第12話 魔王様、運命ってこのことですね!
最初でキャラ募集したけど、全然こないね。
やっぱりキャラ募集はなかった事に…
そして時は流れ、一週間。
リカルダ達がキルド『グランツ・テイルズ』に入って一週間経った。
ギルドでの活動も慣れていき、ギルドに馴染んできた。
依頼をこなし、“Fランク”から“Eランク”に昇格。Fランクより高難易度、高価格の依頼が受けれるようになった。
リカルダ達の今の防具では、物足りないと見込んだバニラは、リカルダ達に武具を買ってあげようと“リマリス武器店”にきていた。
「らっしゃぁっい!今日もいい装備、揃ってますよぉっ!」
店主を務めるこの男、鍛冶屋リマリスの武具は一級品。テロリアの町の中で1、2を争う程の性能の高さで、壮絶な人気を誇るという。
ウェルミナは吊り下げられたの武具の値段を見る。
「ええっ!?100000G!?」
他の武具も、10万ゴールド越え。
リカルダはあまりの値段の高さに、口を閉じるのも忘れてしまっている。
「お金は私が出すから…好きなの買っていいよ…」
「いや、こんな高い武具を買ってもらうって訳には…」
「遠慮はいらない…」
バニラはそう言って武具を探し始めた。
「どうする?」
「よし!選びましょう!」
ウェルミナは、キラキラした目で目の前にある武具を見回す。
「ウェルミナ、お前遠慮がないな…」
「だって奢ってくれるんだよ?10万ゴールドもする武具を!遠慮するなんて、もったいないわよ〜!」
「まぁそうだが…」
「ほら!つべこべ言わず、武具選びしましょ!これなんてどう?」
リカルダに金をあしらった派手な鎧を進める。
「派手、派手すぎて引く」
「これは?」
リカルダに黒い鎧を見せる。見るからに重そうな鎧だ。
「動きにくくそう」
「それじゃあそれじゃあ…」
ウェルミナがリカルダの武具を探している最中、リカルダの目線は騎士用の武具の方へ向く。
その武具の中にあった、赤いワンピースを基調とした武具に目がつく。
「なぁ、ウェルミナ」
「何っ?」
「あれなんてどうだ?お前にピッタリと思うんだが…」
リカルダは武具を指差す。
「はああっ〜!かわいいっ!アンタ、いいの見つけるじゃない!私あれにするわ!」
ウェルミナの反応にリカルダは少し驚く。
「え、ホントにあれにするのか?」
「普段は、俺の選んだやつなんか絶対嫌!って言うのに」とリカルダは付け足した。
「ええ、だって可愛いじゃない?それに速度上昇の効果も入ってるし!」
ウェルミナはご機嫌な様子で、バニラに駆け寄って行った。
「俺は何にしよっかな〜」
と選んでいる時だった。
「あの、これ下さいませんか?」
横にいた黒いローブを身につけた青年が、リマリスに肩当てを渡す。
「肩当ては90000Gです」
紺髪の青年はリマリスに金貨が入った麻袋を渡す。
「ありがとうございしった!」
青年は肩当てを受け取ると、町の何処かへと歩き出して行った。
「あの人…」
リカルダが見たのは、青年の瞳。滅多に見かけない美しい金色の瞳をしていた。
が、その瞳にはどす黒い闇が宿っていた。
見たこともない、深い闇…
「ねぇ、リカルダ〜!アンタまだ決めてないの?」
ウェルミナとバニラが並んで、棒立ちするリカルダに近寄る。
「何か…あったの?」
「い、いや、何もないよ」
「じゃあ早くしなさいよ。アンタ待ちよ」
「ごめん、ごめん」
リカルダはウェルミナに平謝りし、自分にあった武具を探す。
「これかな?」
リカルダが目をつけたのは、銀色の鎧。磨かれたように綺麗で、輝きを放っている。
「おっ!少年。お目が高いねー !それは、銀竜の鱗を加工して作ったんだ」
「銀竜?」
「おや、お嬢ちゃん?知らないのかい?銀竜は統べる竜の王様さ。他の竜の鱗とは違って軽いのに硬い。滅多に手に入らない最高の素材さ!」
ウェルミナの不思議そうな顔を見て、リマリスが答えた。
竜を司る銀竜。宙を扇ぎ、我が物のかのように空を舞い、見る者を圧倒すると言われている。
「ねぇ…その鱗…何処から手に入れたの?」
バニラの質問にリマリスは、向こうにいる商人に目を移す。
頭に猫耳が生えた獣人らしき、商人がいる。
「あの商人、“ソマリ”って言う獣人の商人から買ったのさ。貴重な鱗を200000Gで売ってやるなんて言われたもんだから、買っちまったよ〜」
麻袋を懐から取り出し、金欠だとアピールするように麻袋を逆さまにして見せた。
「ふ〜ん。あいつがね…」
バニラは商人を見る。捕らえるかのような目で…
「これ買っていいか?」
「…いいよ」
バニラは麻袋ごとリマリスに渡した。
「毎度ありぃ〜!」
リカルダは早速買ってもらった鎧をつけてみることにした。
「よいっしょっと」
鎧はリカルダの体にピッタリ。鎧は硬いのは硬いのだが、重さは全く感じない。
「リカルダ、私も似合う?」
ウェルミナは洋服の上から、赤いワンピースを着て見せた。
銀の胸当てに肩当て、ワンピースの赤と白っぽい銀がマッチし、よくウェルミナに似合っている。
「うん、よく似合ってるよ」
武具を買い終わったバニラ、リカルダとウェルミナはテロリアの町の交差点についた。
「んじゃ、私は用事があるから…じゃあね」
「ありがとう!お礼は必ずするから!」
「別にいいよ。お礼なんて…それじゃ、またギルドでね」
バニラはこの場を去って行った。
「ホントにいい先輩を持ったな…」
ここまでこれたのも、バニラのおかげ。
魔物の討伐のサポートをしてくれたり、治療してくれたりと色々助けてくれた。
「そうね、私。あの人と出会って良かったかも」
リカルダ達はその後、依頼を受けるため依頼受託所に向かった。
依頼受託所は冒険者で混雑しており、今日も混雑し様々な声が飛び交っている。
「相変わらず混んでるわね〜」
リカルダ達はEランクの依頼が貼ってある掲示板を見る。
【フランメの火5個入手・報酬600G】
【ヒハリネズミ20匹の討伐・報酬900G】
【イシトカゲ10匹の討伐・報酬800G】
他にも色々な依頼がところ狭しと、貼られていた。
「リカルダ、どれにする?」
「んっーと〜これだな」
【戦争の被害地を魔物から守ろう!・報酬1000G】
と依頼が書かれた紙を掲示板から千切る。
「依頼、受けてくれるんですか?」
リカルダの耳に聞き覚えのある声が届く。
声の聞こえた方へと顔を向けると、そこには武具店に居た、金色の目に紺色の髪の青年が立っていた。
ーキャラクター紹介ー
・リマリス…リマリス武具店を1人で経営する鍛冶人。鍛冶としての手は一流、他の国からわざわざ、リマリスの武具を買いにくる冒険者がいるほど。
“毎度あり〜!”
・ソマリ…黄土色の髪に猫耳を生やした商人。世界中を旅していた商人らしいが、今はテロリアの町に留まり、暮らしている。後ほど、登場。
次回も見て下さいね。




