表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想神姫ヴァルキュリア・ミラージュ  作者: 黒陽 光
Chapter-04『復讐の神姫、疾風の戦士ジェイド・タイフーン』
141/374

第二章:もっと君を知れば/03

「あっ、セラおはよー」

 そうして到着した私立神代(かみしろ)学園の校門前。見慣れた校門のすぐ目の前へと横付けする形でZを停め、アンジェを車から下ろしてやると……たまたま同じタイミングで登校してきたセラと偶然にも鉢合わせして。歩いてきた彼女に、アンジェはいつものように挨拶をしたのだが。

「…………ええ、おはよう」

 だがセラの方はといえば、何故だか妙に素っ気ない調子というか、心ここに在らずな感じで返してくる。(うつむ)き気味な彼女の顔色も、心なしか暗い色をしていた。

「あっ、ちょっ、待ってよセラっ!」

 素っ気ない挨拶で返したセラは、そのままアンジェの横を素通りしてさっさと歩いて行ってしまう。

 アンジェはそんな彼女を戸惑いながら呼び止めつつ、歩いて行くセラの背中を追って駆け出そうとして。

「それじゃあ、夕方の件は約束だからねっ?」

 一度戒斗の方を振り向くと、アンジェは車のボディに寄りかかる彼に向かって笑顔でそう言った。

「分かってるって。それより早くしないと見失っちまうぜ」

「うんっ、じゃあ後でねカイト! ……セラ、待ってって! 僕を置いていかないでよっ!!」

 もう随分遠くなってしまったセラの背中を追って駆け出し、校門の奥へと消えていくアンジェの忙しない後ろ姿を見送りつつ……やれやれ、と肩を竦めながら、戒斗もZに乗り込んでいった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ