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Horus~2神の復活~  作者: Syuteu
第1章 試練の幕開け
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第5話

砂漠の神殿でニスルの伯父を埋葬し、冥界へと帰ってきた飛朗斗達はアヌビスの神殿へと向かっていた。

2人の間には気まずい空気が流れていた。

どうにかしようと飛朗斗が声を掛ける。

「えっと、その、なんだ…ニスル、大丈夫か?」

「飛朗斗、無理に声かけなくていいよ。」

その返答に飛朗斗は黙ってしまった。

しばらく無言のままの時間が続き、アヌビスの神殿へと到着する。

中へと入り、アヌビスの元へと進む。

広間に着くと、すでに紫乃歩とサクルがアヌビスと話していた。

「むぅ…そんな事が…」

「今戻ったよ、お父さん。」

「おぉ、よく戻った。ニスル。それと飛朗…斗君?その血はどうしたのだ?」

アヌビスが飛朗斗の体に着いた血液に気が付き、問いかける。

「これは…」

飛朗斗は砂漠の神殿での出来事を事細かに話し、預かっていた石板をアヌビスに渡す。

渡し終えた飛朗斗は紫乃歩に何があったかと尋ねる。

尋ねられた紫乃歩は自分が行った先で起きた事を飛朗斗に伝えた。

アヌビスはしばらく無言で石板に描かれた文字を読んでいた。

読み終えたアヌビスは上を向き、目頭を指で押さえる。

「セト兄上…感謝します…仇は必ず…」

そう小声でつぶやくと、一滴の涙をぬぐい、飛朗斗、ニスル、紫乃歩、サクルを順に見つめる。そして…

「お前達、試験は変更だ。今回の騒動を解決する。それを今回の試験とする。まずは4人で知恵の神トト殿に会いに行ってもらう。

私の予測が正しければ、次に殺される可能性があるのはトト殿だ。4人でトト殿を守り、ここまで連れて来てほしい。頼んだぞ。」

そう言うとアヌビスは衛兵を一人呼び出し、4人の武具を用意するようにと言いつける。

「そうそう、飛朗斗君、紫乃歩さん、私の近くへ。一時的だが、魂がその形を保てるようにする。」

アヌビスはそう言うと飛朗斗と紫乃歩に対し、呪文を唱える。

すると、半透明だった二人の体がしっかりと、実体を持つ。

「これで武器や防具を満足に使えるはずだ。武器庫に古今東西の武具を用意してある。各々好きな物を持って行くと良い。

さぁ、あの者へ付いて行きなさい。」

衛兵がこちらへと手招きする。

4人は衛兵に案内され、武器庫へと移動する。

武器庫に着くと、本当にいろいろな武器が管理されていた。

メジャーな武器から、見たことも無いようなものまで至るものがあった。ただ、現代兵器などと呼ばれる類は一つも存在しなかった。

飛朗斗はすぐに自分の武器を探し始める。すると、使い慣れた物によく似た武器があった。

「飛朗斗君それなに?」

ニスルが飛朗斗に尋ねる。

「あんた、知らないの?それ日本刀よ。日本の伝統的な武器よ。」

サクルがニスルの質問に答えた。

「でも、それ使えるの?飛朗斗?」

サクルが飛朗斗に聞く。

「俺の家が剣道の道場やってるんだよ。その道場で親によく鍛えられたから、普通につかると思うけどッ」

そう言いながら素振りを始める飛朗斗。様になっていた。誰が見ても、戦えそうな感じではあった。

「私は…これかな」

紫乃歩は迷いながらも弓を選ぶ。もちろん、矢筒もセットである。

そして、ニスルとサクルは非常に軽く、しかしとても堅いよく分からない素材でできた鎧と、飛朗斗と紫乃歩が安定して乗るための

鞍を衛兵に手伝ってもらい、装着する。

そして、衛兵は飛朗斗と紫乃歩に鞍の付け方と、外し方を教えて万全だなと4人に微笑み、出入口へと案内する。

到着すると、衛兵は頑張れよと4人にエールを送り、自分の持ち場へと戻るのだった。

そして、4人はトトの神殿へと向けて飛び立つのであった…

サクル・シロエ

先代ホルスとアヌビスの次女。ニスルの妹。

おっちょこちょいな姉を見て育った影響か、かなりのしっかり者。

母が神になってからずっと家事全般はサクルがこなしていた。

また、神としての母の姿に憧れ、ずっと色々な事に挑戦し、それを克服してきた努力家でもある。

能力は姉と同じ能力を有しており、魔術の心得もある。

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