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5章、第7話 エピローグ、約束の果て (あらすじ、未完成)

紋章輝星・ゾルタリウスの栄光の内部、ミネタリーエの元居住スペースにて、ミネタリーエが体を起こす。

外に出て、人工惑星メフュードゥ・セファを見る。

「さて、彼らは予想通り、今頃、扉を開いてくれているかしら?」

ミネタリーエは消滅していなかった。


彼女は老から、苦しんで気絶状態に近いネディフの世界の扉が開いたと聞いたとき、ある可能性を考えた。

セルファオートの意思の欠片は、単なる意志の欠片ではなく、実は意識が、自我が宿っているのではないかと。

もしそうなら、とんでもない勘違いだ。欠片を集めただけでは、扉を開けない可能性が高い。

「いくら選帝皇家とはいえ、あのお坊ちゃんに扱える代物ではなかったかしら」

いくらゼファレスに優れた血筋である選帝皇家の者といえど、神僚たるセルファオートのゼファレスの根源を分割した、意志の欠片は扱えないとわかった。

きっと、自分の知らない、何かがある。ミネタリーエはそう考えた。

師であり、神僚たるセルファオートをミリタリーエは、憎んでいたが、その力を崇拝もしていた。

(もしかしたら、地球人しか、扉を開けないかも)

その可能性を考えた。

美汐が負けた時、こちらのカードが無くなった可能性が生じた。

他にも選ばれし者は確保していたが、美汐のように協力的ではない。

しかもそのうち、二人は男性だ。女性のようにはいかない。

だから、瞬時にプランを変更する。

戦いで、メフュードゥ・セファを傷つけ、崩壊するかも知れないと思わせる事にした。

「さて、メフュードゥ・セファに戻りますか。こっそりと」

そしてミネタリーエは、別に地球人を恨んではいなかった。それどころか同情的な目で見ていた。


ミネタリーエとの闘いから1ヶ月が経過する。

界斗たちは2年生になり、ルイバンやフィアリスは高等部に進級する。

カイトはあれ以来、毎日の様に、寝ていても起きていても血だまりの美汐の事を思い出す。

オルテシアや奈美恵、ルリエラの励ましのおかげで、なんとか正気でいられる。


週一の巡視任務以外、闘いの無い日々が続く。

ハミルトがいなくなったため、奈美恵の補佐で、界斗がリーダーをしていた。

救世騎士団ゾルタリウスは幹部が老以外、いなくなったため、老が実権を全て握る。

そして、裏では和平が結ばれ、救世騎士団ゾルタリウスのテロは世間的には終焉したとだけ発表され、有耶無耶にされる。

一応、賠償という形で、国際治安維持協会に、年間1000人の中級士官以上を派遣させることとなる。




「ちゃんと、残さず食べなさい」

解放者の食堂で子供を叱る界斗。

「はい、叔父様」

美汐の子供が引き渡され、解放者の寮に住まわせていた。

とはいっても、界斗の部屋はあくまで2人部屋だ。

幹部寮の空いている部屋を使って3人を住まわせていた。

2人ではなく、3人なのは、ミネタリーエが人質に取ったあのとき、すでに一番上の子供は、世間に紛れるために拠点を出て、世間に溶け込んでいるゾルタリウスのもとへ養子にだされていたからだ。

界斗は、高校生の自分が叔父なんてと嘆いていたが、奈美恵やルイバンも何かとフォローをしてくれて、なんとかやっている。


ルイバンはガリウスの遺品を整理していたら、ペンダントトップとして付けられた指輪を見つける。


そして国際会議が開かれていた。各国の首脳、国際治安維持協会の幹部、議導会幹部、有力ハンタークランの団長や副団長たちだ。

彼らには、さきの戦いの情報が共有されていた。

そして、扉を開け、地球に帰還するかどうかの会議は揉めていた。

老は、この光景を冷ややかに見ていた。

さらに老は、視線を動かす。

ストゥールリーフェムの国王となった、クラリティーナの兄、エーレバールトが退屈そうに爪をいじっている。彼がゾルタリウスであるとは公表されていない。

さらに視線を動かす。エーレバールトを凝視しているクラリティーナを見る。

実は、この会議にはエーレーバールト以外にも国のトップとなっているゾルタリウスはいた。

会議は彼らが場をかき混ぜる様に意見を言っていたため、カオスとなっていた。

「外の世界は、どうなっているかわからないし、このままここにいた方が良いのかも」

強硬派や過激派のゾルタリウスとしては、セルファオートの意志の欠片を全て地球人にとられた状態で、扉を開けたくなかった。

(和平がなったとき、捕らえられていた選ばれし者は全て解放された)

扉を開け、地球を取り戻したら、復讐されるかもしれないと考えていた。

クラリティーナは外の世界に行くべきだと考えていた。

地球では、ゾルタリウスが待ち構えているかもしれない。

だが、ここにいても、そのうち同じことが繰り返されるのではないかと考えていた。

「メフュードゥ・セファは本当に崩壊しないのですか?」

だから、持っているカードを切って、首脳達をあおる。

議導会は、修復中だ。そのうち完璧に治るという。

だが、クラリティーナの追及に言葉を濁す。実は所々バランスが崩れ、連鎖的に損傷が入り始めていた。

それに故郷は取り戻す必要があると、力説する。

会議開催から一週間後、ついに決定する。扉をあけて、地球に戻ることに。


新たに選ばれた、最後の欠片保持者も見つかった。

夏休み初日、オスファール軍が全滅した平原で、扉を開けるセレモニーが開かれる。

夏休みなのは、欠片の保持者に複数の学生がいるからだ。

保持者が一同に会す。

扉が開く先は、議導会の情報から、日本国、東京都新宿区にある新宿御苑だとわかる。

多数の参列者が見守る。

先遣隊は解放者は勿論のこと、各国の軍や国際治安維持協会、ハンタークラン、議導会の直属軍という名目のゾルタリウス軍たち、さらに老の姿もある。

そしてオルテシアは、解放者付の情報分析官として、本隊である国際治安維持協会の部隊に勤務することとなっている。

セレモニーが終わり、界斗達、欠片の保持者がそろってゼファレスを滾らせると、セルファオートの記憶が流れ込んでくる。

新宿御苑を散策しながら、必ず守ると、妊娠している一人の女性に誓う姿だった。

その女性は、どこか清華に似ていた。

ご先祖様、清華は直感した。

そして、さらにゼファレスを活性化させると、全員の前にセルファオートが姿を現す。

実はミネタリーエの予想どおり、意識があった。

収縮を始めたネディフの世界の扉を開けたのは彼だった。

「私は彼女を、私と彼女の子を、そして子孫を守ると約束した」

「外の世界はどうなっているか分からない。だが、行くのか?」

セルファオートは問う。

「行きます」

力強く宣言する清華。

「では、約束を終了させ、扉を開こう。私の世界は解き放たれるが、引き続きお主たちの力となろう」

こうして扉は開き、新宿御苑と人工惑星メフュードゥ・セファは繋がった。


地球人は地球に帰還し、ゾルタリウス人も帰還への道を歩み出した。


一方、エーレバールト、コンティベクッツの兄弟は、ネディフが選帝皇家の後継ぎとすべく、ゾルタリウスの娘に産ませた兄弟と密談していた。

【キョウシュウキ L 世界を保全せし意思と約束の果て】は、これにて完結です。

お読みくださり、ありがとうございました。

実はこの小説は、2021年冬ぐらいから構成を考え、執筆を開始していましたが、細かい感情表現や飾り的な日常部分の筆が進まず、なかなか執筆が進みませんでした。おおまかなあらすじは、だいぶ前に考え、できあがっていたので、文章化せずに先に載せました。

これからは低頻度になりますが、文章化を進めます。よかったら、引き続きご覧ください。

Amazon unlimited会員でしたら、書籍版もお読みくださると、ありがたいです。よろしくおねがいします。


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