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幻想神姫ヴァルキュリア・ミラージュ  作者: 黒陽 光
Chapter-04『復讐の神姫、疾風の戦士ジェイド・タイフーン』
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第十四章:Through the Fire/03

 崖の上から飛び降り、遥が状況に介入してきた。

 彼女は崖の上から眼下の状況を見て、二人が劣勢である事を知り。そうすれば二人に助太刀すべく、こうしてこの場に現れたのだ。

 基本形態のセイレーンフォームで現れた彼女は、飛び降りた勢いを利用し……ジリジリとセラの背後に忍び寄り、今まさに彼女を背後から羽交い締めにしようとしていたコング・バンディットに対し、聖剣ウィスタリア・エッジで斬り掛かることで怯ませていた。

「! アンタ、どうしてアタシを……!?」

 突然現れた蒼の流星、神姫ウィスタリア・セイレーン。

 彼女の姿を目の当たりにしたセラは、彼女が自分を助けたことに気付き……驚いた様子で眼を見開く。

「誰かを助けるのに、理由なんて必要ありません。……お怪我はありませんか、ガーネット・フェニックス」

 すると遥はバッと右手のウィスタリア・エッジに軽く空を切らせつつ、凛とした表情で横目の視線を投げ掛けながら、セラにそう言った。

「……ありがと、セイレーン。お陰で助かったわ」

 そんな彼女に対し、セラは今まででは考えられないぐらいに素直に礼を言う。

 とすれば、礼を言われた方の遥が驚き。困惑した顔で「フェニックス、貴女……少しだけ、性格変わりましたか?」と呟く。

 セラはそれに「うっさい」と照れくさそうに返し、

「ただ……吹っ切れただけよ。あるヒトに目を覚まして貰ったの」

 と、照れ隠しするように遥から目を逸らしつつ、続けてそう呟いた。

「……そうでしたか」

「今まで悪かったわね、セイレーン」

「いえ、分かって頂けたのなら構いません。それより、今は……!」

 遥がウィスタリア・エッジを構え直す傍ら、セラもまた表情をシリアスなものに戻しつつ「ええ」と頷き、

「アンタには聞きたいことが山ほどある。でも……今は目の前の敵に集中しなくっちゃあね。だからセイレーン、アタシたちに協力してくれるかしら?」

「こちらこそ、お願いします」

 互いに視線を交わさぬまま、言葉だけを交わし合い。背中を合わせるセラと遥。

 そんな二人の様子を間近で見て、アンジェは嬉しそうに微笑んでいた。

「二人とも、やっぱり仲直り出来たね……!」

 そうすれば、アンジェは至極嬉しそうな顔でそう言う。

「じゃあ、僕も負けていられないな……!」

 とすると、アンジェは速度特化のヴァーミリオンフォームにフォームチェンジをする。遥が加勢してくれた以上、自分が速度で翻弄した方が良いと判断したが故のフォームチェンジだ。

「行くよ、二人とも!」

「アンタに合わせるわ、セイレーン!」

「承知しました……!」

 横ではセラが満を持して重砲撃形態・ストライクフォームにフォームチェンジをし。尻尾状のアンカーを地面に打ち付けた彼女が猛烈な援護射撃を繰り出す中、遥とアンジェが三体のバンディットへと飛びかかっていく――――!!

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