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デート1


「明日デートしよ」



 夕食を食べて終わって少し時間が経ったタイミングで北川が喋り出した。



「え?」



「茜センパイが他の男と仲良さそうに歩いてるの見て焦って告白しちゃったけど…もっと俺のことセンパイに知ってほしいから」



 まぁ、確かに私は佐藤に気を許してるし話している時はリラックスしているとは思うけど……まさか嫉妬していたなんて。



 …やめろ私

 …ちょっとかわいいとか思うな!



「てゆーか、あの男って誰だったの?」



 顔を近づけてくる北川。



「ち、近いって! 離れて!」



 いや! ホントに近いって!

 その無駄に整った顔で私を誘惑するな!



「…やだ…センパイが喋るまで…」



「同じ部活ってだけよ!」



 あまりにも北川が顔を近づけてくるから反射的に答えてしまった。

 別に隠すようなことでもないからいいんだけども。



「ふーん、随分と仲よさそうだね。外であんな素の表情のセンパイ初めてみた…なんか妬ける」



 なんだろう?

 普段はネコみたいに自由気ままな北川が拗ねたような表情をしているのはレアかも。



 その表情をさせてるのが私だと思うとなんだか嬉しいかも。

 いや…待つんだ…ストップ茜。その思考回路はまずい気がする。



「ま、いいや。じゃあ今日は帰るね」



「え?」



 早くない?

 いつもならもう少しゆっくりしてくのに…



「今日もご飯おいしかった」



 そう言って北川はホントに自分の家に帰っていった。

 …別にもう少しいてもよかったのに…



 いや、それだと私がアイツに帰ってほしくなかったみたいになるじゃん。

 というか…私はデートに関して了承してないのに言うだけ言ってとっとと帰りやがった…あの男。

 





・・・





 日曜日、午前11時。気がつけばあと少しで北川が迎えに来る時間になっていた。



 …そして私にはデートに来ていくような服が無いことに気がつく。普段から他人と出かけるようなイベントが無いせいか私はパーカーしか持ってないのだ。   



 別にパーカーが嫌いなわけでは無いし、むしろ私はオシャレで着やすいからパーカーを愛してる。

 問題はパーカーにあるのではなく…持っている服のレパートリーが少ないせいで私の私服を北川がほとんど知っていることだ…



 …基本的に制服で済むから私服なんてほとんど持ってない。

 とはいえ、無いものは無いんだからしょうがない。いつも通りベージュのパーカーに黒のプリーツロングスカートで行こう。



 というか何で私は服装なんて気にしてるんだろう? そもそも北川と2人で出かけるのに服装なんて気を使わなくいいだろう。



 …少し考えてみる。




 …もしかしたら私はアイツに少しでも可愛く見られたいのかも知れない。

 …いやいや、ないない。一瞬でもそんなことを考えてしまった自分を否定する。



 ピンポーンとインターホンを鳴らした音が聞こえてくる。カメラを覗くと予想通り北川の顔が映っていた。

 


「今日はどこに行くのか決めてあるの?」



 昨日「デートしよ」と言われて、なし崩し的に出かける事になったから行き先が決まってるのかも私には分からない。



「うん…決まってる」



「どこ行くの?」



「…ナイショ?」



 ウザ!

 なんか今すごくイラッとしたわ。



 そうして奴についていくまま電車に乗られて数駅。駅から徒歩で5分ぐらい歩いたところで目的地に到着した。



 ネコカフェ にゃんにゃん



「猫好きなの?」



 行き先はまさかの猫カフェだった。



「別に」



 別にって…なんでまた猫カフェに。予想外すぎてビックリした。

 あれ? そう言えば前にコイツの前で猫好きって言ったことあるかも…



「あんた…もしかして?」



「センパイが喜ぶと思って」



 もしかして私の好きなものを覚えていてくれたの?

 そんな事を覚えてくれるなんて…どこかで冗談なんじゃないかって思ってたけど…本当にこの男は私のことを好きなのかもしれない。



「こんなとこ突っ立てないで早く中に入ろうぜ」



 入り口の扉を開けたところでさっそく数匹の猫ちゃんが歩いているのが見えた。



「…可愛い」



 タッチパネルでの受付を済まし、荷物や靴をロッカーに預ける。

 殺菌されたスリッパに履き替えてからお店の中に入ると店内を自由に歩き回るたくさんの猫ちゃんたち。

 あまりの可愛さに思わず口に出してしまった。



 広々とした空間とお洒落な内装。本棚にはたくさんの漫画が置いてある。漫画だけじゃなくゲームなんかも置いてあったりしてビックリした。



 私たちの他にもお客さんがいて、頭を撫でたり餌をあげたりと楽しんでいる。



 壁にはこのお店にいる全ての猫ちゃんの写真が名前付きで貼ってあった。

 


 うん、どの猫ちゃんも可愛い。

 


 お昼の時間になると中央のエリアにたくさんの猫ちゃんたちがやってくる。

 横一列に並んでご飯を食べている姿は圧巻で猫ちゃんたちは一心不乱に食事を取っている。


 

 売ってあるオヤツを買うと1匹の猫ちゃんが近づいてきた。おやつを手のひらに乗せるとパクパクと食べはじめる。



「うー、ホントに可愛い〜」



「猫可愛いですよねー」



 猫ちゃんで戯れていたら知らない男性に話しかけられた。



 


 

 

 

 



 


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