント、次からはちゃんとしなさいよね!誰もが暗殺者じゃないんだから!」


ウェルミナは文句を言うと、ジルと呼ばれた兵士にデコピンをかました。


「痛ってぇ〜!何すんだ!テメェ!」


「何って…お仕置きよ☆」


と言うウェルミナに、ジルは目くじらを立て、ウェルミナに怒鳴った。


「お前っ…許さん!表出ろや!」


「ジル、落ち着け!お前は、誇り高きレオン隊長の一番弟子じゃなかったのか?そんな腹を立てていたら、天国にいるレオン隊長に笑われるぞ」


「ぐっ…わかったよ」


ルークにそう言われ、ジルは怒りを抑え込んだ。


「さてと…アナタはどこかで…」


ルークは端にいたリカルダの顔を覗き込む。


「顔が似ていると思ったら…勇者ハイル様の子供さんではありませんか!」


「勇者ハイルの子供!?」


ジルは驚いた様子で、嫌そうな顔をするリカルダを見る。


「こいつがか?何も変哲もなさそうなこいつが!?あの勇者ハイルの息子!?」


ジルはリカルダを何度も指差す。


おい、指差すな。失礼だぞ。


「いや〜、ハイル様にはお世話になりました。私に色々なことを教えてもらいまして、まさかこんなところで会うなんて!」


(…リカルダさん?)


嬉しそうな顔をするルークとは裏腹に、リカルダは嫌そうな顔を浮かべてばかり。


どうして、誇り高き自分の父の話を聞いて、不満そうな顔をするのか…ルアは不思議に思った。


「あのリカルダさん。何かあったんですか?」


……!


ルアの質問に、リカルダはビクッとなった。


「…何もないけど?どうした?」


「いや、何か嫌そうな顔をしていたので…」


「あ、すみません。私、失礼なことを言いましたか?」


それを聞いてルークは、申し訳ないという顔でリカルダに誤った。


「別に。何もないよ」


「………」


ウェルミナは黙って、リカルダをジッと見つめていた。


(絶対に何かある…私に話せないほどの過去があるに違いないわ!)


あの時から、あのリカルダの姿がウェルミナの頭から離れなかった。

リカルダには、誰にも話せないほどの過去がある…ウェルミナはそんな事をずっと考えていた。


「そうですか、立ち話はここまでにしておいて。リヒト様のところへご案内します。名乗り出るのを忘れてましたね、私はルークと申します。そして、こいつが…」


「…ジルだ」


ルークが言う前に、ジルは無愛想に言った。


「城の中をご案内します。ついて来てください」


こうしてリカルダ達は城の内部へと入って行った。

ーキャラクター紹介ー


ジル…リヒト大神官の城の見張り役を担当する男兵士。レオンという人物に憧れており、レオン隊長のようになる事が夢だそう。キレやすい少年。

“俺は誇り高き兵士だ!俺の邪魔をするんじゃねぇ!”


ルーク…ジルの上司に当たり、部隊長を勤めている。ジルとは正反対で、静かで大人しいタイプ。ジルの話によると、ルークもレオン隊長に憧れているらしい。

リヒト大神官に忠実で、命は必ず従うという自分なりのルールがある。

“ジル!お前はレオン隊長に憧れ過ぎだ。少しは反省しろ”


次回、見ねぇと激おこだ!

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