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相澤美香

どうぞ〜

「先ほども挨拶したが私が校長の多田(ただ) 今助(いますけ)だ 」

頭をテカテカと輝かせて校長は自己紹介をした。


ただいま校長か、覚えやすいななどと失礼なことを考えながら

「私は大谷純平と申します」


「我が高校は昔から文武両道を目標としていて、スポーツにも力を入れている。バスケットボール部は太田君のおかげで全国大会に出場した」


ぜ、全国!?やっぱりあいつすごいな、流石高校時代に「コートの王様」と呼ばれ、各大学から引っ張りだこになっただけはある…


まだ、校長の言葉は続く


「それでだ、次はサッカー部に全国に行って欲しいと思っていてな、だが、思うように進まず、サッカー部を潰せと言う意見もあるほどだ


そこで、毎日の様に胃を痛めていたら太田君が大谷君を紹介してくれたのだ。


サッカー部を頼んだよ」


うん、どーしよ

期待がされすぎてませんか?

とりあえず祐介を殴ろう

まずはそこからだ


ってか、全国って、あの全国か!?どうやったら行けんのかすら知らないってのに…


だが、そんなことをいったら大変なことになるので


だが、肯定するのもな…

「善処します」

と、一言言っておいた


校長との挨拶が終わり自席に向かう

当然、常勤と非常勤ではデスクの質も場所も違う


そのためデスクの両隣は全く知らない人が座ることとなる


可愛い人がいることを切望しながら席に向かう


まずは、座席表で自分の名前を探す


大谷、大谷っと…あ、あった。

5列あるうちの奥から2列目の窓側の一番端だ

隣は1人だけか、良し


しかも、隣は相澤美香か

女性だな良かった…

自分の運に感謝しながら自席に向かう


座る


横見る


あれ、涙が…


なぜかって?隣に座る相澤先生は男だった。しかも筋肉ダルマのような。

これで英語の先生、だと…

誰もこんなギャップ求めないぞ

誰得だよ

体育だろどう見ても

どうしよう、これから先やっていけるかな…


そんな絶望に浸っていると、急に背後に気配を感じ振り返るとそこには天使が立っていた。


「大谷先生サッカー部のことで少しいいですか?」


そう声をかけてきたのは杉本先生だった

職員室全体を見てもやはり杉本さんを超える人はいなさそうだな…


「あ、杉本先生。少し待っていてください」

自分の鼻の下が伸びていないか確認しつつ返事をする


てきとーに荷物を突っ込み窓際にある小さな談義スペースに向かう


「お待たせしました」


「大丈夫ですよ、そのサッカー部のことで少しお話しておきたいのですが時間はありますか?」


「大丈夫ですよ。なんでしょう?」


「現在のサッカー部の状況なんですが、私も去年から受け持ったので詳しくは分からないのですが、今は3年生が6人、2年生が8人で今年の1年生はは何人入るかまだわからない状況です。

去年は大会は一回戦負けしてしまいました。

練習は週に4回、月、水、金、土で1回2時間ほどです」


「はい、大体のお話は伺っております」

そうである、この程度のことについては、あらかじめ祐介から聞いている

この話を聞いた時、正直、中学のサッカー部かって突っ込みたくなった。これで全国大会を目指せと言われても無理な話である

週4て…


あの校長は全国目指せと言いながら予算をほとんど分けてくれないらしい。

それどころか、父母の会から無駄なところに費用を使うなと言われ今年はさらに金額を減らすらしい。

どうなるんだが…


「では、今日は練習があるので一緒にグラウンドに出てくださいね」

と、言われ、話は終了となった


そっか今日は月曜日か…

憂鬱でしょうがない…


座席に戻ると、さっきのむさ苦しいおっさんは席からいなくなっていた。代わりに可愛い小さな女の子が座っている


かなりレベル高いな…綺麗系の杉本さんとは違って可愛い系だ

夢高が誇る2大美女って感じだな。


「初めまして、今年から世界史を担当することになりました大谷純平と申します」


彼女も気付いたようで、

「あ、相澤美香です。よろしくお願いします

初めましてではないんですけど…」


おい、さっきのおっさんはなんだよ

間違えて座ったのかな、紛らわしいことはやらないでくれよ…


それに今、気になることを…


「あれ?会ったことあるっけ??」


「いや、直接話したことはないのですが、実は私も南中の出身で大谷先生は一つ先輩なんです」


大江戸南中学校、略して南中、そこは、俺の出身校でもある


「へ〜相澤先生も南中出身なんだ、じゃあ、そこで??」


そう聞くと彼女は嬉しそうに

「はい、しかも学級委員でしたから、当時学級委員長だった大谷先輩にはいつも憧れてました!」

目を輝かせながら言ってくるが正直恥ずかしい


「あーそんなことをやったこともあったな〜憧れてって、そんな前のこと忘れてよ恥ずかしい」


「私の目標ですから、絶対に忘れません!」


むぅ、手強いぞ…


「まあ、よろしくお願いしますよ、相澤先生!」


「はい、よろしくお願いします!!」


ニコッと会釈し

デスクに向き直り授業の予習をする


えーと、俺の教えるのは確か1-2、6、7だったな


今日は授業はないけどな


あ、俺が学校に来るのはっと…月、水、金、土か…サッカー部ともろ被ってるってわけか…忙しくなりそうだ


他の先生などとも挨拶をしているとあっという間に昼飯の時間になった。


ごそごそと鞄の中から弁当を取っていると相澤先生に話しかけられた


「先輩、お昼ですか??」


「お、おう。そうだよ」


「奇遇ですね!

私も今ちょうど食べようと思ってたんですよ!

ご一緒してもいいですか?」


奇遇じゃないよね。

さっきからずっと様子見てたよね!!なんて言えるはずもなく

「じゃあ、行こっか」

あっさりOK



場所は学食に移る

そこの端っこの方の席に純平と相澤が座る

今日はまだ授業がないため、あまり学食にあまり人はいないが、やはり0ではなく眩しい輝きを放つ学生たちが元気に飯を食べている。


あ〜見てるだけで体力持ってかれるなと考えながら、弁当を取り出すと教員用日替わりランチを食べようとしていた相澤さんは驚いたように


「お、大谷先輩は自分でお弁当作れるんですか!?」


と、聞いてきた。


「一応自炊してるからねってどしたの!?」


「美味しそうですね〜」


そんなに手のこんだ料理を作ってはいないはずなんだけど…


「お一つ入ります?学食の方が美味しいと思いますけど」


「じゃあ、遠慮なくっ…パクリ…モグモグ」


あ〜まさか本当に食べるとは

でも、小動物みたいで可愛いし、いっか〜


食べると相澤さんは高校生に負けないぐらい顔を輝かせておいしいですぅと言ってくれた


いやされるなと思っていると不意に後ろから声をかけられる


「おや、純平なにイチャイチャしてんの?」


こんな風に言ってくるやつはこの学校に1人しかいない祐介だ。

悪魔がここに降臨した。

そして、その後ろには杉本さんが…

お前らこそ付き合ってんだろと言いたいのを必死に抑える


とりあえず、変な噂になってしまうと相澤さんに悪いため否定しておいた。


何か相澤さんが必死に言ってくるようだったけどもちろんスルー


「俺たちもここで食べよっか」

祐介がいきなりそんなことを言い始めた。


杉本さんもそうですねと即答し右前に座り、相澤さんと楽しそうに雑談している


おいおいここで食ったら。と言おうと思ったがもう手遅れであることに気づいて、はぁ大きなため息をつく。


周りの視線が…

こんな、美男美女がいたら誰でも凝視してしまうものだ。


「どうしたんですか、大谷先生?」

と、聞いてきた

杉本さんは特に何も気にしていないようだ。


やっぱり、美男美女は視線に慣れてるのかな、こんなこと考えてるの俺だけ見たいだし。


今後はこいつらと飯を食わないことを強く誓った。


これからの日常のことを考えると不安でしょうがないが飯を食べ終わったことだしサッカーの練習行くか!!


今回は新キャラを出しました。

読んでもらえると嬉しいです

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