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ゆめの日っき  作者: M
9/17

12月31日(日)


 きのう見たゆめも、へんなゆめでした。

 ゆめの中で、ぼくはパパといっしょに、でん車にのっていました。


 えきにとまると、おきゃくさんがいつぱいのってきました。おきゃくさんには、どうぶつもいました。

 ゾウとライオンがぶつかったり、おばさんがキリンにのったり、ゴリラがダンスしていました。もうぎゅうとカバとドラゴンは、うたをうたいました。


 先生がのってきて「でん車の中では、しずかにしなさい!」とおこりました。とくにドラゴンは、火を出したので、一ばんおこられました。

 ぼくは、ちゃんとすわっていたので、おこられませんでした。


 ぼくはそのまま、でん車でねてしまいました。


 パパが「おはよう」といったので、ぼくはおきました。

 でん車の中でねたのに、おきたらベッドだったので、びっくりしました。


 ゆめの中でねたので、本とうにおきたのか、まだゆめなのか、わかりませんでした。


 きょうは大みそかです。

 きょうは、おそくまでおきててもいい日です。


***


「だから朝起きて、電車は?って聞いたのか。」


 パパが日っきをよんで、ぼくにきいた。


「うん。」

「確かに、寝る夢を見てたら寝ぼけても仕方ないな。」


 ママは、しんぱいそうにぼくのかおを見る。


「また変な夢を見たんだね。」

「たのしいゆめだったよ。」

「でもね、だんだん寝る時間が長くなってるのよ。なんだか、夢を日記に書くようになってから、この子が夢に囚われているみたいな気がして…。」


 やっぱりママはしんぱいそう。でも、パパはいいかえした。


「大丈夫だよ。日記だけ読むと不思議に見えるかもしれないけれど、起きてる時は、いつもと変わらないだろ。」

「そうね…」

「冬になると寝坊しやすくなるのは誰だって当たり前だろ。ママは心配し過ぎ。」

「そうよね…」

「不安になりやすい時期だろうけど、俺に任せてママはゆっくりしてな。」


 パパはそういうと、ぼくの日っきに大きなまんまるサインをしてくれた。


「さて、そろそろ年越しそばの準備をしないと。」


 パパが、夕ごはんをつくりはじめた。


「ありがとう。」


 ママはとてもうれしそうにいった。


 らい年もぼくはがんばろう。


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