第27話 魔王様、まさかの展開ですね!
ズサァアッ!バキッ!
木々に当たりながら、リカルダは下に落ちていく!
ザザァーッ!
リカルダは崖に落ちた挙句、浅い泉に突っ込んだ!
痛っ…
リカルダは血が流れる頭を押さえる。
「…そんな余裕こいっちゃってイイのデスか!」
崖から降りてきたソマリが爪で、リカルダの首を狙う!
リカルダはソマリの攻撃をかわし、剣を構える!
ザパァーッン!!
ソマリが泉に突っ込み水飛沫が舞い、ソマリがリカルダに攻撃をしかける!
ジャリッ…!
リカルダは水底を蹴り、ソマリに迎え撃つ!
バギギィーッン!
金属音が鳴り響き、剣と爪がぶつかり合う!
ガキーッ!ガキッーン!
「…なんでアナタはワタシの邪魔をするのデスか!」
一旦ソマリはリカルダを突き放す!
シュゥーッッ!
リカルダは足をブレーキがわりにし、泉に倒れるのを防いだ。
「銀竜を助けたいからだよ!」
「なんで助けるのデスか!アナタには、関係ないデスよねぇ!」
フイュュッ!
ソマリは体勢を低くし、リカルダに近づいていく!
「嫌がらせデスかぁ!」
フィュン!フゥッン!
連続で繰り出されるソマリの攻撃を、避けていく!
「なんとなくだ!」
「なんとなく!?ふざけた理由デスね!」
バシャッ!
ソマリは右手でリカルダの腹に打撃を加える!
「うっ…!」
リカルダの顔が歪み、腹を抑える。
「隙ありデス!」
「させるかよ!」
リカルダは痛みに耐え、剣を振るう!
ギキィーン!
爪と剣がぶつかり、火花を散らす!
「中々やりマスね!流石デス。勇者ハイルの息子さん…」
「氷衝斬!」
パキィィッ!
冷気を宿した剣でソマリを攻撃しようとする!
「おっとっと!」
バシャ、バシャッ!
と音を立てながら、リカルダの攻撃をかわす!
「ならこっちも、毒爪!」
シュウゥゥッ!
ソマリの爪が紫色に染まり、爪の先から紫の毒が滴り落ちる!
「くらってくだサイ!」
キィイィッン!
ぶつかり合う毒と冷気。毒が凍り、紫の氷が泉の水面が彩る。
ソマリの爪の毒の攻撃を受けるとたまったもんじゃない。リカルダは必死に爪を防いだ。
バアアアァァアッ!
銀竜の咆哮が聞こえてくる。
ボゴゴォォオッ!ゴボオォオッ!
「おや…」
遺跡の方を見ると銀竜が遺跡を尾で壊しまくっていた。
体はもうボロボロ。今にも倒れそうだ。
「この様子だと予定通り、銀竜を狩れマスね」
クックックッと笑みをこぼすソマリ。
「アナタを殺せば、金儲け放題デス!」
「お前…犯罪まで犯して金が欲しいのかよ?」
「この世の中は金デス!金!金がないと生きていけまセーン!」
リカルダはそんなことを言うソマリを睨む。
「アナタは知りませんよね?金の重大さを!」
ソマリの目が急に暗くなる。
「ワタシは昔、貧困に悩まされていました。十分に食事ができず、兄弟達は死んでいったのデス。ワタシを残して…」
ソマリは貧困の家庭に生まれた。
まともに食料が得られず、兄弟達は死に崩れ去ってしまった。
続いて親も餓死し、ソマリを残して消えて行ったのだ。
グッ…
ソマリは鋭い爪が生えた拳を握る。
「金を沢山持ってるだけで辛い思いをしないで済むのデス!2度と苦しい思いを、悲しい思いをしなくていいのデス!」
ソマリはリカルダに急接近する!
「ま、そんなこと話してもアナタには、わからないでしょうネ!」
フィュッン!
爪を振り下ろし、リカルダに斬りかかる!
リカルダはその攻撃を軽々しく避ける!
「まぁわからないよ。経験したことないし」
リカルダの言葉にソマリの瞳に怒りが篭る!
「そうデスよね!アナタには…!?」
気づくとソマリの目の前から、リカルダが消えていた。
「何処デス!?」
「後ろだよ」
リカルダはソマリの後ろに回り込んでいた。
「アナタ!?」
ザシューッ!
リカルダはソマリの腕を斬る!
「ああああっ!」
ソマリの腕から大量の血が流れる。
「…アナタ。許さない…許さないデス!」
ソマリから殺気がプンプン伝わってくる。
「殺してあげマス!首を…首を噛みちぎって…粉々に粉砕してあげマス!」
ソマリは怒った様子で、リカルダを睨む。
「そしたら、その粉砕した頭を…更に粉々に…!?」
ブシャーッ!
ソマリの背中から突然、誰かに斬られたように血が吹き出す!
「えっ…?」
ソマリは何が起こったのか理解ができていない様子だった。
それは、リカルダも同じだった。
「ど、どうして…?」
「ありがとうございます。ここまで体力を削って下さって」
男の声がソマリの背後から聞こえる。
「貴方の死は無駄にしません。どうぞ、安らかに眠って下さいね…」
バシャァッ…
ソマリはそのまま、前のめりに倒れた。
「お、お前は…!」
リカルダはそこにいた人物を見て、目を見開いた。
錆びた王冠を被り、赤い鎧とマントを装着した青年…夢に出てきた人物と一致する。
「初めまして。私の名前はベリトと申します。どうぞよろしくお願いします」
ベリトはそう言って不気味に笑った。
ー固有名詞、マップ紹介ー
目覚めの森…白い遺跡がある白い大木の森。何故目覚めの森と言う名なのかは不明。結構謎が多いダンジョン。銀竜の住処だったようだ。
次回も見て〜!




