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異世界のキャンセラー~俺が不遇な人生も纏めてキャンセルしてやる!~  作者: 空地 大乃
第二部第三章 西部レフター領編

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第67話 コスプレ

side ガンダル

 

 全くどうしてこんなとこにきちまったんだろうな。仲間揃って別にそこまでする義理はなかっただろうに。


 そして案の定、冒険者どもの猛反撃に俺等はあっちまっている。


「ガンダル! 右翼から来てるわよ!」

「わ~ってるよ!」


 マイリスの指示が飛び俺は横からやってきてる冒険者連中を斧でぶった切ってやった。しかし俺の攻撃力も随分と上がってんな。


 マイリスはベーグムというジョブを身に着けたが、これが支援系らしくスキルには仲間を強化する物が多かった。

 

 その影響で俺の攻撃力が高いんだろう。もっとも――


「ガンダル。折角リーダーに任命したんだから張り切ってよね」

「へいへい」

 

 そう。何故かマイリスは俺をリーダーに任命しやがった。これは別に言葉だけの意味じゃない。


 ベーグムの固有スキルに任命というものがある。これで任命されるとステータスの上昇値が高い。


「おら行くぜ! [百本切り]!」


 俺は斧の武器スキルを使用した。扇状に斬撃が広がり敵が纏めて切り裂かれていく。


 この武器スキルもいつもなら使えないものだ。俺のジョブで扱える武器スキルは斧と短剣が名人級までだからな。百本切りは本来達人級の技だから俺には使えない。だが任命された効果で一段階上の武器スキルが一つ増えた。

 

 それがこの百本切りってわけだ。この武器スキルは使える技だからな。消耗は激しいが役に立つ。


「うふふ。あたしの匂いをどうぞ」


 ゲイズが冒険者たちに匂いを嗅がせているのが見えた。あいつのジョブはパフューマー(調香師)だ。


 体の中で様々な匂いを生み出しそれを武器にできる。匂いを嗅いだ冒険者たちは体が痺れ動けなくなり他の仲間がとどめを刺していった。


「――フェンリィ」


 メイド姿の女、セイラと言ったな。それが鞭を鳴らすと相棒の狼が鋭い爪と牙で冒険者たちを切り刻んでいった。


 全く可愛い顔してとんでもねぇ強い女だ。相棒の狼は勿論だが、セイラ自身も相当な腕だ。


 その証拠にセイラを狙いに来た男どもが鞭にしばき倒され魔法まで食らってやがる。


 全く今は敵じゃなくて助かったってもんだ。


「ファルコンストライク!」

「ウッドランス!」


 クローバーとエメラルドもコンビでよくやってやがる。鷹の強烈な攻撃と木の根が変化した槍で更に冒険者が減っていった。


 こっちの敵は順調に片付いていってやがるな。俺らに被害はないが冒険者どもは目に見えてその数を減らしている。


 コレは決まったか、と思ったその時だ――


「全く揃いも揃ってなさけないわね」


 何者かの声が響いた。女の声だった。見ると随分と露出の激しい格好した女が誘うような笑みを浮かべて佇んでやがった。


「何だお前も冒険者か?」

「そうよ。私はセブンスの一人ビューティー」


 俺が問うと女が名乗った。手には鞭がありセイラと被ってるな。


「セブンスだかなんだか知らないけど残りは貴方一人よ。痛い目を見るのが嫌なら諦めることね」


 マイリスが忠告する。確かにここはほぼ制圧したも同然だ。こいつらどれだけ強いか知らないが一人じゃ限界があるだろう。


「あらあら。随分と強気ね。だけど――仲間が少ないなら作ればいいわ見せてあげる私の変化をコスプレチェンジ!」

 

 言ってビューティーが指を鳴らすとその姿が一瞬にして変化した。あれは魔女の格好だと? 一体どうなってやがる――


「竜牙兵召喚、黒猫召喚、カラス召喚、黒狼召喚!」

 

 更にビューティーが指を鳴らすと周囲に骨の戦士とデカい黒猫、数匹のカラス、そして黒い狼まで召喚された。


 こいつ、召喚魔法を使うのか? だが何か妙な気がするぞ――

 

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