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血の中松  作者: R-M
第二章 祭り
11/12

File.10 目撃

事件発生しすぎっす!



by ??

「死亡が確認されたのは、7月18日12時頃。被害者は田中亮太(タナカリョウタ)、高校2年生。」

岸辺さんが淡々とそう言った。

「目撃が最初にされたのは普通科の2年3組の教室…ですか…」

伊藤さんはそう言う。

「死体には何か手がかりはないのかな?」

美香さんはそう言い、死体を観察し始める。

「後で鑑識が来る。それまで安易にいじくるな。」

神田さんが美香さんにそう注意した。

そして職員らしき人が来て…

「生徒らは全員家に帰しましたが…」

「なんだ?」

「何故…松田凪君が残って…?」

「彼は捜査に使えます。」

岸辺さんはそれだけ言って事件現場に僕を招き入れた。

「何かわかるか?」

「…」

僕は考え観察する。

死体は血で汚れてない…死体の手には生徒手帳…傷跡や吊り跡などはなし…制服はあまり乱れていない…教室は至って普通…強いて言えば美術展を出し物にしている…

この情報から考えると…

D

O

K

U

Y

A

K

U

…そうか。

「何かわかったみたいだな。」

岸辺さんはそう僕に聞いてきた。

そして僕は口を開く。

「毒殺です。」

「ほぅ?」

「被害者の様子と状況からして何らかの毒物で殺された可能性が高いと…」

「もっと詳しく。」

「まず、被害者の衣服などに血がついていないこと、衣服などが乱れてなく、人体にも損傷している箇所がない。」

「正解だ、さすがだな。」

「わ、わかってて尋ねたんですか?」

「そりゃそうだ。これくらいわかっていて当然だ。」

岸辺さんはわかっていたようだ。

僕もまだまだだ。

もっと成長しないと…






そしてすぐ後に鑑識の人たちが突入し、死体は司法解剖することになったようだ。

その日はもう遅かった。

日が暮れる前に家に帰ってきた。

僕はベットに倒れ込んだ。

なんとなくテレビをつける。

ちょうどこの時間は推理ドラマの再放送の時間帯だ。

刑事役の人が犯人らしき人物に問い詰めている。

しかもその刑事は問題があるという。

まるで捜査一課みたいだ。

僕は今日の出来事を振り返った。

死因は毒殺で間違いない…でもいつ仕込まれたんだ?

食べ物か飲み物…その可能性が高いが、もっと調べないと確実とは言えない…

そして犯人は何のために殺人を犯したのか。

恨み…憎しみ…快楽…それらも含めてもっと調べる必要がありそうだ。

僕がそう考えていると…

ポツンッ、と音が聞こえた。

外を見ると、雨が降ってきた。

そしてすぐに雨が強くなった。

僕は雨を覗きながら…

「この事件…僕が絶対に解決して見せるぞ。」

僕は強く誓いながらそう言った。






「なるほど…そういうことか。」

雨の中、サラリーマン姿の男はそう言った。


想いは虚空へと

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