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第43話 魔王様、東方の国は楽しいところですよ!

《それから何日かが過ぎ、リカルダ達は…》


「ついたよ…ここが東方の国だよ」


リカルダ達は東方の国の西部にある都市『出雲』というに来ていた。


都市は独特な着物をきた人で溢れかえっており、変わった家屋に乗り物…


いかにも、東方の国って感じの街だな。


「ふーん、ここが東方の国」


ウェルミナは初めて見る光景を、舐めるように見る。


「…初めて来ましたよ。こんなところ…」


とルアも目の前に広がる新鮮な光景に、目を奪われていた。


「凄いですね。サリーさん」


ルアは横にいるサリーを気にかけ、話しかける。


「…そうですね」


サリーの顔は曇ったまま。まだ気持ちが晴れていないようだ。


「さ、サリー!みんなで何か買っていかない?」


ウェルミナがサリーの腕を掴む仕草をする。


「…はい!」


サリーの顔に笑みがこぼれる。


ウェルミナと楽しそうに品物を眺めるサリーを見て、ルアは何か不満そうな顔を浮かべる。


「…リカルダさん。僕嫌われてるんですかね?」


サリーの変わりようを見て、リカルダに言う。


「いや、ただ単にウェルミナが好きだからだと思うけど」


「男には興味ないとか言ってたし」とリカルダは付け足した。


「そ、そうなんですか…」


ルアはそう言う人なんだという目を、サリーに向けた。


「ルア、リカルダ…他の貴方達も…何か買ってきたら…?せっかくこっちに来たんだし…」


そうだな。せっかく来たんだしな…


「買いに行きましょうか、リカルダさん」


「ああ…」


そう言って遠のいていくリカルダの背中を、バニラはジッと見つめていた。


((ドラゴン)の私を怖がっていないようだけど…)


目の前に人間に化けた恐ろしい(ドラゴン)が居るというのに、リカルダはいつも通りに接してくれている。


(普通の人間は、私のことを警戒して話しかけてくれないのに…気にかけてくれてるのかな…?)


バニラは首を振ると、髪をかき上げる。


(何考えてるんだ…早く済ませておかないと…)


バニラはくるりとリカルダ達に背を向け、人混みの中へと消えて行った。




「見て見て!これ可愛くないかしら?」


ウェルミナが手にとったのは、白い桜の飾りがついた髪留めだった。


「可愛いですね。ウェルミナさんにはピッタリです」


「リカルダはどう思う?」


「似合うと思うよ…多分」


「た、多分って何よ!多分って!」


リカルダの“多分”という言葉にウェルミナは、怒っている様子だった。


「私はこれを買うけど…サリーは何を買うの?」


「私ですか?私は…これですね!」


サリーが選んだのは、2つの青い簪だった。


何故2つ買うのかと、聞きたいところだったがリカルダは敢えて言わないようにした。


この後リカルダ達は出雲街の商店街を巡った。

買い物をしたり、変わったスイーツを食べたりとウェルミナとサリーは商店街を満喫した。荷物持ちとなったリカルダ達を除いて…


「遅いわよ、リカルダ!早く早く!」


「おい…ちょっと待てよ」


どんなけ買うつもりなんだよ。あいつら…


「もう限界ですよ…こんな量の荷物…」


ルアも大変な量の荷物を持たされ、疲れきった顔をしている。


「え〜!」


「休ませて下さい…」


ルアはそう言ってすぐ近くにあったベンチに座った。


「ったくもう!仕方ないわね…サリー、私達だけで商店街を巡るわよ!」


「はい!ウェルミナさん!」


サリーは満面の笑みで、ウェルミナと共に人混みの中へと消えて行った。


「…サリーさん、楽しそうですね」


サリーの笑顔を見て疲れが吹っ切れたのか、ルアの表情は和らいでいた。


「…そうだな」


ここに来た時よりも、サリーは明るくいつもの元気を取り戻しているようだった。


「ここに来て良かったですね」


ま、荷物持ちにされたのはちょっと気にかかるがな…


そうリカルダとルアが会話していると、


「はいはい見てらっしゃーい!」


目の前の橋上に並のネズミより一回り大きいネズミが、玉乗りをしたり、舞を見せたりと芸をしていた。


「凄いですね、ネズミが喋って芸をしてますよ…」


滅多に伺えない珍しい芸にリカルダは見入っていた。


「ふう…」


ネズミは一息つくと、玉乗りを始め客に芸を見せ続ける。


「お前さん…お前さんも何かしようや!」


後ろにいた何もしない焦げ色の髪の女性に、ネズミは小声で話しかける。


話しかけられた女性は、眉にしわを寄せた。


「あ"?誰に口聞いてるんだ貴様、お前は家畜、俺はご主人様。お前ごとき分際は、俺に従っとけばいいんだよ」


「酷い…酷すぎるんちゃうか!」


ネズミは泣きながら芸をし続ける。


とネズミが泣き出したその時、


ザパァァーッン!


突然川から大きな蛇?のような魔物が顔を出してきた。


ガァァッ!


「キャーッ!蛟よ!」


川から顔を出した蛇。蛟は逃げ惑う人々をうっとりとした目つきで見る。


蛟…淡水の池や川に住むと言われる(ドラゴン)。肉食で魚、肉でもなんでも食べてしまうという。


「蛟やないか!」


ネズミは恐ろしい蛟の姿に動かないでいた。


グルルルルッ!


「ここは俺に任せて…!?ぐはっ!」


女性は刀を取り出し蛟に立ち向かうが、蛟の攻撃を派手にくらい倒れてしまった。


「お前さん!」


ガアアアアッ!


蛟は女性の方を向き、女性を喰らおうとしていた!

ー固有名詞、マップ紹介ー


出雲…東方の国の唯一の都市。賑わいがよく、年中ここは活気が絶えないという。観光客などの冒険者が多く訪れる場所としてもよく知られている。


次回も見ろよ?

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