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異世界のキャンセラー~俺が不遇な人生も纏めてキャンセルしてやる!~  作者: 空地 大乃
第二部第三章 西部レフター領編

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第66話 ロリエの秘密

「もう容赦しねぇぞ! 限界突破! スペシャルスキル・ドールズパーティー!」


 ロリエがスペシャルスキルを発動したで。その効果か人形がぎょうさん増えてうちらに襲いかかってきたんや。


「とんでもない数にゃん!」

「ニャーコ! アイリーン! あいつらまかせてえぇか!」

 

 驚くニャーコやけどうちは二人にお願いすることにしたんや。流石にうちら全員でぎょうさんおる人形をただ相手していてもジリ貧になるだけや。


「姐御! 何か考えがあるんですね! わかりました任せてください!」

「何勝手に引き受けてるにゃん! うぅ、それでカラーナ本当に手はあるのかにゃん?」

「勿論や! だから頼んだで!」

 

 そしてうちは二人に人形の相手を任せ別行動に出たんや。 


「ギャハハハ! 行け人形ども! その女どもをぶち殺せぇええぇえ! 」

「そう簡単にいかせてたまるか! ダイナマイトアロー!」


 アイリーンが魔法の矢を放つと地面に着弾すると同時に激しい爆発が生じたんや。アイリーンあんなスキルを隠し持ってたんか。


「もうヤケにゃん! スペシャルスキル・獣身具現術!」


 ニャーコもスペシャルスキルを披露したで。ニャーコの側に巨大な二尾の猫が出現したで。ニャーコは猫の背中に乗って人形相手に大立ち回りをみせる。


 ニャーコとアイリーンは以外にも連携もばっちりやで。ふたりともやるなぁ。

 

 勿論うちもただ呑気に二人の戦いを見てるだけやないで。


「クッ、なんなのよこいつら! お前らはこのロリエの人形たちにすり潰されていればいいんだよ!」


 全く随分とあれとるで。せやけど頭に血が上りすぎていてうちの動きには気がついていないようやな。


 当然や。これでも長年盗賊としてやってきたんや。気配を消すのには慣れとんのや。後はこのまま近づいて――


「キシャァアアァアアッ!」

「なっ!?」


 その時やった。地面から人形が飛び出してきて巨大な口でうちに噛み付いてきたんや。これはトラップかいな! あのロリエから離れとるいうのにこんな場所に人形仕込んどくなんて油断ならへんで。


「キャハハハッ! かかったね! どこにいるかと思えばそんなところにいたのねこの泥棒猫が!」


 泥棒猫――それは寧ろうちにとって褒め言葉や! せやけど、こんなところに罠を仕込んでるいうことはうちは確信を持ったで。


「コインショットバースト!」


 大口開けてくる人形の口めがけて思いっきりコインを連射したったで。人形の口をコインが突き破って人形も吹っ飛んでいったで。


 せやけどこれで終わりや無い!


「スペシャルスキル・ダークスペイス(暗闇の空間)や!」


 うちはバークラーのスペシャルスキルを発動したった。これで指定したポイントが闇に包まれたで!


「な、突然暗くッ!」


 そして確かに聞いたで――せやからうちはそこ目掛けてナイフを投げたんや。その瞬間――まさに糸が切れた人形のようにすべての人形が動きを止めた。


「にゃん! 突然人形が止まったにゃん!」

「これは姐御! やったんだね!」


 ニャーコの驚きの声とアイリーンのテンション高めの声。それを背中にうけてうちは振り返り二カッと笑ってみせたんや。


「……驚いたにゃん。こっちが本体だったなんてにゃん」

「全く。性別すら違うなんて紛らわしい奴ですね姐御!」


 決着が付きうちの側に来てニャーコが目を丸くさせアイリーンは呆れたように声を上げとった。


 まぁうちも似たような気持ちやな。ナイフが頭に刺さって事切れとったのは小太りの男やった。そしてこいつこそが本物の人形使いだったわけや。


 うちらが人形使いやと思っとったロリエも動かなくなっとるで。この男がスキルで人形を喋らせ本物と思い込ませていたわけや。


 どちらにせよこれでこっちは片付いたで――後はボスと他の皆やけどきっと大丈夫だと信じとるで!

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