行く
私に明日は来るのだろうか。
そんなことを思いながら帰路に就く。
私は去年の春、無職となった。就職をしてから三年。これでも持ちこたえた方である。
辞める直前に両親に報告した、詳細を省いて。
もちろん心配をされた。父はキャリア、母は金。何も間違っていない。
ただ、違和感を覚えた。そこではない。
心情を察するということは難しい。ただし考えることはできる。最近何かあったのか、悩みがあるのかということを考えられないものだろうか。
親であっても、所詮は他人。血のつながりとは何かあらためて考えさせられる。
何が言いたいか、つまり他人を信頼しすぎていた。
まあ、別にいい。今の私は他人に構っている暇はない。
他人に期待はしていない。何かを求め過ぎてはいけない。
期待して"何か"を待つよりも自ら行く。
明日は来るのだろうか。
いや、明日は迎えに行かなければ。
来る ではない 行く。