ときめきメモリマス6(四百文字お題小説)
お借りしたお題は「家電談義」です。
蘿蔔綾香、高校二年。才色兼備の彼女は、親友の御形薺のために動こうとしていた。
(薺は自分の気持ちを打ち明けたりしないよね)
綾香は、クラスメートの布貝那実雄に好意を寄せていたが、薺も那実雄に好意を寄せている事を知り、諦める事にした。
そして綾香は那実雄が家電に詳しいのを知った。
そこで、家電の話を切っ掛けにして二人が親密になれればと思った。
綾香は薺と那実雄を同じ家電量販店に呼び出した。
買いたい物があるから一緒に探して欲しいと。
那実雄には少し強めに頼んだ。そうしないと来てくれないと思ったからだ。
二人は待ち合わせの場所に行き、ギョッとした。
(どうしてこいつが?)
薺はすぐに綾香の策略だと気づいた。だが、那実雄は偶然だと思ったので、
「御形さんも買い物? 蘿蔔さんは一緒じゃないの?」
その不用意な言葉に薺が切れた。
「バカ!」
薺は駆け去ってしまった。
まだ続きます。