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作戦


「あんたなんてこれっぽっちも好きじゃないから」



 売り言葉に買い言葉というか……ついムキになってあんな事を言ってしまった。

 北川の家にいた美女がお姉さんだって分かったのは良かったけど…



 これじゃあ私はアイツに好きだなんて口が裂けても言えないじゃない!



 どうしてアイツの前だと素直になれないんだろう…



 というか、今はどういう状況なんだろ?

 一回整理してみよう。



 まずは北川が私に告白。返事はまだいいと言われて…

 そして私は悔しいけどアイツのことが好きだと自覚し、アイツの告白を了承しようと思ったのだけど……気がつけば「好きじゃない」と思っている事と逆の事を言ってしまった。



 アイツが告白してきて、私は好きじゃないと返した…

 だから、今さら好きなんて言えないし……ホントに私はどうすればいいのか?

 


 こうなったら北川をもっともっと私に惚れさせてやる。

 私がアイツからの告白をOKして付き合えたとして、「なんか付き合ってみたら違った」とか言われて振られてもムカつくし……



 だからもっと私の事で頭をいっぱいにさせてやる!



 とはいえ、じゃあどうすればいいのか悩ましいところだ。



 スマホで「好きな男を落とす方法」と調べてみる。そうすると色々な案が出てきた。



・スキンシップをとる

・共感する、褒める

・話す距離を近づける

・甘える



 いや……簡単そうに見えて難しくない?



 なんか逆に私がアイツの事を意識してるみたいな感じになってて嫌だ。

 でも、そういう風に考えさせることで「もしかしたらコイツ俺のこと好きなのかも」って相手に自分を意識させることが出来るのかも。



 ここでウジウジと考えていてもしょうがない。

 今度アイツが家に来た時に試してみよう。








・・・







 先に晩御飯を食べた北川がソファに座ってTVを見ている。



 とりあえず距離を詰めてみようと思う。これが一番自然で私もやりやすい。

 


 まずは私もさりげなくソファに座る…どうしよう…ここからさらに近づくのは難しくないか?



 何か理由を探さないと…



「ねぇ、これ見て」



「なに?」



「この猫可愛くない!」



「ホントだ」



 よし!

 サラッとケータイを見せるのを理由に近づくことが出来た!



 …あれ、近づいた後ってどうすればいいの?



「この動画も見てよ。このビックリしてる猫ちゃんも可愛いくない?」



 まぁ、ミッションは成功したから、あとは普通に話せばいいっか。



「にしても、あんた本当に背が高いわね…身長どのぐらいあるの?」



 こうやって一緒に座っていると私はいつも北川を見上げることになる。 



「確か189センチぐらい」



 デカいな…189センチって私が158センチだから30センチ以上高いのか。

 


「センパイは?」



「私は158センチだったと思う」



「ちっさ」



 ケンカを打ってるのだろうかこの男は…



「アンタがデカいのよ」



「嘘…可愛い」



「どういうことよ?」



 急に何よ…



「俺を見るとき上目遣いになってるあかねセンパイ可愛いなって」

 


「何よそれ…」



「まあ、センパイはいつでも可愛いけどね」



 いきなり耳元で囁かれた…



「ち、近い…!」



「疲れたから借りるね」



「な、何してんのよ…!?」



「うーん、膝枕?」



「何で疑問系なのよ…」



「だめ?」



「す、少しだけだからね!」



 あれ?

 昨日調べたこと全部やられてない?



 距離は近いし、褒められたし、膝枕を要求されてスキンシップしつつも甘えられてるし…



 確信犯なのか…?



 というか膝枕ってくすぐったいな。



「もういいでしょう?」



「・・・」



 返事がない…



「北川?」



 ダメだ…やっぱり返事がない。まだ膝枕してから10分も経ってないのに…



 北川の寝顔を見るのは初めてかも。



 髪の毛撫でてもいいかな……いいよね?



 ゆっくりと手を伸ばして髪の毛を触る。なんかムカつくらいにサラサラしているな。



 こーやって黙って寝ている姿は可愛いのに、目覚めればいつだって私を戸惑わせる困った男の子。



 本当は素直に好きって伝えたいのに…自分が思い通りにならない。



 あー、私はなんてめんどくさいんだろう。



 

 

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