5章、第5話 ゾルタリウスだって恋をする (あらすじ、未完成)
議同会本部より、解放者はウクテルに戻った。
弁論大会のテーマの話し合いが行われる。
界斗はオルテシア、奈美恵、ルリエラ、ルイバン、フィアリス、リーフェレットと生徒会室でご飯。週1回、生徒会会議が無い日を選んで、ゾルタリウスについて話すようになっていた。
昼を食べ終わると、界斗たちは、ラファエフからメディエルたちラファエフのハーレムメンバーを、サロンに呼び出すように頼まれる。そしてルリエラはサロンに行く必要があるため付き添いを頼まれる。界斗たちは了承し、メディエルたちにラファエフを会わせる手伝いをする。
サロンにて、変わり果てたラファエフを見て涙するハーレムメンバー。
メディエルやエリステラは、変わらぬ愛を誓う。
帰り道で界斗は声を掛けられる。
その声を聞いた、界斗とオルテシア、戦慄する。
フェルティフォングを襲ったゾルタリウスだった。
仮面は被らず、カジュアルな恰好をした青年が界斗たちの前に現れる。
助けてほしいと頭をさげるゾルタリウス。
界斗達は案内されるまま向かう。
セフィリア・リリス・リーダー、アイリーセがいた。衰弱して肺炎を患っている。
再会を喜ぶフィアリスとアイリーセ。
説明を始めるアイリーセとゾルタリウス。
アイリーセに小剣が振り下ろされた。
だが、それはベッドに刺さった。
「で、できない、俺には」
声に出して言うゾルタリウス。
アイリーセの口から手をどけた。
その声を聞いたアイリーセは驚愕に目を見開いた。ついこの間、ファンイベントで会話したばかりだったからだ。さらにアイリーセが密かに恋する相手でもあった。
「まさか、カミロ君?」
アイリーセは聞く。
「ああ、身バレしてしまいましたよ。で、どうするんですかカミロ君」
4人のゾルタリウスが現れた。
「まさか、その声はチコ君」
「まさか、僕の声まで覚えているとは意外でした。僕はシャンテちゃん押しなのに」
アイリーセに馬乗りになっているゾルタリウスが立ち上がり、仮面を外す。
本当に恋する相手がゾルタリウスだったと知って涙するアイリーセ。
「そんな、カミロ君がゾルタリウスだったなんて」
理由を話すゾルタリウスのカミロことカミロトーム。
「君ができないなら僕が殺しますよ」
小柄なゾルタリウス、チコメクルスが剣を抜く。
「やらせない……アイリンはやらせない」
カミロトームのゼファレスが活性化しオーラが迸る。
「僕たちを、ゾルタリウスを裏切るつもりですか。幼い頃から、ともに訓練してきた仲なのに」
チコメクルスからもオーラが迸る。
「わかっているんですか? 今アイリンを殺さなければ、罰を受けることになる。さらには僕が愛するシャンテちゃんが次のターゲットになるかもしれない」
「え? どういうこと?」
メンバーがターゲットにされるときいて、リーダーの責任から理由を聞くアイリーセ。
「上の人たちは、あのようなドラマを流されて、ゾルタリウスの威信に傷がつくのは容認できないそうなんですよ。今後の予定に支障がでるらしいですね。だから何としても辞めさせたい。だから次は全員丸ごと狙うかもしれないし、さらにはライブやイベントを襲ってファンごと殺してしまうかもしれない」
「そんな……」
アイリーセは目を閉じた。
「いいよ、殺して……」
「何を言って」
「私一人の犠牲で、メンバーやファンの人が犠牲になることを回避できるなら……ただしカミロ君が殺して」
「できない……」
「はあ、仕方ない。アイリン、僕で悪いですが……」
「だから、やらせないって、言ってんだろ」
「2人とも落ち着け」
別のゾルタリウスが声をかける。
「上手くやれば、アイリンを殺さなくて済むかもしれない」
「どうやって?」
「死体を創成する」
「馬鹿ですか? 臓器とか、そんな精巧に創成できるわけ無いでしょ。検死解剖されたら一発でばれますよ?」
「いや、検死解剖は回避できる方法がある」
「どうやって?」
「俺達はゾルタリウスだ。その悪名を利用する」
「は?」
「創成した死体を焼き尽くし、明らかに検死解剖が難しいと認識させる。さらに荷物は全て残し、ゾルタリウスの仕業と痕跡も残す。そうすれば一目見て判断するだろう。ゾルタリウスに焼き殺されたと」
「なぜ、そこまでして私を?」
「もちろん、見返りはもらう。メンバーとのデートのセッティングをしてもらう」
下心丸出しだった。
アイリーセは悩んだが、カミロトームとは4年前のお披露目のときからの出会いだ。
さらに、他の者たちとも3年以上見知った仲である。
無理強いしない条件で、デートのセッティングを了承する。
ゾルタリウスはアイリーセに似せた骨格の肉人形を創成する。さらに1か所だけ歯の治療があったため、それもそっくりに創成する。そして焼き尽くした。壁に救世騎士団ゾルタリウスの紋章を描く。
さらに隣の部屋で眠っていたマネージャーの前に姿を現す。
アイリーセは身分証も荷物も服も何もかも全て残し、カミロトームのシャツを着て、こっそりと窓からカミロトームに抱えられてホテルを出た。
こうして、世間もゾルタリウスも欺いたが、2週間後に教官にバレてしまう。
教官は怒り狂って、アイリーセを殺そうとするが、5人はアイリーセを守りながら逃げ出す。
教官チームに追われ、大陸を渡って逃げてきたが、もっていた金が尽きた。
さらに、アイリーセが体調をくずし、悪化して肺炎らしき症状にかかってしまう。
誰も頼れなかったが、オルテシアを思い出した。
虫のよい話だが、他に頼れる者もおらず、仕方なくウクテルに来た。
せめてアイリーセだけでも、保護して欲しいという。
オルテシアはアイリーセに寄り添うカミロトームを見て、クラリティーナに引き合わせることにする。
界斗は、ゾルタリウスということで納得できなかったが、オルテシアは言う。私はソフィスティードグループ従業員10万人の上に立つべく、小さい頃から様々な人と接してきました。かれらは信用できます。
そして、クラリティーナも了承する。
ゾルタリウスの情報は欲しかったが、彼らは拠点の出身ではなく、さらにゾルタリウスの仮面は敵に素顔を隠すだけでなく、仲間にも隠すためであり、上官の素性を知ることはなかった。さらに他チームのメンバーについても知ることは無く、彼らはお互いの事しかしらなかった。
ただし、かれらが育った町については教えてくれた。
そして若手ゾルタリウス5人は監視つきだが、クラリティーナとオルテシアの判断で上級職員として迎えられる。
3月になりメディエルたち3年生の卒業式が行われる。
ラファエフは遺影での出席となる。さすがに全校生徒に今のラファエフの姿を見せるわけにはいかなかった。
複雑な心境の界斗たち、ラファエフはこっそりと顕現して集会堂の天井付近で、卒業生代表としてラファエフの代わりに答辞を述べているメディエルを眺めながら、これはおもしろい体験だと、ひそかに喜んでいた。
そして3月31日を迎える。




