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幻想神姫ヴァルキュリア・ミラージュ  作者: 黒陽 光
Chapter-09『フォーミュラ・プロジェクト』
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第一章:乙女たちの残光/01

 第一章:乙女たちの残光



 ――――対バンディット特務機関、P.C.C.S。

 その本部ビルの地下司令室に、今日も今日とて戦部(いくさべ)戒斗(かいと)とアンジェリーヌ・リュミエールの二人は集められていた。

 二人の前には例によって総司令官の石神(いしがみ)時三郎(ときさぶろう)が立っていて、石神の傍らには補佐役として(みなみ)一誠(いっせい)の姿もある。

 今日は定例ミーティングの日だった。やることといえば現状の大雑把な確認や、今後のあれこれなどの話ばかり。今更ながらな話も多く、取り立てて話し合うべきことも少なく。二人を呼び出した定例ミーティングは、普段よりも早い時間で切り上げとなった。

「さてと、時間も時間だ。二人とも腹減ってるんじゃないか? 良かったら昼飯でもどうだ? 今日は俺の奢りだ。南くん、君もついでに来るか?」

「おっ、マジっすか司令! ゴチになるッスよー!!」

 定例ミーティングが終わり、笑顔で昼食に誘ってくれる石神と、ついでに連れて行ってやると言われて全力で喜ぶ南。

 そんな二人の傍ら、戒斗は「そういや、先生はどうした?」と今更な質問を石神に投げかけていた。

「そういえば、セラも見かけないね?」

 続けてアンジェも、セラが――――セラフィナ・マックスウェルがこの場に居ないことに、きょとんと首を傾げる。

 ――――戒斗の言う先生、即ち篠宮(しのみや)有紀(ゆき)とセラは、珍しく定例ミーティングの場に居なかったのだ。

 そのことに今更ながらに気付いた二人が、不思議そうに首を傾げていると。すると石神は「ああ、それなんだが――――」と言い、

「今日、二人には調査に出て貰っているんだ」

 と、戒斗たちに答えてくれた。

「調査……?」

「えっと、一体何の調査なんですか?」

 きょとんとする二人に、石神……と、補足で南も口を挟みつつ、二人でセラたちが居ない理由を説明する。

「一週間ほど前、とあるポイントで強烈な反応をバンディットサーチャーが感知したんだ」

「でも、すぐに消えちゃったんスよ。P.C.C.S発足以来、今まで観測してきたどの反応よりも強い反応だったッス。サーチャー側の故障も疑ってみたんスけど……でも、バンディットサーチャーは正常に稼働していたんスよ」

「サーチャーの不具合ではない以上、放置しておくワケにもいかんのでな。一応、有紀くんにはその場所の調査を頼んでおいたんだ。セラくんはその助手も兼ねた護衛役、といったところだな」

 どうやら、そういうことらしい。

 ――――今の説明を簡潔にまとめると、こうだ。

 一週間前、P.C.C.Sのバンディットサーチャーが、ある場所で今まで前例がないほどの強烈な反応を感知した。サーチャーの故障ではなかった為、その場所を……凄まじい反応があったポイントを調査すべく、有紀とセラを現地に派遣した。

 簡単に言えば、二人がこの場に居ない事情はそういうことのようだった。

「……なるほどな」

 二人の説明を聞き、頷いて納得する戒斗。

 そんな彼にアンジェがチラリと目配せをすると、戒斗もまた視線だけで分かっている、と暗に返してくれる。

 …………二人とも、実を言うとそれが何だったのか、その反応の正体が何だったのかは、ある程度知っていた。

 知っていたが……しかし、とても話すワケにはいかなかったのだ。

 だって、これは――――他ならぬ彼女、間宮(まみや)(はるか)に関わることなのだから。

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