12月31日(日)
きのう見たゆめも、へんなゆめでした。
ゆめの中で、ぼくはパパといっしょに、でん車にのっていました。
えきにとまると、おきゃくさんがいつぱいのってきました。おきゃくさんには、どうぶつもいました。
ゾウとライオンがぶつかったり、おばさんがキリンにのったり、ゴリラがダンスしていました。もうぎゅうとカバとドラゴンは、うたをうたいました。
先生がのってきて「でん車の中では、しずかにしなさい!」とおこりました。とくにドラゴンは、火を出したので、一ばんおこられました。
ぼくは、ちゃんとすわっていたので、おこられませんでした。
ぼくはそのまま、でん車でねてしまいました。
パパが「おはよう」といったので、ぼくはおきました。
でん車の中でねたのに、おきたらベッドだったので、びっくりしました。
ゆめの中でねたので、本とうにおきたのか、まだゆめなのか、わかりませんでした。
きょうは大みそかです。
きょうは、おそくまでおきててもいい日です。
***
「だから朝起きて、電車は?って聞いたのか。」
パパが日っきをよんで、ぼくにきいた。
「うん。」
「確かに、寝る夢を見てたら寝ぼけても仕方ないな。」
ママは、しんぱいそうにぼくのかおを見る。
「また変な夢を見たんだね。」
「たのしいゆめだったよ。」
「でもね、だんだん寝る時間が長くなってるのよ。なんだか、夢を日記に書くようになってから、この子が夢に囚われているみたいな気がして…。」
やっぱりママはしんぱいそう。でも、パパはいいかえした。
「大丈夫だよ。日記だけ読むと不思議に見えるかもしれないけれど、起きてる時は、いつもと変わらないだろ。」
「そうね…」
「冬になると寝坊しやすくなるのは誰だって当たり前だろ。ママは心配し過ぎ。」
「そうよね…」
「不安になりやすい時期だろうけど、俺に任せてママはゆっくりしてな。」
パパはそういうと、ぼくの日っきに大きなまんまるサインをしてくれた。
「さて、そろそろ年越しそばの準備をしないと。」
パパが、夕ごはんをつくりはじめた。
「ありがとう。」
ママはとてもうれしそうにいった。
らい年もぼくはがんばろう。