第1話 魔王様が決断をするそうです
初めて書かせて頂きます。くそつまんないかもしれませんが、どうぞ見てやってください笑
昔昔、ある村に怪物という怪物がいましたとさ。
怪物はいつも1人で、蔑み嫌われていました。
怪物は我慢の限界!
「この村なんて滅びてしまえ!」
と、言い残し何処かへ去ってしまった。
その後日。村は突如現れた魔物の軍団に襲われ滅びてしまいました。
この出来事を受けた他の村の民は、怪物を倒そうとした。が、
その怪物の行方はわからないまま、怪物の存在は忘れられて行った。
忘れられてから何千年か過ぎたある日。
「シルエラ様〜!」
と赤いライオンの頭に足が何本も生えた悪魔が謁見の間に入って来た。
「どうした、ブエル」
シルエラと呼ばれた、真っ白な顔の女性は次の言葉を聞いた瞬間はっとなる。
「“勇者達が城に攻め込んで来ました!”」
「な、なんだとぉぉぉぉ!」
ガタッッ!
魔王シルエラは椅子を勢いよく立ち上がり、焦った表情を見せる。
「このままでは、ここに辿り着かれるのも時間の問題かと!」
「皆の者!出て来い!」
そのシルエラの声で、謁見の間の窓から、沢山の魔物が溢れんばかりに出てくる。
ガアァァァ!
プヨップヨッ!
ビィィィィィ!
魔物の種類は様々で、虫の魔物や軟体生物のスライム。ついにはドラゴンまで出て来ていた。
「この城に攻め込む者、すなわち勇者を…」
シルエラはためてこう言い放つ。
「全力で潰しにかかれ!」
その言葉を聞いた魔物達はすぐさま動き出した。
ドラゴンは窓から鎧を纏った人型の魔物を乗せ空へと飛び立ち、スライムなどの陸上型の魔物は城の通路を使い、勇者の元へと進撃する。
「おい、来たぞ!魔物の軍勢だ!」
勇者らしき鉄の鎧を装着した男が魔物の軍団を発見し、大声で仲間に知らせる。
「なんですって!」
それを聞いた仲間達は、階段を降りてくる魔物を見て、切迫した表情を浮かべる。
「これは…計算外ですね」
手に魔道書を持った眼鏡をかけた魔道士が、驚きの表情をみせる。
「この年は“モンスターパレード”で多くの魔物がここから出ているという噂は嘘だったの!?」
僧侶と思われる金髪の女の子。目に焦りの色が浮かんでいて、相当焦っているようだ。
「ごちゃごちゃ言ってないで、行くぞ!」
片手に槍を持った勇者の一員と思われる男は魔物の軍へと突っ込む。
「おらぁぁぁぁっ!」
ザシュ、ザスッ!ガッ!
槍を巧みに使い、次々に魔物を刺して行く!
「フッ、こんな雑魚!俺の敵じゃねぇよ!」
ヒュンッヒュンッ!
と、余裕げに言った男に紫の弾が飛んでくる!
パァッン!
弾は男の頭に直撃し、男は倒れる!
「大丈夫!?」
僧侶が倒れた男に話しかけるが、返事は帰ってこない。
「ねぇ…って」
様子がおかしいと思い僧侶は男の顔を見る。
倒れた男の顔面は、半分が紫に変色しており、脆くなった肌が崩れ頭蓋骨顔を覗かせていた。
変わり果てた男の顔に、僧侶は顔を歪ませる。と同時に瞳に涙が浮かぶ。
「そ、そんな…」
「…毒蠍の致死性の毒!これは厄介…」
という間もなく、再び紫の弾が飛んでくる!
「!?ここは私に任せてください!」
魔道士は先頭に立ちはだかり、魔術を唱える。
シュュイーン!
たちまち魔道士の前に光の壁が現れた。
「魔法の盾!」
光の壁は紫の弾をはね返す!
キッッンッ!バキィィン!
はね返す音が城内に反響し、響き渡る。
しかし、それが自分達の居場所を敵に知らせる事になった。
シュィィィィン…ボォォッッ!
発動させた魔法の盾が消えると同時に、魔道士は炎魔法を唱え通路を塞ぐ魔物を、焼き尽くす!
何も抵抗もできない低級魔物は、あっけなく炎に焼かれてしまった。
「よし、進むぞ!」
「ごめんね…助けられなくて」
毒で命を落とした男に別れを告げ、勇者達は城の奥へと進む!
バサッバサッ!
壁が壊れた脆い階段を突き進む勇者達の横に、数匹のワイバーンが回り込む。
そして、その上に乗った人型の魔物。リビングメイルの騎士が勇者達に向かって矢を放つ!
ギギッ…ヒッュッッン!ヒュッッーン!ヒュッン!
放たれた矢が勇者達を襲う!
「そんなっ!くっ…」
運悪く、魔道士の体に矢が刺さってしまう。
「はっ!」
勇者がいち早く気づき、魔道士に駆け寄る。
「勇者様…私の事は心配なさらなくて結構です!どうか…勇者様と君は…魔王の元へ…!」
「そんな事したら!貴方が!」
「はぁっ…大丈夫です。私を誰だと思ってるんですか…!」
「だが…」
魔道士は何かを察知したのか、急に焦り出す。
「…勇者様!早く!行ってください!お願いします!私からの一生のお願いです!」
「っ…」
魔道士の真剣な目を見て勇者は歯を食いしばり、魔道士に背を向ける。
涙を流す僧侶の手を引っ張り、階段を駆け上る。
僧侶は驚いていた。
急に引っ張られたからではなく、魔導士の後ろにいた魔物に驚いたのだ。
ギザギザの口を大きく開け、魔導士を呑み込もうする赤黒い魔物。
その光景に僧侶は思わず目をつむった。
ギギッ…ギッ…
またリビングメイル達の矢が放たれようとしていた。
「くそっ、またか!」
ヒユッーン!ヒュッ!
勇者はいち早くそれに気づき、降りかかってくる矢を巧みによける。
矢の雨が終わると次は巨大なゴブリン達が、謁見の間への道を防ぐ!
グォォォォ!グオアッッッ!
雄叫びを上げ、棍棒を手に勇者達に襲いかかる!
「ここは無理矢理でも!」
勇者はゴブリンの攻撃をかわし、謁見の間へと進もうとするが、中々進むことが出来ない。
(どうする…!やっぱり戦うしか!)
そう考えていた時だった!
ゴッ!ボキッ…!
ゴブリンの攻撃が僧侶と手を繋いでいた腕に直撃する!
「あああっ…!」
痛みと衝撃で勇者は手を離してしまう!
僧侶はいきなり手を離され、その勢いで剥き出しになった階段から落ちてしまう!
「ごめんな…さい」
ヒューッッ!ザッパアァァァァン!
僧侶はそう言葉を残し、下にある湖に背中からダイブする。
「セレーナっっ!」
僧侶の名前を呼ぶも、返事がない。
ゴオァァァ!ガァァォッ!
ゴブリンは勇者の背後に回り攻撃を仕掛ける!
「くっそっ!皆の命は無駄には…!」
勇者は涙を振り絞り、剣でゴブリンを斬り刻んでいく!
ザクッッ!グサッッ!グシュッ!
「はあっ…はあっ!」
勇者は魔物達を倒していき、シルエラのいる謁見の間についた。
シルエラは勇者の姿を見て、不気味に微笑む。
「き、来てしまったか…」
「シルエラ!お前をこの剣で…」
勇者はシルエラを斬ろうと飛びかかる!
(これなら、いける!)
そう確信した勇者だったが…!
「悪魔の根!」
ボゴッ!ボコッッ!
「っ!?なんだ!?」
城の床から黒い木の根が現れ、勇者の足掴む!
ドサッッ!
勇者を地面に叩きつけると、木の根は勇者に絡みつき、締めつける!
ギチギチッ…
「うっ…くっ…」
勇者は木の根に埋め尽くされる!
呻き声をあげていた勇者だったが、やがて呻き声すらも聞こえなくなった。
「死んだ…よな?」
シルエラは勇者の周りをまじまじと見る。勇者が死んだことを確認すると、ふうと一息をつく。
「よし、今回も無事に成功したな。しかし…」
シルエラは謁見の間のはしにある、白骨化した人骨を見る。
「勇者め…懲りずに来るな。来ても無駄だと言うのに!」
シルエラは勇者の死体を空いた壁から、湖に放り投げる。
「こっちは静かに暮らしたいんだが…どうしてあいつらは…!」
ピシッ…
シルエラの頬に赤いヒビが入る。
シルエラは自分を倒しにこの城に来る“勇者”に悩みを抱えていた。
何も人間にする気もないのに、勝手に城(家)に侵入し、自分を倒そうとやってくる勇者に嫌気がさしていたのだ。
そこでシルエラはその事を勇者達につたえたのだが、聞く耳を持ってくれず。
この関係が何千年も続いている。
「ホントにキレそう…」
家を変えるという手もあるが、この城を手放すのは…ちょっとな…
シルエラがそう考えていると、孔雀の姿をした悪魔が謁見の間へとやって来た。
「シルエラ様!」
「…アドラメレクじゃないか。どうした?」
アドラメレクは敬礼をし、シルエラの元へ歩み寄る。
「あの、シルエラ様。大変もうしにくいんですが、この状態をいつまで続けるのでしょうか」
「いつまでって…何か問題でも?」
「まぁはい、今の年が“モンスターパレード”ということもありまして、城内の魔物達の数が次第に減って来ているんです」
“モンスターパレード”とは100年に一度くる魔物が活発になる年の事。多くの魔物は魔王シルエラの元を離れ、繁殖しまた1年後に戻って来るのだ。
今年旅立った魔物達は多く、城内の魔物は100匹程度。最も城が手薄になるとして、よく勇者達にこの期間の間を狙われている。
「この状態だと、城内の魔物が更に減少し、勇者に対抗できなくなってシルエラ様は…」
…倒される。このままと私は殺されてしまう。私は何千年とこの世界に生きてきたが、こんなに自分の危機に迫った事はなかった。
何度も何度も城に不法侵入され、プライバシーを侵害され、私の命を断とうとする勇者達には、
…流石に我慢の限界だ!
「シルエラ様、何か思いついたのでしょうか?」
「勇者を滅ぼそう…」
聞いたことないシルエラの怒りの篭った声にアドラメレクはビクッとする。
「へっ?」
「これ以上、勇者に付き合ってられん」
「し、シルエラ様?」
「アドラメレク、他の悪魔を集めろ。勇者を滅ぼす為の緊急会議を行う!」
ついに魔王の怒りに火をつけてしまった勇者達。シルエラの復讐劇が今始まる!
どうでしたか?間違いなどがあったら、指摘お願いします。
後、キャラとか作るの面倒くさいんでキャラを募集します。
出して欲しいオリキャラがあれば、言ってください。
魔物、悪魔などがメインとなる小説なので、人間とか冒険者だと適役になります、そこんとこはご了承を。