表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想神姫ヴァルキュリア・ミラージュ  作者: 黒陽 光
Chapter-02『新たなる神姫、深紅の力は無窮の愛が為に』
66/374

第五章:どうか、この日々がずっと続きますように/08

「ま、負けた…………」

「ふふーん、これで僕の十八連勝だねっ♪」

 …………結果だけ、説明しよう。

 負けた。戒斗が完膚なきまでにアンジェに叩きのめされた。

 直線勝負で負けるのは……相手のパワーがパワーだ、まだ分かる。だがコーナリング勝負でも負けるのは本気で納得いかない。

 何せ戒斗が限界ギリギリで攻めに攻めても、アンジェは余裕の顔で距離を詰めてくるのだ。あれだけ重量級の……絶対に曲げにくいはずのマシーンであるはずなのに、アンジェの方が戒斗よりも突っ込みの速度も、シフト操作も、そして曲がる時のライン取りも……何もかも上を行っているのだ。

 そんな風に追い詰めに追い詰めた末、コースのバックストレートに出ればナイトロ・システムを吹かし、容赦のない全開加速で置いてけぼりだ。せめて直線勝負ぐらい手加減してくれてもと思うが、勝負事で手を抜かないのはアンジェらしいというか何というか。

 …………明らかに、テクニック面では戒斗が負けている。

 認めざるを得ないだろう。アンジェには走りにかけての天賦の才がある。ヴァーチャルでしか知らない今でさえこれだけ速いのだ。イザ真面目に走り出せば……きっと彼女は、戒斗がどれだけ頑張っても一生辿り着けないような高みへすぐに辿り着いてしまうことだろう。彼女の走りに関しての、スピードに関しての才覚は……紛れもなく、本物だった。

 ――――とにもかくにも、そんな風に戒斗はアンジェにボロ負けしてしまい。無事に記念の十八連敗を刻んだ挙げ句、アンジェに引きずられるみたく失意のままにゲームセンターを後にしていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ