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Horus~2神の復活~  作者: Syuteu
第1章 試練の幕開け
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第3話

果てしない砂漠で神殿を見つけ、そこへ向かった飛朗斗とニスルはそこで衝撃の光景を目にする。

門番であろう人物は肉片へと姿を変え、至る所に散らばっている。まるで、体の内側から爆発したかのようだった。

武器を取る暇もなく、殺されたのだろうか、槍は入り口に立てかけられていた。

2人とも精神的にダメージを受け、吐き気を催す。

しかし、

「た、助けて、助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

神殿の中から叫び声がする。

飛朗斗は吐き気を抑えて、たてかけてある槍を手に持ち神殿の中へと進む。

その姿をみてニスルも付いていく。

神殿内部はなぜかアヌビスの神殿に酷似していた。

神殿の通路を進んでいくと、先ほどの叫び声の主だろうか?

通路の壁が血液により赤黒く染まり、肉片が飛び散っている。

どうやら、犯人はさらに奥へと進んだようだ。

追いかけて飛朗斗達も奥へと向かう。

そして、大広間のような場所にたどり着くと、一人の女性とアヌビスによく似た人物が武器を手に戦っていた。

女性は短剣を二振り持ち、素早い動きで相手を斬りつけていく。

一方アヌビスによく似ている人物はシャムシールだろうか?綺麗な曲線を描いた剣を一振り手にして応戦する。

しかし、相手の動きに確実についていけていない。

すると、ニスルが飛朗斗に話しかける。

「飛朗斗!あの男の人私の伯父さんなの!!助けないと!!」

しかし、おそらく神であろう二人の戦いに飛朗斗は踏み入れない。

隙を伺い、しばらく傍観する。

すると、ニスルの伯父が膝をつく。

そして女性が歩み寄り、とどめを刺そうとする。

飛朗斗は今しかないと一気に距離を詰め、女性の胸部へ向け鋭い一刺しを繰り出す。

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

女性は寸でのところで飛朗斗に気が付き、飛朗斗の槍を避け、手に持っていた双剣で飛朗斗へ反撃しようとする。

すると、膝をついていたニスルの伯父が、飛朗斗の作った一瞬の隙を逃さず女性の両手を素早く切り落とす。

そこへすかさずニスルが追撃をかける。女性はたまらず広間から抜け出していった。

「おい、あんた大丈夫か!?」

緊張の糸が切れたのか、ニスルの伯父が倒れこむ。

飛朗斗はとっさに受け止め、自身の膝の上へと頭を乗せ、仰向けに寝かせる。

ニスルがすぐに駆け寄る。

「おじさん!大丈夫!?」

落ち着いてよく見ると、出血がひどい。

伯父が掠れた声をあげる。

「ニスル…お前か…」

「そうだよ!どうして?何がどうなってるの!?」

飛朗斗はニスルの伯父を介抱しながら会話を聞くことにした。

「私は、お前の母の死をアヌビスに頼まれ、調べていた。そして、何人かの神が殺しに関わっている事実にたどり着いた。

しかし、たどり着いた途端に命を狙われるようになり、ここに身を隠していたのだが…このザマだ…」

すると、懐から石板を取り出す。

「ここに調べ上げた情報が入っている。これをアヌビスへ届けてくれ。」

手で持てないニスルの代わりに飛朗斗が受け取った。

「君は…そうかニスルのパートナーか…少年、ニスルの事どうか試験が終わるまで頼む。」

そう言い終わると、彼は息を引き取った。

「え?伯父さん?嘘でしょ?」

飛朗斗が首を振り、そっと彼を床へ置き、その場から離れる。

ニスルが近寄り、涙を流す。

しばらく経ってから彼を2人で埋葬し、2人は冥界へと急ぐのだった。

ニスルの伯父

アヌビスの兄で、闇にまぎれる権能を持つ。そのため、弟のアヌビスにとっての情報屋のような役割を担っていた。

ニスル、サクルの母の死に不自然な点を感じたアヌビスの依頼により、調査を行っていた。

しかし、敵に勘繰られ、刺客が放たれていたのだった。

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